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『ワンピース』ルフィたちのような海賊を現代でも目指せるか? 現実的な道とは

マグミクス / 2021年10月12日 11時50分

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■現代は海賊に厳しい!

 連載開始から24年。単行本が100巻の大台に乗り、物語も佳境に入って来たマンガ『ONE PIECE』。海賊王を目指し、大秘宝ワンピースを探すルフィたちの冒険は多くの人々に夢とロマンを与えて来ました。そんな海賊を実際に今目指すことは可能なのでしょうか? 夢とロマンのハードルの高さを調べてみました。

●正義の存在ではない

 その歴史は古く、古代エジプトの時代からいたとされる「海賊」。辞書によると「船や沿岸の街から物資を奪う者」「軍事や政治事情の元に組織された海の集団」とあります。あまり良い内容は書かれていません。ルフィたちも基本的には「夢を追い求める自由な旅人」という良いイメージはあるものの、やはり政府からは取り締まられる存在です。そこはルフィ自身もマンガのセリフで「おれ達は海賊だぞ ヒーローは大好きだけどなるのはイヤだ」と言うなど、自分たちが「世の正義」とは対立する立場にあるという認識を持っていると思われます。海賊になるには人々から悪く思われても耐えなければならない覚悟とメンタルが必要です。

●海賊への法律は厳しい

「海賊」への法律もかなり厳しいです。日本には「海賊行為の処罰及び海賊行為への対処に関する法律」というものがあるのですが、これによると……他の船舶の運転を支配したり、財産を奪ったり、暴力を振るったり、人質を取ったりした場合は「無期又は五年以上の懲役」に処するとあります。仮にそこまで行かない場合でも……海賊行為をする目的で船舶に侵入したりつきまとったりすると「五年以下の懲役」、海賊行為をする目的で凶器を準備して船を走らせると「三年以下の懲役」となるそうです。麦わら海賊団で言うと、刀を持ったゾロや武器も装備したサイボーグのフランキーがいるだけでアウトになるかもしれません。日本では海上保安庁の「海賊対策室」や、防衛大臣が内閣総理大臣の承認を得た上で「自衛隊の部隊」が対処に当たるようになっているそうですが、夢を追うにはこの法律と常に戦うことになります。

■それでも海賊には夢がある?

 海賊王になるためにはかなりハードルが高いことが分かりましたが、それでも夢はあります。

●今も海に眠る海賊の宝

 2015年、17世紀にその名を馳せた海賊「キャプテン・キッド」のものと見られる船から宝が発見されたというニュースがありました。発見したのはアメリカの探検家で、船からはおよそ50kgの銀の延べ棒が見つかったそうです。ちなみにキャプテン・キッドの宝は沖縄の大神(おおがみ)島にもあるとうわさされています。

 1995年には、18世紀に悪名を馳せた海賊「黒ひげ」の船である「クイーン・アンズ・リベンジ」がアメリカのノースカロライナ州沖で発見されました。黒ひげはアメリカが植民地時代にカリブ海を代表する大海賊で、船からは装飾された分銅や金粒や鐘などが見つかったそうです。

 1984年には、18世紀に活動していたイギリスの海賊「サミュエル・ベラミー」が乗っていた船がアメリカのマサチューセッツ州のケープコッド沖で発見されたというニュースもありました。発見したのは探検家の男性。この船からも金の延べ棒や銀貨などが出て来たそうです。ちなみにベラミーは50以上もの船を奪ったにもかかわらず民主的な組織運営で、乗組員、先住民、奴隷などを平等に扱っていた先進的な人物だったと言われているそうです。

●なるなら探検家的海賊?

 近年の世界の海賊事情を見ると、ソマリア沖・アデン湾では現役の海賊がまだ存在しているそうです。しかし、自衛隊を含む各国の部隊による対処活動の成果もあり、その勢いはかなり小さくなっているようです。一番近い記録では外務省のデータで2018年に「海賊等事案発生件数」が3件とありますが、それ以降は0件となっています。

 今、海に夢と自由を求めるなら、ルフィたちのような探検家的海賊。もしくはストレートに海中探検家となるのが一番現実的な道と言えそうです。今もどこかの海にワンピースのような大秘宝が眠っているかもしれません。

(吉原あさお)

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