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『鬼滅の刃』善逸の多面性に「ドキリ」とするエピソード5選 叫んでばかりじゃない!

マグミクス / 2021年12月17日 11時50分

『鬼滅の刃』善逸の多面性に「ドキリ」とするエピソード5選 叫んでばかりじゃない!

■不完全だからこそ愛おしい善逸

 2021年12月12日に放送されたTVアニメ『鬼滅の刃 遊郭編』の第2話では、トンデモ女装で視聴者を笑わせてくれた善逸。彼の魅力は、その多面性だと言えるでしょう。

 善逸は、同期の炭治郎や伊之助より1歳年上であるにもかかわらず、「ア゛――――――――ッ(汚い高音)」という絶叫をはじめ、数々の名言や迷言とともに心に残る叫びをあげる臆病者です。気弱でネガティブな一方で、極端な女好きという、少々困った性格の善逸だからこそ、冷静だったり、シニカルだったりするシーンでは輝きを増します。

 この記事では、叫んでいるばかりではない、しっかりしていてドキッとさせる善逸のシーンを5つご紹介します。

●ダメさと優しさ、心の強さ

 最終選別のあと、善逸と炭治郎が行動を共にするのは鼓屋敷の戦いです。

 鼓屋敷に向かう炭治郎は、女の子にすがって泣きながら結婚を迫る善逸にドン引きし、思わず「別の生き物見るような目」を向け、「なんでそんなに恥をさらすんだ」とひどいことを言ってしまうほどでした。

 しかし、戦いを終えて出てきた炭治郎が目にしたのは、禰豆子の入った箱を伊之助から体を張って守っている善逸です。「炭治郎……俺……守ったよ…」「お前が……これ……命より大事なものだって……言ってたから………」と、自分がボロボロになっても、箱をしっかり抱えていました。

 相手が考えていることが分かるほど、人一倍、すぐれた聴覚を持つ善逸でしたが、彼が信じたのは、自分の「信じたいと思う人」。つまり、ともに行動した短い時間で、炭治郎は善逸にとって、「信じたいと思う人」になっていたのです。それは炭治郎から聞こえる音が「今まで聞いたこともないくらい優しい音」だったから……。

 善逸は炭治郎の背負っていた箱に鬼が入っていることに気付いていても、傷だらけになって箱を守りました。伊之助は、自分に向けて刀を抜かない善逸に「弱味噌」、「愚図」と悪態をつきましたが、善逸は散々にやられながらも、「隊員同士で徒に刀を抜くのは御法度」という鬼殺隊の規則もしっかり守っていたのです。

 鼓屋敷のエピソードからは、善逸のダメなところだけでなく、優しさや人を信じる心の強さ、隊士としての意外なほどの誠実さを知ることができます。

●素直で優しく、ロマンチスト

 炭治郎の背負っていた箱から出てきた禰豆子にひと目惚れした善逸ですが、身近に好きな人ができたからといって、突然、性格が変わるわけではありません。蝶屋敷での機能回復訓練でも、「努力するのは苦手です」「地道にコツコツやるのが一番しんどいです」「丁寧に教えてもらっても上手く覚えられません」と自分を省みて、伊之助と自分のことを「俺たちってほんとにダメだなと思います」と後ろ向きになってしまうのです。

 しかしその後、蟲柱・胡蝶しのぶの絶妙な励ましによって大奮起した善逸は、禰豆子のために花を摘んできたり、デートに誘ったりできるほど生気を取り戻します。そして、箱のなかで休んでいる禰豆子に優しく語りかけるのです。「でもさぁ できなかったこと できるようになるの 嬉しいよね」「炭治郎は俺をずっと励ましてくれたよ いいお兄ちゃんだねぇ 禰豆子ちゃん」と。禰豆子は箱に入っているため、ふたりの間に壁はありますが、善逸の素直さや優しさ、ロマンチストなところは禰豆子に伝わっているようにも見えて、微笑ましく、温かい気持ちになる1シーンです。

●常識人で、大人思考

 無限列車に乗り込もうとする善逸は、山育ちで列車を知らない炭治郎、伊之助に冷静に突っ込みます。普段は何をしても大騒ぎの善逸ですが、列車に突撃する伊之助を「やめろ 恥ずかしい!!」と止めたり、鬼殺隊は政府非公認の組織だから、本来は堂々と刀を持ち歩けないという世の中の仕組みを説明したりと、いたって常識ある態度を取るのです。それだけでも普段とのギャップを感じるところですが、無限列車の戦いのあと、蝶屋敷で療養中の善逸の冷静な思考に驚く人は多いでしょう。

