今や「ラム」と言えば『うる星やつら』じゃない? 世代でイメージが違う同名キャラ3選
マグミクス / 2021年12月13日 11時50分
■「コナン」で思い浮かべるのは『名探偵』か『未来少年』か?
「ルパン」と聞いたらたいていの人は『ルパン三世』を想い浮かべます。しかしモンキー・パンチ先生が1967年に『ルパン三世』を発表する以前、「ルパン」と言えば当然ながらそのネタ元であるアルセーヌ・ルパンでした。(あるいは銀座のバー)。これは少々特殊な例かもしれませんがマンガ・アニメにおいて同名キャラはありふれたもの。世代によっては同名で思い浮かべるキャラクターが違うなんてこともあるようです。この記事ではそんな「同じ名前でも世代によって想定が分かれるキャラ」を特集します。
●「ラム」と聞いて思い浮かべるのは『うる星やつら』? 『リゼロ』?
現在、「ラム」の覇権に揺らぎが生じ始めているようなのです。「ラム」といえば当然、鬼才・高橋留美子先生の代表作『うる星やつら』のラムちゃんを思い浮かべる人が圧倒的多数……と思いきやどうにも一概に断言できなくなっているように思えます。今、破竹の勢いで認知度を高めている新規の「ラム」が存在。それが人気ライトノベルシリーズでアニメも絶好調、10代からも絶大な支持を誇る『Re:ゼロから始める異世界生活』(通称:リゼロ/原作:長月達平)の美少女メイドキャラ「ラム」です。こちら人気も凄まじく、フィギュアや関連グッズの売り上げはもちろんのこと、妹のレム人気も手伝ってか、とりわけコスプレイヤーたちからの支持があついのです。果たして『リゼロ』のラムがどこまでラムちゃんに迫ることができるのか……場合によっては山が動くかもしれません。
●「コナン」は…『未来少年』? それとも『名探偵』?
「コナン」もまた世代によって大きく想像するキャラが二分されるキャラクターです。『未来少年コナン』(1978年)と『名探偵コナン』(1994年)。これが今やどちらも超有名作品なのだから驚きは隠しきれません。両作とも認知度は抜群ですが、やはり世代間ギャップはあるもの。30代以下の方は「コナン」と聞けば『未来少年コナン』より『名探偵コナン』を思い浮かべる方も多いのではないでしょうか。
なお『名探偵コナン』の作者・青山剛昌先生はタイトルを決める際、『名探偵ドイル』になりかけたことを明かしています。(名探偵コナンの名の由来はコナン=ドイルから)。そこには『未来少年コナン』のイメージに引っ張られるという編集部の意向が含まれていました。青山先生はそれを押しのけて『名探偵コナン』に決定してもらったとのこと。結果として『名探偵コナン』は大ヒット。偉大なるビッグタイトルに怯まぬ姿勢……お見事でした。なお『未来少年コナン』の「コナン」という名前は原作のアレグザンダー・ケイによるSF小説『残された人びと』の主人公の名です。
●「ひろし」はダントツであの男が人気!
「ひろし」という名前のキャラクターはたくさんいます。すぐに思い浮かぶのは『クレヨンしんちゃん』(著:臼井儀人)の野原ひろし、『ちびまる子ちゃん』(著:さくらももこ)のさくらヒロシ、あるいは『ど根性ガエル』(著:吉沢やすみ)の主人公・貝塚ひろしでしょうか。発表順だと『ど根性ガエル』のひろしが古いかも知れませんが、『クレヨンしんちゃん』の野原ひろしの人気はここ10年ほどでますます拍車がかかり、「理想のパパ」ランキングといった企画ではほぼほぼ殿堂入り扱い。もちろん、これはあくまで認知度に起因したところが大きく、各「ひろし」にキャラクターとしての何か優劣なるものが存在しているわけではありません。
SNSで自分の好きなキャラクターの名前がトレンド入りしているのでのぞいてみたら……思っていたキャラと違ったなんてことはよくある話。それだけ同名キャラはありふれたものなのです。逆に知らなかった作品を知る契機に「同名キャラ」が一役買っていると見ることもできるでしょう。あなたの気になる同名キャラクターはなんでしょうか。
(片野)
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