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有名マンガの連載前に載った「予告」が変…? 「驚異の二重人格者」って誰…

マグミクス / 2021年12月20日 7時10分

有名マンガの連載前に載った「予告」が変…? 「驚異の二重人格者」って誰…

■ドラえもんがどこにもいない……?

 国民的大ヒットとなった人気マンガでも、最初から順風満帆ということはなかなかありません。設定が固まっていなかったり、当初は人気が出なかったり……。特に連載前は作者もマンガ雑誌の編集部もバタバタ状態で、実際の連載内容とはかなり違った開始予告が掲載されてしまうこともありました。今回は、誰もが知る有名マンガの連載前に掲載された「珍予告」を4つ紹介します。

●タイガーマスクのマスクが全然違う?

 正義の覆面レスラーが孤児院の子供たちのために戦う名作マンガ『タイガーマスク』は、月刊誌「ぼくら」1968年1月号で連載が始まります。『巨人の星』『あしたのジョー』の梶原一騎先生が原作、『0戦はやと』の辻なおき先生が作画と、当時すでに実績十分なコンビの新連載なので、ヒットを期待されていたことでしょう。

 しかし、前号の「ぼくら」1967年12月号に掲載された新連載予告では、主人公・伊達直人が被っているマスクに違和感が……。マンガ本編のリアルな虎模様のマスクとは異なり、縞の模様がタイガーというよりも「ゼブラ」に近いのです。

 しかも、ほとんど虎の顔をそのまま被っているような本編のマスクとは違い、このゼブラ柄マスクは目、鼻、口もしっかり出てしまっています。プロレスのリングで激しく戦う設定を考えるとこちらの方がリアルとも取れますが、どこかカッコよさが足りませんし、何より正体がバレる可能性が高いです。

 作画の辻なおき先生はこの12月号まで前作である『ばくはつ大将』を連載していたので、ギリギリまでタイガーマスクのデザインが固まっていなかったのかも知れません。

●ドラえもんの姿も名前もない……

 連載開始から50年以上を経ても、いまだ国民的大人気を誇る『ドラえもん』。その連載開始までの道のりは、今となっては考えられないくらいバタバタでした。原作者、藤子・F・不二雄先生の前作『ウメ星デンカ』の連載が終わった『小学四年生』1969年12月号に、『ドラえもん』の連載前予告ページ(と今では言われているもの)が載っているのですが、そこにはドラえもんの姿も、タイトルすらないのです。

 のび太らしきキャラは描かれていますが、そのほかは「正月号から新れんさい」「出た!」などの文字と、机の引き出しが開いて何かが飛び出している絵が掲載されているのみ。この予告は2019年発売の『ドラえもん』0巻にも収録されています。1978年に「コロコロデラックス」に掲載された制作秘話マンガ『ドラえもん誕生』にも描かれていますが、藤子先生は新連載開始直前まで何にもアイデアが生まれていなかったため、このような予告が掲載されたようです。

■『ドラゴンボール』神龍がやけにかわいい

●「驚異の二重人格者」ジョジョ?

 一部のマンガ好きの間で「特にあてにならない」と長年言われている「週刊少年ジャンプ」の連載予告文。そのなかでもひときわ有名な、荒木飛呂彦先生の大人気シリーズ「ジョジョの奇妙な冒険」の新連載予告に書いてあった一文が、「驚異の二重人格者ジョジョとは、いったいどんな男!?」です。

 読者なら当然ご存じの通り、『ジョジョ』の第1部はジョナサン・ジョースターとディオ・ブランドーの因縁の物語であり、二重人格者など出てきません。なぜこんな文章が載ってしまったのか、まだ設定が固まっていなかったのか、詳しくはわかっていません。

 ただ、ジョナサンとディオは正反対の性格ながらも、のちにひとつの体に融合しますし、だいぶ後の話ではありますが第5部のラスボス・ディアボロは明確に二重人格者だったので、不思議とこの予告が全く無関係ではないのが面白い点です。

●神龍の目がクリクリ…それにギャグ推し

 最後に紹介するのは、言わずと知れたジャンプバトルマンガの金字塔『ドラゴンボール』の連載前予告です。前述の3つと比べると、そこまで変わった内容ではありません。

 1984年11月の「週刊少年ジャンプ」50号に掲載された『ドラゴンボール』の連載前予告は、『Dr.スランプ』を大ヒットさせた鳥山明先生の新作ということもあって、編集部の期待がうかがえる、かなりの豪華仕様でした。

 そのなかに1ページまるごと『ドラゴンボール』のことだけが描かれたカラー予告があります。そこには悟空ではなく神龍(シェンロン)と思われる龍が描かれているのですが、なぜかデザインが本編の神龍とだいぶ違いました。クリクリの大きな目、明らかに微笑んでいる口元、ずんぐりとした西洋ドラゴン風(「竜」の方が正しいかも)の体形で、同じ鳥山先生のデザインでも、どちらかというと「ドラゴンクエスト」シリーズの方に出てきそうです。

 単行本第1巻の表紙に描かれている神龍のデザインが本編と違うのは有名ですが、そのバージョンともまた違います。

 そして編集部がつけた煽(あお)り文は「おまたせ!ギャグの帝王日本上陸!!」「空前絶後のギャグ来週!!」と、やたらギャグ推しなのも、今からすればちょっと違和感があるでしょう。確かに初期の『ドラゴンボール』はギャグテイスト強めでしたが、あくまで冒険マンガを描くつもりだった鳥山先生の意向とはズレていました。

 今回紹介した超有名マンガの「珍連載予告」は、今となっては笑えるものばかりですが、もしこの予告通りに連載されていたらどんなものになっていたのかも、ちょっと気になりますね。

(マグミクス編集部)

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