『機動戦士ガンダム』38話で悲しみにくれるセイラ…「私はもうお前の兄さんではない」
マグミクス / 2021年12月22日 6時10分
■「ガンダムのパイロットもニュータイプだとはな」
42年前の1979年12月22日は『機動戦士ガンダム』の第38話「再会、シャアとセイラ」が放送された日です。激闘の末にマ・クベのギャンを撃破したアムロでしたが、まだ戦場にはシャアのゲルググが残っていました。シャアは巧みに背後に回り込み、ビームライフルでガンダムを狙いますが、完全に不意を突いたはずの一撃はニュータイプとして覚醒したアムロに簡単にかわされてしまいます。
ギャンとの戦いでビームライフルとシールドを失っていたアムロは、シャアが続けざまに放つビームをかわし続けました。シャアも射撃が当たらないのを見て、ガンダムのパイロットがニュータイプであることを確信します。
シャアの巧みな位置変更を伴う射撃でガンダムはわずかにダメージを受けますが、頭上からのアクロバティックな攻撃によりゲルググのビームサーベルを弾き飛ばすことに成功、接近戦にもつれ込みます。
一気にゲルググの撃破を試みたガンダムでしたが、シャアはナギナタを引き抜くと近づいてきたガンダムを蹴り飛ばし、そのまま突き立てようとします。
アムロはガンダムを必死に転がしながらシャアの攻撃をかわし続けますが、このときアムロの口をついて出たのは「も、もう少し早く反応してくれ!」という恐るべき言葉でした。拡大していくアムロのニュータイプ能力に、すでにガンダムの性能では追いつかなくなっていたのです。
かろうじて立ち上がり、ビームサーベル二刀流でゲルググに一撃を加えたアムロでしたが、すでにガンダムにエネルギーは残っておらず、装甲を切り裂くことすらできません。しかしゲルググも試作型の機体を慣らし運転もせずに使ったためか不調をきたし、後退を余儀なくされたのです。
一方そのころ、テキサス・コロニーの外で対峙するホワイトベースとマ・クベ艦隊は、お互いの位置をつかめず、膠着状態に陥っていました。そこに接近して来たワッケインのマゼランが別方面でチベ級重巡洋艦を撃沈。救援に動いたマ・クベ艦隊をホワイトベースとセイラのGファイターだけで簡単にせん滅し、アムロ以外の戦闘力も尋常ならざる水準に達していることが明らかとなるのです。
■兄妹の会話を盗み聞いてしまったブライト
テキサス・コロニー近くの戦闘で、セイラはGファイターで出動し、MSの援護なしでジオン艦隊を圧倒した。画像は「ROBOT魂 機動戦士ガンダム [SIDE MS] Gファイター ver. A.N.I.M.E.塗装済み可動フィギュア」(BANDAI SPIRITS)
ワッケインと一旦合流したホワイトベースは、アムロを探すためにテキサス・コロニーへと入港。ワッケインは外で待機することとなり、これが運命の分かれ道となりました。
ブライトはセイラたちを探索に送り出すと、疲れが見えるフラウにハヤトのところへ行くよう指示。一時的にオペレーター代行を務め、以降の話を全て聞いてしまうこととなりました。そしてアムロを探すセイラのもとにシャアが現れ、兄妹はサイド7とジャブローに続き、3度目となる再会を果たしてしまうのです。
シャアとセイラの父親、ジオン・ズム・ダイクンはサイド3の独立宣言を行い、ジオン共和国を樹立した張本人でした。しかしかつて盟友だったデギン・ソト・ザビの手により暗殺され、シャアとセイラは潜伏生活を余儀なくされたのです。なお、暗殺についてはTV本編では明言されませんでしたが、富野監督の手によるノベライズ『密会 アムロとララァ』で事実として公開されています。
人類の真の平和を口にしながらも、そのためにはニュータイプであるアムロを「手段を選ばず排除する」と口にするシャアに対し、セイラは、ニュータイプは人類の変わるべき理想のタイプだと語り、ニュータイプを敵にする必要はないと訴えます。
しかしシャアは耳を貸さず、地球に脱出できるくらいの金塊を渡すと約束。セイラにホワイトベースを降りるよう念を押し、最後にセイラの素顔を見て、その場を駆け去ってしまったのです。
シャアはザンジバルにたどり着くと、脱出のためにマゼランとの交戦に入ります。ガンダムとアムロを無事に回収したホワイトベースは、急ぎザンジバルの後を追いますが、そこにシャアが送った金塊入りのアタッシュケースが漂着。爆発物の可能性もあるため調査回収のために時間をとられてしまい、ザンジバルとマゼランの交戦に介入することはできませんでした。
ようやく戦闘が行われていた宙域へとたどり着いたホワイトベースでしたが、すでにマゼランは撃沈されザンジバルは逃亡。ルナツー以来の縁があるワッケインの戦死に、ホワイトベースのクルーは涙します。
そしてブライトは、セイラに金塊の送り主について問いただし、セイラ、そしてシャアの正体を知らされることとなったのでした。
(早川清一朗)
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