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『鬼滅の刃 無限列車編』TV初放映 “名言製造機” 炎柱・煉獄杏寿郎の言葉

マグミクス / 2021年9月25日 10時10分

『鬼滅の刃 無限列車編』TV初放映 “名言製造機” 炎柱・煉獄杏寿郎の言葉

■「400億の男」煉獄杏寿郎が大活躍

「心を燃やせ」

 炎柱・煉獄杏寿郎の名言の数々が心に焼き付く『劇場版「鬼滅の刃」無限列車編』が、ついに2021年9月25日(土)の「土曜プレミアム」(フジテレビ系)でテレビ初放映されます。21時から23時40分までのノーカット拡大放送となります。

 2020年10月に劇場公開され、日本国内だけで興収403.2億円を記録。この数字は日本映画の歴代1位です。世界興収は5億ドルを突破し、2020年公開映画の年間興収世界第1位にも輝いています。コロナ禍の不安が広まるなか、責任感の強い杏寿郎の熱い言葉と体を張った活躍は多くの人を励ましました。

 今回のキーパーソンは、もちろん煉獄杏寿郎です。そして、杏寿郎の言葉「老いることも死ぬことも 人間という儚(はかな)い生き物の美しさだ」をキーワードとして紹介したいと思います。

■最愛の家族と再会する炭治郎

 列車に乗った40人もの乗客が行方不明となる怪事件が発生しました。蝶屋敷での機能回復訓練を終えた炭治郎、善逸、伊之助は事件が起きた「無限列車」へと乗り込みます。禰豆子も一緒です。列車内で「炎柱」である煉獄杏寿郎と合流した炭治郎たちは、「十二鬼月」のひとりである魘夢(えんむ)と戦うことになります。

 魘夢は人を眠らせ、その人が見る夢を自在に操ることができます。炭治郎は夢の世界で、鬼に殺された家族と再会します。夢とはいえ、元気な姿の家族に会うことができ、炭治郎はうれしさを隠せません。

 家族が鬼に殺されることがなければ、炭治郎は「鬼殺隊」に入ることもなく、家族と一緒に平和な暮らしを続けることができたはずです。夢の世界のあまりの居心地のよさに、炭治郎は現実世界に戻れなくなってしまいます。

 魘夢が見せる夢の世界は、一種の「仮想現実」だとも言えるでしょう。夢や仮想現実は、映画の題材にたびたびなっています。押井守監督の出世作『うる星やつら2 ビューティフル・ドリーマー』(1984 年)やキアヌ・リーブス主演のSFアクション映画『マトリックス』(1999年)などが有名です。夢の世界は平穏で、居心地も最適です。

 楽しい時間が過ごせるのなら、夢の世界でもいいじゃないかと思いがちです。でも、そこは現実の世界ではありません。あくまでも虚構のものです。自分ひとりが楽しい夢を見ることができても、それは妄想にしか過ぎません。どんなに苦しくても、現実の世界に戻らなくては、鬼になってしまった妹の禰豆子を人間に戻すことはできないのです。

 炭治郎は夢のなかの家族に別れを告げます。楽しかった少年時代との決別です。善逸や伊之助たちはまだ眠っているため、炭治郎は魘夢とのローンバトルを強いられます。

■剣術だけでなく、精神鍛錬も積んでいる煉獄杏寿郎

『劇場版「鬼滅の刃」無限列車編』ティザービジュアル(C)吾峠呼世晴/集英社・アニプレックス・ufotable

「よもやよもやだ。柱として不甲斐なし。穴があったら入りたい!」

 魘夢の夢から目覚めた炎柱・煉獄杏寿郎が、後半からは大活躍します。魘夢に続いて現れたのは、「十二鬼月」のなかでも最強グループに属する「上弦の鬼」である猗窩座(あかざ)です。技を極めた猗窩座と杏寿郎の攻防はハイレベルすぎ、炭治郎たちは手を出すことすらできません。

 杏寿郎の強さを認める猗窩座は、「お前も鬼にならないか」と甘い言葉をささやきます。鬼になれば死ぬこともなく、何百年も修行を続けることができると。しかし、杏寿郎はキッパリとこの誘いを断ります。

「老いることも死ぬことも 人間という儚い生き物の美しさだ。老いるからこそ 死ぬからこそ 堪らなく愛おしく 尊いのだ」

 杏寿郎は剣術だけでなく、精神的な鍛錬も積んでいるようです。「炎柱」らしく、若い剣士たちを育てるリーダーとしての自覚も備わっていることを感じさせます。

■夢と現実、生と死…『鬼滅』は表裏一体の世界

 楽しい夢をもたらす魘夢、不老不死を持ちかける猗窩座。どちらも人間にとっては、魅力的な取り引きです。つらい人生を歩んできた人なら、飛びつきたくなるのではないでしょうか。

 鬼たちは人間の心の弱さにつけ込みます。おいしい話だけを持ち出し、その代償として何をいただくかは明確には答えません。笑顔で勧誘してくる「マルチ商法」と一緒です。

 ひと晩限りの夢と同じくらい、人間の一生もはかないものです。不確実要素だらけの現実の世界を生きるのは、大変な困難を伴います。また、自分の脳内で夢を見ることは簡単でも、その夢を現実世界で実現化することは数千倍、数万倍も難しいことです。

 夢が大きければ大きいほど、自分が生きているうちにその夢を果たせるかどうかも分かりません。そこで、夢を次の世代に託す必要も生じます。ひとりの人間がその一生をまっとうし、若い世代にバトンタッチするのは、とてつもなく大変なことです。だからこそ、限られた一生を全力で生きようとする人間は愛おしく、尊く感じられるのではないでしょうか。

 いよいよ毎週日曜の23時15分からは、『鬼滅の刃』のテレビアニメ第2期「遊郭編」がフジテレビ系でスタートします。吉原にある遊郭は一見すると華やかな夢のような世界ですが、そこで働く遊女たちは家の貧しさから身売りされてきた女性がほとんどです。そんな社会の影に巣食う鬼たちと、炭治郎らは新しい戦いを繰り広げることになります。

 光と影、夢と現実、生と死……。『鬼滅の刃』は、表裏一体の世界で生きる炭治郎たち若者の挫折と再起の物語です。煉獄杏寿郎の熱い想いを受け継ぎ、炭治郎はさらに心の炎を燃やすことになります。

※禰豆子の「禰」は「ネ」+「爾」が正しい表記
※煉獄の「煉」は「火+東」が正しい表記

(長野辰次)

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