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現実ではありえない!アニメ・マンガの超絶カーアクション3選。列車の上を激走!

マグミクス / 2021年11月30日 18時10分

現実ではありえない!アニメ・マンガの超絶カーアクション3選。列車の上を激走!

■首都高めちゃくちゃ!「安室さん」の超絶大ジャンプ

 ハリウッド映画などを中心によく出てくるカーアクション描写では、凄まじい運転技術とありえないスピード、ド派手なクラッシュなどが定番ですが、アニメやマンガでは「2次元」であることを活かした、とんでもないカーアクションシーンが出てきます。今回は現実ではありえない、アニメ、マンガのカーアクションを3つご紹介します。

●劇場版『名探偵コナン ゼロの執行人』安室透の異次元片輪走行

 劇場版『名探偵コナン ゼロの執行人』で抜群のドライビングテクニックを見せたのが、公安警察捜査官の安室透です。彼が操るクルマはマツダRX-7のFD3S(通称FD)です。ナンバーは「新宿330と7310」ですが、これは声優をつとめた古谷徹さんの誕生にちなんでいるそうです。ナンバーの「と」は、透の「と」かもしれません。

 そんな愛車RX-7で安室が見せたのが首都高での片輪走行、キャリアカーをカタパルトにした空中への大ジャンプでした。次のカットでは「(走行中の)モノレール」の屋根の上を走り抜け、線路に飛び降り、フル加速。さらに列車が迫ってくると、なんと線路の壁を片輪走行し、眼下の線路へダイブするなど、観客の度肝を抜きます。カメラワーク(アニメですが)も秀逸で、大人でも楽しめる同作の名場面といえるでしょう。

 創作の世界とはいえ、異次元の走りにリアリティを持たせたのは、やはりRX-7の存在です。パワー・ウェイト・レシオ(「車両重量 ÷ 出力(馬力)」で算出される数値)5.0kg/ps以下を目指して開発が行われ、徹底した軽量化とハイパワー化で4.9kg/psという数値を実現しています。

 マツダの至宝、ロータリーエンジンを搭載していることから、生産終了から20年近く経った今でも程度が良いものは新車時より高値で取引されています。そんな名車が、アニメのなかでは、ボディがボコボコに凹み、エンジンから出火してしまいました。

●『頭文字D』インベタのさらにインを攻めるジャンプ

 次は『頭文字D』より、「小柏カイの、ヘアピンの内側を越える大ジャンプ」です。舞台は日光いろは坂。地元でブイブイ言わせている小柏カイが、愛車のトヨタMR2で主人公・藤原拓海のトヨタAE86(ハチロク)にバトルを仕掛けます。

 序盤からタイトなコーナーを猛スピードで走り抜ける2台ですが、先行したのはAE86でした。何としても挽回したいMR2は「33番目のコーナー」で、インのさらにインを突き、空中をジャンプしてAE86の前に出る離れ業を見せます。このとき、MR2の車中で小柏カイが口にした「インベタのさらにインは、空中に描くラインだ」というセリフは、ファンの間で有名な名言のひとつです。

■待てクラリス! フィアット500 &シトロエン2CV

『ルパン三世』といえばこのクルマ、というイメージの強いフィアット 500。画像は「トミカ プレミアム 29 フィアット 500F」(タカラトミー)

『ルパン三世 カリオストロの城』冒頭のクラリス追跡シーンも忘れることができません。ニセ札の出どころを追ってカリオストロ公国に入ったルパンと次元の前に、猛スピードで逃走するシトロエン2CVが現れ、その後をギャング風の男たちが猛追します。2CVの運転席にウエディングドレス姿の美女を見つけ、走り出すルパンたち。フィアット500のレバーを引くと、ハイパワーエンジンが唸りをあげ、山道での高速バトルが始まります。

 この小さなイタ車は今や『ルパン三世』でおなじみの車になっていますが、実は宮崎駿監督の大抜擢によるものでした。以前のルパンはメルセデスやアルファロメオを愛車にしていましたが、宮崎監督は「僕の思うルパンは、そんな車に乗るはずがない」という理由から、スタッフの愛車「フィアット ヌオーヴァ500」をルパンに与えたそうです。

 一方、クラリスのシトロエン2CVはフランスの代表的な国民車で、初期型に搭載された空冷水平対向2気筒OHVガソリンエンジンは375ccの排気量しかありませんでした。それなのにハイパワーエンジンを積んだフィアット500がなかなか追いつけないのが「創作」の世界です。

 それでもルパンは超人的なドライビングテクニックで崖をよじ登り、山を越え、森を突き抜け、先回りします。何とか追手をやっつけたと思ったら、今度は2CVの運転席でクラリスが気絶……ルパンはフィアットから飛び移り、彼女の救出に成功したものの、2CVは崖から谷底へ落ちて行ってしまうのでした。

 この2CVは今も根強い人気があり、中古車サイトでも流通が確認できます。本記事の執筆時に調べたところ、1987年式、走行距離2万kmの正規ディーラー車もあって、車両本体価格は228万円という個体がありました。ボディカラーはブラウンとブラックのツートン、内装はホワイト。思わず欲しくなってしまった方もいらっしゃるのではないでしょうか。

(遠藤昇輝)

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