高貴なイメージの似合う声優・島本須美 意外なスーパーヒーロー役とは?
マグミクス / 2021年12月8日 6時10分
■運命的な出会いから宮崎作品三大美少女を演じる
12月8日は声優の島本須美(しまもと・すみ)さんのお誕生日です。島本さんというとデビュー以来、清潔感のある女性キャラを多く演じているイメージをみなさんもお持ちのことでしょう。そのデビュー当時のことから、これまでに演じてきたキャラクターたちの数々を振り返ってみたいと思います。
島本さんは新体操が得意なスポーツウーマンでしたが、高校では体操部がなかったため、演劇部に入部しました。このことがきっかけで演劇に興味を示すようになり、俳優を目指すために上京したそうです。
それから劇団に入って、いくつかのドラマに出演しました。そして、『ザ☆ウルトラマン』(1979年)の星川ムツミで声優デビューと同時にレギュラー役を得ることになります。時系列で言うと、『ゼンダマン』(1979年)の第3話「エデンの園だよ!ゼンダマン」のゲストキャラのイブ役が先に放送されていますが、ムツミ隊員のほうが先に出演が決まっていました。
こうして初めてのアニメ作品でレギュラーを得た島本さんでしたが、曜日の決まっているアフレコ収録日のため、好きだった地方での舞台公演ができないことに不満を持ち、この頃は事務所にアニメのレギュラーはもうしないと言ったという逸話があります。
しかし、この少し前に島本さんは運命的な出会いをしていました。それは『赤毛のアン』(1979年)の主演オーディションに最終選考まで残りながら、惜しくもアン役に選ばれなかった時のことです。島本さんの演技に興味を持ったスタッフのなかに、あの宮崎駿さんがいました。
その縁で宮崎さんは劇場版アニメ『ルパン三世 カリオストロの城』(1979年)のクラリス・ド・カリオストロのオーディションに呼んで、島本さんは見事にクラリス役を手にします。この時の縁が『ルパン三世 (第2作)』の最終回「さらば愛しきルパンよ」でゲストヒロインとなった小山田真希を演じるきっかけにもなりました。
そして、宮崎作品の代表作ともいえる劇場版アニメ『風の谷のナウシカ』(1984年)では自主的にオーディションに参加、見事ナウシカ役を手に入れます。一部のファンからはこの3人のキャラ、クラリス、小山田真希、ナウシカを「島本須美の演じた三大宮崎ヒロイン」と評されていました。
このほかにも島本さんは『となりのトトロ』(1988年)では草壁靖子(お母さん)や、『もののけ姫』(1997年)のトキなどで宮崎さんの劇場版作品に出演しています。
■高貴なイメージがある島本さんの意外なキャラ
『それいけ!アンパンマン』しょくぱんまん役 画像は『それいけ!アンパンマン』だいすきキャラクターシリーズ/しょくぱんまん「しょくぱんまんと3ばいドキンちゃん」(バップ)
それ以外で島本さんの代表作といえば、『めぞん一刻』(1986~1988年)の音無響子を思い出す方が多いことでしょう。また、懐かしのアニメ番組などでの登場が多い『小公女セーラ』(1985年)のセーラ・クルーも、一般的によく知られた島本さんの演じたキャラだと思います。
ほかにも、クラリスやナウシカに代表されるように高貴なイメージのお姫様、女王役が多いのも島本さんの特徴で、『忍者戦士飛影』(1985年)のロミナ・ラドリオ、『天空戦記シュラト』(1989年)の調和神ヴィシュヌ、『爆れつハンター』(1995年)のビッグ・マム、『スマイルプリキュア!』(2012年)のロイヤルクイーンなどが有名でしょうか? あまり知られていませんが、この他にも木曜スペシャル『華麗!!ダイアナ妃のすべて見せます』 内で放送されたアニメ『虹のかなたへ!少女ダイアナ妃物語』(1986年)ではダイアナ妃を演じています。
このように、島本さんのイメージは清純なヒロイン役が多いのですが、声優だけにアッと驚く役柄も演じています。そのなかでもっとも有名なキャラと言えば、『それいけ!アンパンマン』(1988年~)のしょくぱんまんでしょう。ハンサムで二枚目、清潔感があるという点では、男女が逆転しただけかもしれませんが、島本さんの声優としての力量を感じるキャラです。
さらに、筆者チョイスで印象的だったキャラを何人かご紹介すると、『Oh!ファミリー』(1986年)のフィー・アンダーソンはボーイッシュでお転婆な女の子で島本さんの得意ジャンルとは違う声が聴けて印象的でした。『赤ずきんチャチャ』(1994~1995年)のうらら園長は島本さんがあまり演じたことのない初老でおっとりした女性でした。『ジャイアントロボ THE ANIMATION -地球が静止する日』(1992~1998年)の銀鈴/ファルメール・フォン・フォーグラーは、人気のあったヒロインで、スピンオフ作品では主人公にまでなっています。
最近ですと、『名探偵コナン』(1997年~)の工藤有希子を長年にわたり、演じていますね。作品自体がまだまだ続きそうなので、これからも島本さんの演技が聴ける機会になることでしょう。
さすがに近年、お母さん役が増えてヒロイン役は少なくなりましたが、いまだに声の衰えはほとんど感じさせず、その抜群の演技力で我々を楽しませてくれています。これからも変わらぬ美声を聴かせていただければと思います。あらためまして島本さん、お誕生日おめでとうございます。
(加々美利治)
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