『鬼滅の刃無限列車編』役名がないキャラの声優に注目　やたら“いい声”の一般人

マグミクス / 2021年9月24日 16時20分

■日本一の映画『鬼滅の刃無限列車編』には“役名なし”の声優も実力派ぞろい

　大ヒット映画『劇場版「鬼滅の刃」無限列車編』が、2021年9月25日（土）にフジテレビ系でTV初放送されます。すでに劇場で観た方にも、TV放送で改めて注目してもらいたいのが豪華な声優陣です。炭治郎役・花江夏樹さん、善逸役・下野紘さん、伊之助役・松岡禎丞さん、禰豆子役・鬼頭明里さんといった「鬼滅声優」の演技だけでなく、役名がない脇役を演じる著名な声優の声もじっくり聴いてみてください。

●炭治郎の夢に入り込んだ、「いい声」の青年

　無限列車を乗っ取ろうたくらむ下弦の壱・魘夢（えんむ）の血鬼術で、幸せな夢を見たい一般人たちが炭治郎や煉獄さんら鬼殺隊士の夢の中に入り込みます。炭治郎の精神世界に入ったのは、病を患っている青年。一般人ながら存在感のある彼を演じた声優は江口拓也さんです。

　江口拓也さんは、2011年度の「第六回声優アワード」で、松岡禎丞さんとともに新人男優賞に選ばれました。人気作として、『やはり俺の青春ラブコメはまちがっている。』比企谷八幡役、『機動戦士ガンダムAGE』アセム・アスノ役などがあります。「無限列車編」では、炭治郎の精神世界でその美しさに感動する青年を魅力的に演じています。

　青年は当時「死の病」と言われた結核にかかっていました。「僕はこの病の苦しみから逃れられるなら人を傷つけてもいい」と考え、魘夢のたくらみに手を貸すことにします。

　しかし、炭治郎の精神に入り、その美しさに心を動かされます。さらに現れた炭治郎の優しさの化身、「光る小人」に出会います。小人は青年を炭治郎の精神の核へ案内しました。青年は不思議に思って小人たちに尋ねます。

「なぜ見せるの　僕が探していたから連れてきたのかい　そんな……僕は壊そうとしていたのに　どうして」

　この時、「そんな……」とすすり泣く江口拓也さんの演技に、劇場で「一緒に泣いた」というファンの声も聞かれました。

　炭治郎の優しさに触れた青年は自分を取り戻します。炭治郎から「大丈夫ですか」と声をかけられ、微笑んで言葉を返します。

「ありがとう　気をつけて」

　結核の青年は、病に冒されて絶望している場面と、優しさに触れて立ち直るという対象的な姿が描かれます。彼を演じるためには、短い時間で真逆の表現が必要とされるでしょう。江口拓也さんは、長いキャリアで身につけた力で見事に演じました。

●名前がない役にも主演級の声優陣

　クレジットを見ると、ほかにも名前がない役に著名な声優が名を連ねています。

　例えば千本木彩花さんは、アニメ『甲鉄城のカバネリ』でヒロイン・無名役を演じています。また、アニメ『ガンダムビルドダイバーズ』のクジョウ・キョウヤ役を務めた笠間淳さんや、『Go! プリンセスプリキュア』キュアトゥインクル役の山村響さんも出演しています。

●煉獄さんの幼少期を演じる声優

「400億の男」「日本経済の柱」と呼ばれるようになった、本作のキーパーソンである炎柱・煉獄杏寿郎。日野聡さんによる快活な演技も魅力的ですが、幼少時の母・瑠火とのやりとりも、涙なくしては見らない名シーンです。小さい頃の煉獄さんを演じた声優が伊瀨茉莉也さんです。