ミニゲームの中毒性が高すぎ、スーファミソフト3選「父の仇を忘れる」「1時間やってた」
マグミクス / 2022年2月16日 18時10分
■ミニゲームこそ最高のエンターテイメント! 全クリ後でもしたくなる魅力とは?
まったく「おまけ」というものの魔力というものは凄まじく、気付けばメインとおまけの関係が逆転するなんてことは往々にして起こり得るものですが、とりわけゲームソフト内の「ミニゲーム」においてはその傾向は顕著でした。
スーパーファミコン登場以降、容量に多少の遊びが生まれたことから、メインストーリーの傍流にミニゲームが設置されるソフトは多く、それがプレイヤーの心をつかんでは離さなかったのです。この記事では懐かしのスーパーファミコンソフトから、本筋と同様、下手すればそれ以上にミニゲームの思い出が強いという名作をご紹介します。
●無課金参加も可能だった『ドラクエV』の「スライムレース」
さて、父の仇を取ることも忘れてギャンブルにうつつを抜かす冒険者を大量に生み出したのが、『ドラゴンクエストV 天空の花嫁』の青年期突入後のオラクルベリーにあるカジノです。奴隷生活から脱出してすぐに、この誘惑が配置されているのはカルマを感じさせます。
カジノ内にはスロットマシンなどもありますが、やはり印象的だったのはスライム版競馬「スライムレース」ではないでしょうか。5色のスライムのうちどれが1、2着になるかを賭けるもので、スライムたちが懸命に走る姿は最初こそ愛おしいのですが、調子に乗って息切れしたり、ゴール直前で失速したりしようものなら、賭金に比例して怒号が響きました。もう立派なギャンブラーです。すってんてんになってもレースの見物はできる仕様ですが、これほど寂しい時間もないでしょう。そして一回のレース時間が長いことに気付き、途中からスロットに絞った冒険者も多かったはずです。
●気付けば1時間やっていた…『スーパーマリオRPG』の「ばくれつカブトムシ」
一番好きなゲームに挙げる人も多い超名作ソフト『スーパーマリオRPG』ですが、随所随所にときめかざるを得ないミニゲーム的要素が盛り込まれているのもまた本作を傑作たらしめている理由のひとつです。川をくだりながらコインを集める「ワイン川下り」、トロッコを運転しながらキノコをゲットする「ドゥカティ・マウンテン」などあくまでストーリーのなかに配置されているのがポイントでした。
そんななかで異彩を放っていたのが「ばくれつカブトムシ」です。カブトムシのツノから星を発射し、画面上の甲羅を消していくゲームなのですが、こちらは本作のなかでも「ゲーム」という設定。宿屋にいる少年から中古で買うことができ、購入後はメニュー画面からプレイが可能となります。このゲーム、単純だからこそ奥が深く、甲羅に星が当たればそれが「爆裂」して周囲の甲羅に飛び火。容易に連鎖が可能なので、脳内麻薬が一気に放出します。
幸い本編もまた凄まじく面白かったから先に進めましたが、もし本編が退屈なものであれば、「ばくれつカブトムシ」だけをするためだけにスイッチを入れていたかもしれません。書いているうちに、やりたくなってきました。
●別ゲームの移植版も多い『がんばれゴエモン きらきら道中』
ミニゲームが多いソフトといえば「がんばれゴエモン」シリーズを思い浮かべる方も多いでしょう。4作目となる『がんばれゴエモン きらきら道中~僕がダンサーになった理由~』ではボス戦でのミニゲームがスタート画面の「遊技場」でプレイでき、しかも最大4人対戦が可能です。
タイミングよく白刃取りをする「バンジー真剣白刃取り」といったシンプルなものから、アーケードゲームの『対戦ぱずるだま』を移植した「超対戦ぱずるだま」、また同じく元はアーケードの『タイムパイロット』のリメイクした「タイムパイロット’95」などゴエモンの世界観にどう関係しているのかわからぬものまで盛りだくさん。単体で十分ソフトになるようなものも収録されているので全クリした後、塾や夕ご飯までもちょっとした空き時間を埋めるべく、プレイした元少年少女も多いのではないでしょうか。
今回は3作品のみでしたが、もちろんまだまだあることでしょう。ミニゲームとはゲーム内ゲームであり、それはつまり純粋遊戯そのもの。ある意味、もっとも不純物のないエンターテイメントだったのだといっても過言ではない、と信じています。
(片野)
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