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10月6日は「ドムの日」 革新的だったMSデザイン、印象的な「滑走シーン」には裏事情も?

マグミクス / 2021年10月6日 6時10分

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■重MSと呼ばれるド迫力のデザイン

 本日10月6日は、語呂合わせで「ドムの日」と言われています。こういった記念日のきっかけはファンの遊び心からでしたが、最近では公式に近いところも認定しているようで、1日限定で取り上げられることも増えました。

「MS-09 ドム」は、『機動戦士ガンダム』に登場するジオン公国軍の「重MS(モビルスーツ)」で、「黒い三連星」の搭乗機として第24話から登場しています。それまで登場したザクやグフとデザイン的な共通項は少なく、重量感のあるヘビー級のボディは重MSと呼ばれるだけのスペシャル感がありました。

 実は、メカデザインの大河原邦男さんが最初に仕上げたデザインは決定稿に比べて細身で、ザクやグフと変わらぬプロポーションだったのです。それを安彦良和さんが重量感のあるデザインにクリーンアップしました。よく見慣れた重量感あるドムとは別に、まれにやや細身のドムの設定書が雑誌などで見ることができますが、それが大河原さんが最初に仕上げたドムです。

 またドムと言えば、地上移動時に地表を滑走する姿が印象的ですが、これには作画枚数を減らすためという事情がありました。両足を動かして走るのでは動画枚数が増えるからです。この手法が好評だったことから、続編『機動戦士Ζガンダム』以降、MSが脚部などのスラスターを用いて地表を滑走するシーンが増えました。

 前述したように、ドムの初登場は第24話でしたが、ランバ・ラル隊を支援するために補給として送られるという設定で、第20話で名前だけは出ています。そういった経緯から後年、ゲームでは「ランバ・ラル専用ドム」といった幻のカスタム機が誕生していました。

 ドムのパイロットである黒い三連星のガイア、オルテガ、マッシュと言えば、「ジェットストリームアタック」というフォーメーション攻撃でも有名です。そのインパクトからさまざまな作品でオマージュされていますが、マンガ『機動戦士ガンダム THE ORIGIN』でマッシュを失ったガイアとオルテガがそれぞれ部下の登場したドムで小隊を組み、2方向から仕掛ける「W(ダブル)ジェットストリームアタック」という発展系のフォーメーションを見せていました。

 地上用だったドムですが、物語が宇宙に移った際には宇宙用に改修された「MS-09R リック・ドム」が登場、「スカート付き」というあだ名で呼ばれるようになりましたが、量産型ゆえに大きな活躍のないやられ役としてザクと同じポジションに甘んじています。

 しかし、そのインパクトのあるデザインにより、後年では多くのバリエーション、後継機、オマージュされた機体が登場していました。

■重MSの系譜を引き継いだ後継機たち

ドムの後継機として開発されたMSのひとつ「ドライセン」。画像は「HGUC 1/144 AMX-009 ドライセン」(BANDAI SPIRITS)

 ここからは、ドムの系譜のMSたちをいくつかご紹介していきましょう。

 最初は「MS-09RSシャア専用リック・ドム」です。もとは小説版で登場したMSで、デザインの変更はありませんが、アニメとは異なりビーム兵器の運用が可能になっており、ビーム・バズーカという兵装を持っていました。これは小説版のリック・ドム共通の兵装で、小説ではアムロ・レイの搭乗したG3(ガンダム)を撃破しています。

 MSVスタート時にガンプラ化されたことで有名な機体が「YMS-09 プロトタイプドム」と「YMS-09D ドム・トロピカルテストタイプ」。曲線主体のデザインだったドムに直線的な線を加えた機体になっています。

『機動戦士ガンダムZZ』に登場したのが「MS-09G ドワッジ」。さらにロンメルが搭乗した改良機「MS-09H ドワッジ改」という機体も登場しました。

 ちなみにMSVの後に企画されたMS-Xにも「MS-10 ドワッジ」というMSがいましたが、前述のMSの登場で「MS-10 ペズン・ドワッジ」に改名されています。実はドワッジという名前は、富野由悠季監督の残した「トミノメモ」によると、本来はリック・ドムにあたるMSに付ける予定でした。

 OVA『機動戦士ガンダム0080 ポケットの中の戦争』、『機動戦士ガンダム0083 STARDUST MEMORY』に登場したものが「MS-09R-2 リック・ドムII」。『0083』ではヒート・サーベル装備の機体になり、カリウス・オットーの搭乗機として活躍します。

『0083』と言えば、地上での「MS-09F/Trop ドム・トローペン」の活躍は見ごたえがありました。そして、同じ機体に見えるMSが宇宙空間にいるグワデンにあったことでマニアの間で物議になりましたが、近年ではこの機体は「YMS-09R-2 プロトタイプ・リック・ドム」ということになったようです。

 この他にも「MS-09F ドム・フュンフ」、「MS-09S ドワス」、「MS-09K-1(2) ドム・キャノン」など、多くのバリエーションがいます。興味のある方は調べてみると、意外な事実がわかるかもしれません。

 一方、ドムの後継機と言えば、エゥーゴで開発された「RMS-099 リック・ディアス」と、アクシズが開発した「AMX-009 ドライセン」の2機を思い出す人も多いことでしょう。ともにドムの重量感あるデザインを引き継ぎながらも、まったく別のMSとしてのカッコよさを持った機体だと思います。

 オマージュですと、『機動戦士ガンダムSEED DESTINY』でザク、グフに次いで登場した「ZGMF-XX09T ドムトルーパー」がありました。パイロットが3人組で「ジェットストリームアタック」を使用しています。

 筆者がもっとも心ひかれたドムのオマージュは、『ガンダムビルドファイターズトライ』に登場した「MS-09R-35 ドムR35」。ガンプラなんですが、ランバ・ラルがドムに乗ったら……という夢の機体に愛を感じました。そういえば本作の第1話では、瞬間的にドムが主役MSとして活躍しています。

 ザクほどのバリエーションはありませんが、その重量感あるデザインで存在感を示すドム。今後も人気MSとしてさまざまな商品展開を見せてくれることでしょう。

(加々美利治)

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