激ムズだったディズニーのスーファミゲーム 当時の「ランド」を舞台に遊べるのに…
マグミクス / 2022年2月3日 17時10分
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■高難易度化はディズニーのこだわり?
ディズニーのゲームと言えば、近年は「キングダム ハーツ」シリーズが代表作といえますが、これまでにも数多くのゲームが制作されています。ほとんどが家族でも楽しめるように全年齢対象に作られていますが、なかには大人でもクリアが難しいものもありました。
かつて子供時代にプレイして、あまりの難しさにコントローラーを投げ出した記憶をもつ方もいらっしゃるのではないでしょうか。今回は、スーパーファミコン(以下SFC)向けに発売されたディズニーゲームのなかでも、特に難易度の高かった3作品を紹介します。
●『ミッキーの東京ディズニーランド大冒険』(1994年)
『ミッキーの東京ディズニーランド大冒険』は、タイトルの通り東京ディズニーランドを舞台にしたアクションゲーム。ミッキーがピートに騙されてパーク内に遊びに行ってしまった仲間たちを呼び戻すために、さまざまなアトラクションを巡ります。
ミッキーが主に使うアイテムの水風船とガス風船を使いこなしながらステージを進めていくというシンプルなシステムで、一見誰でも遊びやすそうなのですが、これがなかなかのクセ者です。
風船を膨らませて飛ぶにも、連続で空中ダッシュをしないと進めなかったり、膨らます大きさや、風船を置く位置が少しでも違うとダメージを受けたり……。
また、アトラクションに乗って移動するステージでは、ただ乗っているだけではたどり着けない迷路のようなものもありますし、うっかり乗り損ねると障害物だらけのルートを歩いて移動する羽目に。ステージの地形を考えながらアイテムを使いこなすといった計算や操作を極めていかないと攻略できない内容であり、子供にとってはかなり難しいゲームだったのではないでしょうか。
それでも、「スペース・マウンテン」や「カリブの海賊」など現在でも人気のあるものや、1994年当時に存在していた実際のアトラクションをステージとして楽しめるので、遊んだあとはディズニーランドに行きたくなるワクワク感あふれるゲームでした。もちろん実際のディズニーランドは子供から大人まで誰でも楽しめますのでご安心を。
●『ミッキーマニア』(1995年)
スーパーファミコン用ソフト『ミッキーマニア』(カプコン)
『ミッキーマニア』はメガドライブと同時展開された、ミッキーが自身の過去の短編作品を巡っていくゲーム。操作方法はジャンプとビー玉を投げるのみという、いたってシンプルなもの。全てのステージがもとになった短編作品の雰囲気を再現しており、ステージ途中ではその作品の時代のミッキーに出会えることも。
デビュー作「蒸気船ウィリー」のステージでは、白黒の背景が途中から色がつきます。「ミッキーの猛獣狩り」でムース(ヘラジカ)から追いかけられるステージは、画面手前側に向かって走るという、『クラッシュ・バンディクー2』さながらの仕様で迫力満点。演出が非常に凝っていて、往年のミッキーファンにはたまらないでしょう。
しかし、本作もそう簡単にクリアできるように作られてはいませんでした。プレイヤーが操作するミッキーの大きさに対し、トラップや足場が小さくて落下しやすい、倒すことのできない雑魚キャラが存在し、避けるタイミングが悪いとダメージを受ける……なんていうのは序の口。
「ミッキーのお化け退治」の強制スクロールステージはスピードが非常に速く、障害物や乗っているストレッチャーを乗り継ぐタイミングの見極めが難しく、「初見殺し」といっても過言ではないでしょう。
またライフゲージがミッキーの手になっており、ダメージを受けると指が折りたたまれていく仕様なのですが、ミッキーの指は4本=ライフ4ではなく、グーの状態を足して全部で5あるのが、プレイ中に混乱する要素です。設定に忠実なのは嬉しいですが、非常にわかりにくいところです。
また、説明なしにステージが始まり、ボスを倒した後のテロップでステージの目的がわかる「後出しジャンケン」感。そしてSFC版にはステージ移動、ミス、クリア時と、頻繁に10秒近いロードが入る問題も。遊びがいのあるアクションゲームではありますが、ミッキーの世界を楽しむには余裕のない難易度が気になる作品でした。
●『トイ・ストーリー』(1996年)
スーパーファミコン用ソフト『トイ・ストーリー』(カプコン)
ディズニーでは長編アニメーション作品のゲーム版も数多く存在しますが、本作は『トイ・ストーリー』の主人公・ウッディを操作して第1作目のストーリーに沿ったステージを遊べるゲームです。
ゲームの映像は『スーパードンキーコング』シリーズと同じ、全編プリレンダリング(事前に生成したCGを画面として取り込む方式)が採用され、映画のCG特有の立体感がSFCでも再現されており、美しいグラフィックで楽しむことができます。
肝心の難易度ですが、ウッディの手足の長さが災いしたのか、当たり判定が大きく、背景だと思ったものが障害物だったり、ゲーム序盤では無害だったキャラクターが途中から敵になったりと、初見殺しのトラップだらけ。『DOOM』のような一人称視点のステージもあり、マップのない迷路で、エイリアンのおもちゃたちを時間制限内に目的地に運び出すステージでは何度迷ったことか……。
ラジコンカー・RCを操作してバズにぶつけるステージでは、通常時と異なるリモコン操作となり、十字キーのわずかな動きでも大きくスピンしてしまい、順調に進むのは至難の業です。さらにバズをぶつけると手に入る電池を拾わないとすぐに電池切れを起こすので、上手く走れてもミスになってしまうことも。ラジコンステージで挫折した人は少なくないでしょう。これ、全部クリアできた子供はいるのでしょうか。
ディズニーのゲームは、アニメ作品と同じく「子供から大人まで」楽しめることを意識し、子供だましではなく大人のプレイヤーも納得できるクオリティの作品が多いと感じます。しかし、なぜかSFCの一部の作品は大人でもコントローラーを投げたくなるような難易度や癖のあるステージがプレイヤーを襲います。作り手のこだわりが過ぎた結果ととらえることもできそうです。
ディズニーのSFCゲームは他にも面白いタイトルがたくさんありましたが、みなさんがお持ちのディズニーゲームは今でもクリアできますか?
(マグミクス編集部)
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