 炭治郎と伊之助は目の前で炎柱・煉獄杏寿郎と上弦の参・猗窩座の壮絶な戦いを見、煉獄さんの「己の弱さやふがいなさにどれだけうちのめされようと 心を燃やせ 歯を喰いしばって前を向け」「そして今度は君たちが鬼殺隊を支える柱となるのだ 俺は信じる 君たちを信じる」という最期の言葉を聞き、深い深い悲しみと同時に自分たちのやるべきことをまさに身をもって知りました。

 一方の善逸は煉獄さんの戦いぶりや死に様を直接見てはいませんが、自分が聞いた「音」から煉獄さんという人の生き様や心を理解していました。親を知らない孤児として育った善逸は、つらいことや悲しいことをたくさん経験してきたのでしょう。その上で「どんな強そうな人だって 苦しいことや悲しいことがあるんだよな だけどずーっと蹲ってたって仕方ないから 傷ついた心を叩いて叩いて立ち上がる」のだと自ら気付いています。そして、「ちょっと風変わりだったけど強くて優しい音」が聞こえる煉獄さんもまた、そうやって生きてきた人だと感じていました。打ちのめされ、そこでもがいていた炭治郎と伊之助よりも、善逸は一歩、大人の思考ができるということが明かされたシーンです。

●心のなかで突っ込みまくり

 TVアニメ『鬼滅の刃 遊郭編』第2話でも見られた通り、音柱・宇髄天元が「俺は神だ!!」と高らかに宣言するシーンでは、善逸は冷ややかです。天元の宣言に対して、「やべぇ奴だ……」、炭治郎の質問に対して「とんでもねぇ奴だ……」と呆れ、「祭りの神だ」と自称する天元には、「アホだな アホを司ってるな 間違いなく」と、心の中で突っ込みまくります。アホだと思っても、相手は上司である柱です。ここまでは極力、表情には出さないようにしていた善逸も、自分が山の王だと言った伊之助に天元が「何言ってんだ お前……気持ち悪い奴だな」と言い放った時には、「いやアンタとどっこいどっこいだろ!! 引くんだ!?」と、もはや感情を隠せず、心のなかでではありますが、大きく口を開けて突っ込んでいます。そして、「同じような次元に住んでる奴に対しては嫌悪感があんだな……」と、やはり大人な分析をしていました。

 しかし、この後の天元からの指令に、善逸は感情を大爆発させることになります……。

※この先の記事では、まだアニメ化されていないシーンの記載があります。原作マンガを未読の方はご注意ください。

■善逸が「大人の顔」に変わるエピソード

●覚醒と悲しい別れ

 最終決戦を前に行われた「柱稽古」の最中、善逸は、自分の育手である元鳴柱・桑島慈悟郎(くわじま・じごろう)が、兄弟子の獪岳(かいがく)が鬼になったことの責任を取って切腹し、亡くなったことを知ります。ここから善逸の顔つきが変わります。心配する炭治郎に「お前は本当にいい奴だよな ありがとう だけど」「これは絶対に俺がやらなきゃ駄目なんだ」と告げる善逸は、大人の男の顔になっているのです。

 獪岳との戦いで善逸は、「適当な穴埋めで上弦の下っぱに入れたのが随分嬉しいようだな」「おせーんだよ クズ」と、それまでの善逸からは考えられない人を突き放した冷たい言葉を発します。しかし、それはやはり善逸のほんの一面でしかなく、獪岳の頸を斬った後の善逸は悲しみを帯びた目をして、「これは俺の型だよ 俺が考えた俺だけの型 この技で いつかアンタと肩を並べて戦いたかった……」と、つぶやくのでした。

 すぐれた聴覚を利用して、もっとうまく立ち回れるはずだし、お金ももうけられそうなのに、それをせず、自分の感情に従って生きる善逸。バカになりきれない、利口にもなりきれない、そして、冷たくなりきれない……。人に寄り添い、人のために戦う善逸は、中途半端なところが人間らしく、愛おしいのです……。

「遊郭編」の今後の放送では、初めてのかまぼこ隊の共闘や、そのなかでの善逸の成長が見られるのも楽しみですね。

※禰豆子の「禰」は「ネ」+「爾」が正しい表記
※煉獄の「煉」は「火+東」が正しい表記

(山田晃子)

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