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「朝、動けない」「授業が耳に入らない」小6で「起立性調節障害」を発症した作者の闘病記

マグミクス / 2021年12月26日 11時10分

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■同じ症状に悩む読者からも反響『学校に行けなかった中学生が漫画家になるまで 起立性調節障害とわたし』

 始まりは小学校6年生になったばかりの頃。それまで健康体で人間関係も良好、悩みはほとんどなかった月本千景さん(@chikatsuki)を病気の前兆が襲いました。ある日突然、授業の内容が耳に入らなくなったのです。その日を境に、さまざまな症状に苦悩することに……。

 月本さんの単行本『学校に行けなかった中学生が漫画家になるまで 起立性調節障害とわたし』が2021年12月10日に発売されました。本作はTwitterで連載されていた実録マンガをまとめたコミックエッセイ。病気を発症してからの紆余曲折が赤裸々につづられています。

 月本さんが発症した病気は「起立性調節障害」でした。本格的に症状が現れた中学生時には学校に行けなくなってしまいますが、病名が判明するのはしばらくあとになります。

 作者の月本さんに、『学校に行けなかった中学生が漫画家になるまで 起立性調節障害とわたし』についてお話を聞きました。

* * *

ーー今回の作品で、ご自身のつらい過去をマンガに描こうと思ったきっかけについて教えて下さい。

月本千景さん(以下、敬称略) 編集さんから「描いてみなよ」と提案されたのが最初で、描こうかどうか考えるきっかけになりました。それまではエッセイとして描く気はなく、経験も感情も創作のなかに落とし込むつもりでいたし、自分のことをそのまま描くのは嫌かなと思っていましたが、エッセイだからこそ明確に描けるものや伝わるものがあるんだろうなと段々と感じるようになり、描き始めました。

ーー小学校6年生で「起立性調節障害」を発症し、現在に至るまでのさまざまな出来事や心の揺れ動きが赤裸々に描かれています。マンガに描く際、特に強く記憶に残っているシーンを教えて下さい。

月本千景 目に見える病気の人をうらやんでしまった時のシーンですかね……。この時の気持ちを描くか描かないか迷って半年くらい連載を中断してた時があって、特に覚えています。

単行本『学校に行けなかった中学生が漫画家になるまで 起立性調節障害とわたし』が発売中(中央公論新社)

ーーTwitterでの連載時には読者からたくさんの感想が寄せられました。特に印象に残った読者の声について、教えて下さい。

月本千景 同じ症状で悩んでいた方で「このマンガを読んだことで自分も病院へ行って診断がつき、治療を始めることができて、今はすっかり症状が治った」とメッセージを送ってくださった方がいて、とてもうれしかったというか安心したというか、描いて良かったんだと思えて本当にありがたかったです。同じ病気で治療中の方からも「元気をもらった」「救われた」とメッセージをたくさんいただき、私が救われました。

ーーご自身の状況を理解してくれる人が現れ、夢を持って創作活動をされている現在、どのようなお気持ちで過ごしていらっしゃいますか?

月本千景 「自分の状況を理解してくれる人」や「つらい時に支えてくれた人」がいたからこそ、目標を持ててマンガが描けているんだと、自分が恵まれた環境にいるから創作を続けるための努力ができているんだと、そういう自覚と感謝を忘れないで描き続けたいと常日頃思っています。

ーー『学校に行けなかった中学生が漫画家になるまで 起立性調節障害とわたし』をどのような方に読んでもらいたいですか?

 同じ症状で悩んでいる方、同じ病気の方、その周りの家族の方、学校の先生……など、この病気が身近にある方たちにはもちろん読んでもらいたいですが、いつどの子供がなってもおかしくない病気なので、お子さんを持つ親御さんにも読んでもらいたいです。

(マグミクス編集部)

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