声優・能登麻美子、天性の癒やし声 童謡を歌うと「呪われそう」
マグミクス / 2022年2月6日 7時10分
■「いっぺん、死んでみる?」
2月6日は声優・能登麻美子(のと・まみこ)さんの誕生日です。おめでとうございます。能登さんの声は「ウィスパーボイス」と呼ばれるささやき声に近い柔らかく滑らかな、極めて透明感が高い声質です。CLAMP原作のTVアニメ『X -エックス-』などで能登さんの演技を間近に見た音響監督の本田保則氏は、能登さんの声を「声に混濁したあれがない。天性持って生まれた、ちょっと浮世離れしたところが得な所じゃないですか」と評しています。
本田氏の評価がまさに形となったと言えるのが、能登さんを代表する役のひとつである『地獄少女』の閻魔あいでしょう。閻魔あいが誰かの恨みを買った人間に「いっぺん、死んでみる?」と言い放つ声のインパクトは強烈で、脳にしみ込んで離れないというファンの方も多いのではないでしょうか。
そんな能登さんは、高校卒業後に代々木アニメーション学院に入学しますが、当初は声優志望ではありませんでした。しかし在学中にラジオ番組のアシスタントに応募して合格。ラジオの現場で大沢事務所のマネージャーにスカウトされ研究生となり、声優としての道を歩み始めました。
2000年から本格的に声優としての活動を開始した能登さんは、デビュー直後から数多くの作品に出演し、急速に経験を積み重ねていきます。そんな能登さんが最初に大きな注目を浴びたのが、2003年のTVアニメ『成恵の世界』です。本作で初のメインヒロインとなる七瀬成恵を演じます。宇宙人と地球人のハーフであることに強いコンプレックスを持ち周囲との人付き合いを忌避していた成恵が、主人公の飯塚和人との出会いを経て変化していく過程を演じ切り、高い評価を得て飛躍のきっかけをつかみました。
また、デビューしてから間もない2001年には高橋留美子先生原作のTVアニメ『犬夜叉』で殺生丸を慕う少女、りん役を演じています。2020年から2022年にかけて放送されている続編の『半妖の夜叉姫』でも同役で出演しており、足掛け20年以上も同じ役を演じ続けられているのは、能登さんの確かな実力を示していると言えるでしょう。
■少年少女、大人の女性など幅広い役をこなす
『CLANNAD』一ノ瀬ことみ役 画像はコンパクト・コレクション Blu-ray(ポニーキャニオン)
主におっとりとした少女役を演じることが多い能登さんですが、演技力の高さもあり、少年役や妖艶な大人の女性、内気で物静かな性格から攻撃的で強気なキャラクターまで幅広く担当しています。特に、ひとりのキャラクターのなかに複数の側面が存在している場合に、際立った演技を披露してくれることが多くあります。『空の境界』の浅上藤乃役では一見温和な性格でありながら、実は痛みを感じないので生への実感が無く感情を露わにすることがないだけで実はは心のなかに強烈な感情を潜ませていた、複雑で難しいキャラクターを見事に表現していました。
その演技力は人間を表現するにとどまりません。『銀魂』では式神の大好物である人面幼虫「パンデモニウムさん」を演じ、顔は超美少女、体は虫の幼虫という得体のしれないキャラクターで、声と姿のあまりのギャップがファンを大いに驚かせました。
能登さんは歌手としても活動しており、数多くの曲を歌っています。特に印象深いのが童謡です。2006年のTVアニメ『ウィッチブレイド』で主人公の天羽雅音を演じた能登さんは、アフレコ現場で『かごめかごめ』を歌ったところ周囲から「呪われそう」との反応があったため、同作品のラジオ番組「ウィッチブレイディオ」でリスナーに披露したところあまりの恐ろしさに大きな反響があり、「能登に童謡を歌わせるコーナー」が誕生する運びとなりました。筆者も実際に耳にしましたが、少なくとも夜にひとりで聴いていいものではないと断言いたします。
2018年に結婚と妊娠を発表した後も、多くの作品で存在感を発揮し続けている能登さん。徐々に役柄は少女役から大人役へと移行してきてはいますが、2021年の『かぎなど』では『CLANNAD』で演じていた一ノ瀬ことみ役で出演しています。これからもアニメやゲーム、ナレーションなどで能登さんのお声を拝聴する機会はまだまだたくさんあるでしょう。
能登かわいいよ能登。
(早川清一朗)
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