「モラハラ・DV・不倫」の最悪コンボを乗り越えた衝撃マンガ。「サレ妻」100日の苦闘に反響

■DV夫との離婚後の日々も描かれる

　夫と離婚するまでの100日を四コママンガで描き、インスタグラムで大きな反響を集めた連載を書籍化した『マンガでわかる 離婚まで100日のプリン 決別or再構築、どうしよう？』（株式会社KADOKAWA）が発売されています。単行本は連載の全ページに加筆修正（とツッコミ）が加えられています。

　主人公は、幸せな家庭を築くことを夢見て結婚した甘井プリ子。妊娠・出産と進むにつれて、だんだんと夫の本性が明らかになっていきます。モラハラ、DV、そして不倫に発展していく最悪の結婚生活……プリ子が夫と離婚するまでの100日が、カウントダウン形式で進んでいきます。

　主人公のプリ子（プリン）をはじめ、登場人物が全員デザートに見立てて描かれているのも、同作の大きな特徴です。不倫相手のババロアちゃんや、人気キャラのパンナコッタくんもキャラが立っています。ジワジワと浮気夫を追いつめるプリ子の様子もあいまって、シリアスな内容ながらクスリと笑えるポイントも盛り込まれています。

　また、本書はマンガパートのほかに専門家によるコラムパートも収録しています。

　マンガパートはプリ子の心情がリアルに描かれていて、離婚する人の心の動きに共感できる内容となっている一方、コラムのパートはリコベン（離婚専門の弁護士）が離婚を進めるにあたり実務的に必要なポイントを解説する内容です。

「夫の不貞を見つけたらどうすればいい？」「離婚する？しない？」などの判断から、「離婚を決めたら何をすればいいの？」「慰謝料や養育費っていくら？」といった離婚準備の疑問にも答えています。実際に離婚を進める際の参考書としても活用できる内容がわかりやすくまとめられています。

　そして、マンガの後半からは、離婚後のストーリーが進んでいきます。DV、そして不倫までしていた夫の末路はもちろん、離婚したあとにプリ子が幸せになるまでのストーリーがリアルに描かれていて、離婚が「ゴール」ではなく、その後の幸せが大切なのだと気づかせてくれます。

「離婚したい」と頭に浮かんでから、本当に離婚できるまでには、たくさんのことを決めなくてはならないのですが、まずひとつ目のハードルは「離婚する」と決断すること。『マンガでわかる 離婚まで100日のプリン 決別or再構築、どうしよう？』は、離婚を決断しようとしている人に寄り添うような一冊といえると思います。

（川崎晴代）