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期待集める『るろ剣』再アニメ化を予想 「人誅編」衝撃シーンの行方は?

マグミクス / 2022年2月14日 18時10分

期待集める『るろ剣』再アニメ化を予想 「人誅編」衝撃シーンの行方は?

■ジャンプの「暗黒期」を支えた『るろ剣』の人気

 2021年末、新作TVアニメが制作されることが発表された『るろうに剣心 -明治剣客浪漫譚-』。これまで製作された作品を振り返って、今後の展開を色々と予想してみましょう。

 ファンからは『るろ剣』の愛称で呼ばれる本作は、「週刊少年ジャンプ」の1994年19号から1999年43号まで連載された人気作品です。黄金期を支えた『ドラゴンボール』、『幽☆遊☆白書』、『SLAM DUNK』などの人気作品が終了した90年代後半の「ジャンプ」は、暗黒期とまで言われた状態でした。この時期の「ジャンプ」を支えたのが『るろ剣』で、そのバトンを『ONE PIECE』につなげたと、当時のジャンプ編集部からは絶賛されていたそうです。

 連載開始直後から『るろ剣』人気は徐々に上がっていきました。連載開始した1994年の12月にはカセット文庫が早くも発売されていたことからも、編集部の期待が大きかったことがわかります。この人気が一気に爆発したのが、『るろ剣』でもっともファンが支持したと言われている「京都編」でした。掲載順を見ると一目瞭然で、「京都編」以降は連載終了直前まで、『ジャンプ』の掲載ページは一桁番台をキープしています。

 この人気絶頂時にTVアニメ化が決定。1996年1月10日からフジテレビ系列で放送を開始します。このTVアニメ版『るろ剣』が革新的だったのが、主人公の緋村剣心とヒロインである神谷薫の声が声優でなく、女優だったことでした。これは大人の女性にも見てほしいというスタッフの意向だったそうです。

 この異例のキャスティングに否定的なアニメファンは少なくありませんでしたが、ふたりの声優に負けず劣らずの素晴らしい演技によって、異論は早い段階で消えました。このほか、ゲストキャラにも俳優の起用が多く、T.M.Revolutionとしてエンディング曲を歌っていた西川貴教さんも『るろ剣』で声優デビューを果たしています。

 基本的にTVアニメも原作マンガと同じ流れでしたが、「東京編」のエピソードは大幅にアレンジされています。特に石動雷十太と塚山由太郎のエピソードはアニメオリジナルと言ってもいいほどの変更がされていました。このほか、アニメ独自のオリジナルエピソードで原作のストックを貯めて、余裕のある形で人気の高い「京都編」に突入します。

「京都編」では「東京編」のようなオリジナル展開はほとんどなく、ほぼ原作マンガと同じような展開で完結しました。この時点で原作のストーリーにほぼ追いついてしまったため、TVアニメではいくつかのアニメ独自のシリーズでふたたび原作マンガのストックを貯める方向にシフトします。

 しかし、原作マンガで進行中だった「人誅編」の終わりが見えなかったことからTVアニメでの制作を断念、1998年9月8日放送の第94話で放送を終了しました。平均視聴率は12.2%。最高視聴率は第37幕「衝撃!折れた逆刃刀・天剣の宗次郎対剣心」の16.0%だそうです。

 余談ですが、第6弾エンディングだった「1/3の純情な感情」で、「人誅編」の重要人物だった巴の映像が意味深にインサートされていたことからアニメスタッフのやる気がうかがえ、当時のファンも先のシリーズへの展開を期待していました。

■ファンが渇望する「人誅編」のアニメ化

 TVアニメ終了で製作されることのなかった「人誅編」ですが、OVAという形で陽の目を見ることになりました。それが1999年にリリースされた「追憶編」です。

 しかし、この「追憶編」では「人誅編」のすべてが描かれたわけでなく、主に剣心の過去についてクローズアップされたものでした。その後、原作マンガのさらに先の話であるアニメオリジナル完結編とも言うべき「星霜編」で、アニメの『るろ剣』は完結することになります。

 それから10年ほど経過した2011年に、TVアニメ15周年を記念して新作アニメとして「新京都編」の制作が発表、前後編のOVAでしたが、劇場版として先行公開されました。

 その後、佐藤健さん主演で実写映画版が2012年に公開。2021年までに5本が制作される人気映画となっています。この他にも、2016年には宝塚歌劇団でミュージカルとして舞台化されました。

 こういった動きのなかで、原作マンガも続編である『るろうに剣心 -明治剣客浪漫譚・北海道編-』が「ジャンプスクエア」で2017年からスタートしています。そして、本年の再TVアニメ化につながりました。

 このような流れを見ていくと新作アニメでは、やはりファンとしては『るろ剣』を最終回まで見たい。……そう思う方がほとんどだと思います。筆者も幻で終わった「人誅編」をTVアニメで最後まで見たい気持ちは一緒。しかし、あの薫の衝撃的なシーンの再現ができるか? というところに不安を感じます。

 原作マンガを見ていない方のために濁して書きますが、「人誅編」では薫の衝撃的シーンがあり、TV放送できるのかどうかというところがファンの間でも問題視されていました。しかし、筆者の個人的な見解ですが、おそらく大丈夫だと思います。なぜなら、それは今回の再アニメ化する際にスタッフも問題視して、すでに放送への対応は万全だと思うからです。そうでなければ、企画自体が成立しません。

 最悪、人気のある「京都編」までで放送終了という展開も頭をかすめましたが、昨今の再アニメ化の流れを考えると、原作マンガ最終回までアニメで描き切るのが自然な流れでしょう。むしろ逃げるのか? それとも正面から描き切るのか? そこが見どころです。

 ちなみに原作マンガでは作者の和月伸宏先生が「ハッピーエンドになります」という予防線を事前に張っていたのに、非難の投書が多数寄せられたという「衝撃のシーン」。当時は今のようにネットのSNSなどで語り合うことも普通にはなかったので、どの程度の盛り上がりか分からなかったのですが、きっと炎上していたかもしれません。

 不安要素といえば、再アニメ化につきものの「声優の交代」も注目を集めるポイントでしょう。これには賛否あると思いますが、放送から20年以上経っている作品だけに交代の可能性は大きいと思います。まだ当時の声が出せる現役の方もいるとは思いますが、その取捨選択がファンの反感を生む可能性を考えれば、総入れ替えの選択肢もあるかも知れません。

 そして、最後に期待したいことが現在連載中の「北海道編」までのアニメ化です。……というか、おそらく今回の再アニメ化の到達点はそこではないでしょうか?

 まだ詳細が明かされていない『るろ剣』の再アニメ化。これからも続報を期待しながら、想像を膨らませていきたいと思います。

(加々美利治)

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