アニメ『真の仲間』原作者ざっぽん先生が語る、創作の日々と映像化で生まれた魅力
マグミクス / 2021年10月6日 18時10分
![アニメ『真の仲間』原作者ざっぽん先生が語る、創作の日々と映像化で生まれた魅力](https://media.image.infoseek.co.jp/isnews/photos/magmix/magmix_63972_0-small.jpg)
■小説の執筆は地道な作業の積み重ね
2021年10月6日(水)から放送が始まるTVアニメ『真の仲間じゃないと勇者のパーティーを追い出されたので、辺境でスローライフすることにしました』(通称:真の仲間)は、世界を救う勇者のパーティーから「役立たず」として追い出された主人公・レッドが、かつての戦友でもあるお姫様・リットと、辺境の地で幸せな共同生活を送る物語。ファンタジーとしても恋愛物語としても評価が高く、シリーズ累計160万部を突破しています。
前回のインタビューに引き続き、原作者・ざっぽん先生に、「追放系」ジャンルの原点とされる原作とアニメ化の経緯などについて聞きました。
* * *
──先生ご自身の創作スタイルについてもお聞きしたいと思います。毎日どのような形で執筆をされているのでしょうか?
ざっぽん先生(以下、ざっぽん) パソコンの前に座り、腕組みをし、「う~ん」と唸り、ああでもないこうでもないと悩みながら、筆が進み始めるのを待つ毎日です。作家ならではのカッコイイ創作スタイルのようなものがあれば、喜んでお話できるのですが(笑)。でも、締切はちゃんと守る方なんですよ。
──地道な作業の積み重ねなんですね。
ざっぽん 同業の先生方の中には、天才的なひらめきが降りてくるや、何万字もの原稿を一気呵成に書き上げてしまう方もいらっしゃいます。私はそれをうらやましく思いながら、「1日に最低何文字は書こう」と目標を立てて、泥臭く続けていっている感じですね。
──同業の方によるヒット作に目を通したりはするのでしょうか?
ざっぽん それはしますね。どんな作品が流行っているか、読者の皆さんが今何を求めているのか、少しでも知ることが作家としての武器になると思うからです。「こう書けば読者に伝わるのか」と、勉強になることもあります。どんなに面白いお話が頭のなかにあっても、伝え方を知らなければ伝わりませんから。
──事前にプロット(あらすじ)を考えてから書くタイプと、感性のおもむくままに筆を走らせるタイプ、作家には大きくふたつのタイプがいるといわれています。先生はどちらに近いでしょうか?
ざっぽん 前者ですね。ただ、書いているうちに予定から外れた物語になるのが通常ですから、プロットそのものにはあまり頼らないタイプかもしれません。『真の仲間』にアルという男の子が登場しますが、プロットの段階では、アルベールという別の人物と密接な関わり合いを持っていく予定でした。原稿を書いているうちに、それがまったく違う流れになったわけです。
──アルベールは脇役ではありますが、野心と宿命との間で葛藤する人物として、非常に魅力的なキャラクターです。
ざっぽん プロット通りに動かなかった人物は他にもいますが、アニメでは星野真監督が、全員をとても魅力的に表現してくれていると思います。
■アニメ化発表で届いた、世界中からの反響
原作小説『真の仲間じゃないと勇者のパーティーを追い出されたので、辺境でスローライフすることにしました』第1巻(KADOKAWA)
──『真の仲間』の人気は、どのような時に実感されますか?
ざっぽん やっぱり、SNSでの反響ですよね。それから、書籍の販売ページに書き込まれるレビューの数でしょうか。作品に対してリアクションをいただけるのは、作者にとって本当にありがたいことで、読んで何かしら心動かしてくれたのだろうなと励みになります。もちろん、色々な感想をいただきますが、面白かったと言ってもらえると、やっぱり嬉しいですよね。
──アニメ化が発表されてから、読者からの反響は増えましたか?
ざっぽん それはもう爆発的に増えました。海外のさまざまな国からも、さまざまな言葉で感想やメッセージが届くようになって、アニメの影響力ってすごいんだなあと感心するばかりです。アニメ化のお話は、田舎の両親も喜んでくれました。作家デビューした頃は「『ワンピース』みたいなやつ?」という理解だった両親も、今では小説のあの場面がどんなアニメになるのか楽しみだと話してくれています。
──アニメの制作には、先生ご自身もメインスタッフとして参加されています。
ざっぽん 監修者としてダメ出しをするのでなく、現場の皆さんと一緒にひとつの作品を作り上げていくスタッフのひとりとして参加させていただきました。星野監督をはじめとする制作の方々や、キャストの皆さんのお力で、『真の仲間』の世界に初めて触れる方でも、楽しんでもらえるアニメになっていると思います。
──『真の仲間』の世界に初めて触れる方も含め、アニメに期待している皆さんに、メッセージをお願いします。
ざっぽん 鈴木崚汰さん演じる主人公のレッドと、高尾奏音さん演じるヒロインのリット、ふたりのスローライフを通して、皆さんも幸せな気分を味わっていただけると嬉しいです。また、大空直美さん演じるもうひとりの主人公・ルーティを通して、ドラマや感情の機微についても、心ゆくまでお楽しみいただけると思います。どうぞご期待ください。
(C)ざっぽん・やすも/KADOKAWA/真の仲間製作委員会
※TVアニメ『真の仲間じゃないと勇者のパーティーを追い出されたので、辺境でスローライフすることにしました』は、2021年10月6日(水)より、AT-X(22:30~)、TOKYO MX(23:30~)ほか、BS日テレ、KBS京都、サンテレビで放送予定。dアニメストアでも独占配信されます。
(取材/構成:香椎 葉平)
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