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アニメ『シャーマンキング』第32話 「人の心が読める」力が生んだ悲劇に立ち向かって…

マグミクス / 2021年11月18日 18時30分

アニメ『シャーマンキング』第32話 「人の心が読める」力が生んだ悲劇に立ち向かって…

■大晦日の歌合戦に登場!「ボブ」「あわやりんご」とは何者なのか!?

 まずはじめに……この連載が今回で50回を迎えました! これもひとえにみなさんのおかげです。本当にありがとうございます! 「恐山ル・ヴォワール」編を取り上げている途中という、何とも記念っぽい時で(笑)、実にめでたい! これからもどうかよろしくお願いします。

 それから、スマートフォン用オリジナルゲーム『SHAMAN KING ふんばりクロニクル』のストア予約が始まっていますが、もう注文は済んでいますか? まだの方はアプリストアに行ってポチッとしていただければ、12月15日のリリース日にプレイ可能になる……はずです! 配信予定日から1か月を切りました。もちろん予約でいきなりお金が取られるわけではないので、安心してプレイしてみてください!

 それでは2021年11月18日(木)放送のTVアニメ『シャーマンキング』第32話を振り返ります。「恐山ル・ヴォワール」編第3回は、大晦日の紅白歌・合・戦から始まりました。葉とアンナが好きなアーティストが出場していますが、「あわやりんご」はともかく「ボブ」が出るのはなかなかカオスですね(笑)

 ちなみにこのボブは70年代から活動しているアメリカのアーティストで、もともとは葉の父・幹久がファンだったようです。彼が修験者修行のために家を出てしまった後、残された葉は幹久の残したレコードのなかからこれを見つけて気に入ったとのこと。以来、ずっと彼のファン、ボブ一筋みたいなところがあります。それはル・ヴォワール編から数年後の現在でも変わっていません。

 あわやりんごについても少し説明しておきましょう。青森県出身の女性歌手で怪奇系艶歌(えんか)という独特の歌を歌うようで、巻き舌が特徴らしいです。モデルは皆さんご存じの大物アーティストだと思いますが、一方、青森で「あわや」と言えば、ブルースの女王と呼ばれた淡谷のり子さんという方がいます。90年代のモノマネ番組では辛口の審査員として登場していたので、30代の方はギリギリご存じかもしれません。筆者は勝手にその名前も含んでいるんだろうと思っています。

 それはさておき、なんだかんだでテレビを一緒に見るところまで関係が進展した葉とアンナですが、徐々にアンナを取り巻く問題の本質が見えてきます。そしてそれを通じて、本作の根本にかかわる設定が明らかになっているので、改めて整理してみましょう!

■麻倉葉王がシャーマンキングを目指した理由

かつて葉王を倒したマタムネだが、葉王への敬愛の念も抱きつづけていた。アニメ『シャーマンキング』32話より (C)武井宏之・講談社/SHAMAN KING Project.・テレビ東京

 今回の放送で「麻倉葉王がシャーマンキングを目指した理由」が判明しました。これまでは大陰陽師として名を馳せた彼が、その力を使って世界征服を企んだ……そんなイメージでした。しかし実際は逆で、病気や飢饉で人々が無念の死を迎えるなか、貴族たちが私服を肥やして贅沢に暮らしている状況を正そうとしたのです。

 葉王は望まなくても他人の心や事柄を把握することができました。そこで流れてくる恨み・つらみなどが彼の心を蝕み、やがて暴走へと繋がります。こう書くと美談・悲劇とも言えそうですが、実際は単純ではありません。このあたりは『シャーマンキング 0』(講談社)2巻に詳しく描かれています。

 そして葉王の光と闇を知るのがマタムネです。彼は霊能ネコであることから葉王に拾われ、肉体が滅びても半永久的に魂が存在できるよう、熊の爪の飾りを授かります。葉が首から下げているアレです。これを生涯身につけ「マタムネゆかりの品」にすることで、オーバーソウルが可能になるというわけです。そうして長い時を生きることになったマタムネは、500年前にパッチとして転生したハオを倒しています。ハオがシャーマンキングになることを阻止したのは、マタムネと当時の麻倉の人間でした。

 そして現在——マタムネは葉王と同じ能力を持ち、境遇も似ているアンナの心を救おうとしています。

 アンナは特殊な能力のせいで親から捨てられ、世間からも認められずに過ごしています。それらを恨むことで自分を保っているのですが、念が強すぎて無意識に「鬼」を産みます。制御もできません。

 鬼とは、世のなかに飛び交う多くのウラミや怨念のこもった魂が膨れあがったもので、実はその辺にもいる存在ですが、アンナはそれを自分ひとりの念だけで生み出してしまいます。それらが寄り集まったものが、前回31話でぐーちゃんの店「ぐまくら」で葉を襲った鬼です。オーバーソウルとは恐らく違うものの、店を破壊するほどの力を持っています。

 では今回登場した大鬼はというと、こちらは正真正銘のオーバーソウルです。その媒介は……次回判明するでしょう。

 こうして葉王とアンナの類似点が明らかになってみると、ハオがアンナを気に掛ける理由が少しわかった気がしますね。

 さて大鬼とマタムネの戦いも、一進一退の攻防のなかいよいよ恐山へと舞台を移します。葉とマタムネはどうやってアンナを救うのか? 結果はわかっていますがその方法が気になります。クライマックスを楽しみに待ちましょう!

 なおこの連載では、「恐山ル・ヴォワール」編の舞台となった青森市〜恐山を取材したレポートを2020年末に掲載しています(第19回〜22回)。こちらもあわせてぜひ! ご覧いただければと思います。

 それでは今回はこの辺で。また次回よろしくお願いします!

●タシロハヤト 
美少女ゲームブランド「age(アージュ)」の創立メンバーで、長らくシナリオ、演出、監督等を務める。代表作は「君が望む永遠」シリーズ、「マブラヴ」シリーズ。現在はフリーで活動中。『シャーマンキング』の作者、武井宏之氏と旧知の関係である縁から、同作の20周年企画に参加している。

(タシロハヤト)

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