声優・下野紘の主演アニメ3選 声をたくさん聴きたい！

■思春期の少年からミステリアスな青年まで、イケメンボイスを巧みに操る！

『鬼滅の刃』の我妻善逸や『進撃の巨人』のコニー・スプリンガーなど、人気作でも多数のキャラクターを演じている下野紘さん。イケメンボイスを巧みに操り、幅広いキャラクターのさまざまな感情を表現豊かに演じます。そんな下野さんの演技やギャップを、じっくり心ゆくまで堪能したい！　という人にぴったりの、下野さんが主演を演じるアニメ3作品をピックアップしてご紹介します。

●『ラーゼフォン』神名綾人

　ひとつめは『ラーゼフォン』。ラーゼフォン製作委員会とフジテレビがタッグを組み制作した、BONES、出渕裕氏が原作のTVアニメです。2002年1月～9月に放送されました。

　本作品の舞台となっているのは、21世紀初頭の日本。世界が消滅し、東京だけが奇跡的に残っていると教えられてきた主人公・神名綾人（かみの・あやと／CV：下野紘）は、東京のなかでそれを信じて暮らしていました。しかしあるとき脱線事故に巻き込まれ、助けを呼ぼうとトンネルから外に出ると、そこでは防衛軍と謎の戦闘機が戦っていて――。

　下野さんが演じる神名綾人は、あるとき突然謎の巨大ロボット兵器「ラーゼフォン」のパイロットとなった少年。綾人は閉ざされた東京を脱したあと、12年先をいく外の世界に触れ、自身と向き合いながら進むべき道を探していきます。下野さんは、この綾人役で初めてアニメの収録を経験。少し初々しさがありながらも、その演技力はさすがのひと言。むしろその初々しさが、綾人の不安定さをよりリアルなものにしています。

●『神のみぞ知るセカイ』桂木桂馬

『神のみぞ知るセカイ』桂木桂馬役　画像はDVD SET（ジェネオン・ユニバーサル）　(C) 若木民喜／小学館・落とし神駆け魂隊・テレビ東京

　ふたつめは『神のみぞ知るセカイ』。「週刊少年サンデー」で連載されていた同名のマンガ（著：若木民喜／小学館）が原作です。アニメは2010年10月～12月に第1期が、2011年4月～6月に第2期が、2013年7月～9月に第3期が放送されました。

　本作品の主人公は、ギャルゲーをこよなく愛する高校生男子・桂木桂馬（かつらぎ・けいま／CV：下野紘）。ある日いつものようにギャルゲー攻略の相談に乗っていると、「攻略してほしい女がいる」というメールが。その内容が挑発的だったため、桂馬は勢いで承諾してしまいます。するとそこに、地獄からやってきた悪魔・エルシィ（CV：伊藤かな恵）と名乗る少女が現れて――！？

　エルシィが言うには、ふたりで協力して地獄から抜け出した「駆け魂」を回収しなければ、桂馬もエルシィもいつの間にか付けられた首輪が作動して首がもぎ取られてしまうとのこと。そこで桂馬は、ギャルゲーの知識と経験値を駆使し、女子の心の隙間に入り込んだ駆け魂の回収に尽力することになったのでした。普段のオタクとしての桂馬の声、女子攻略時のイケメン桂馬の声のギャップに、見ているこちらまでドキドキさせられる作品です。

●『ACCA13区監察課』ジーン・オータス

『ACCA13区監察課』ジーン・オータス役　(C) オノ・ナツメ/SQUARE ENIX・ACCA製作委員会

　最後は『ACCA13区監察課』。「月刊ビッグガンガン」で連載されていた同名のマンガ（著：オノ・ナツメ／スクウェア・エニックス）が原作です。アニメは2017年1月～3月に放送されました。

　本作品の舞台となっているのは、あるクーデターにより各地区の自治が認められ、13の自治区で構成されているドーワー王国。この国では、警察や消防、医療機関などを傘下に置く「ACCA（アッカ）」という巨大統一組織が国を守り続けています。主人公・ジーン・オータス（CV：下野紘）は、そのACCA本部の監察課副課長。不正がないよう13区の視察を行なっている彼ですが、なぜかどうしようもない「巻き込まれ体質」で――。

　ジーンは高級品であるタバコを人からもらうことが多く、それゆえに「もらいタバコのジーン」という異名を持っています。そのうえ管理人としてセレブマンションの最上階に住んでおり、何かと謎の多い秘密主義だと思われることも。しかし本人にその自覚はなく、実は自分に無頓着で孤立しがちなだけ。そんな彼の淡々とした、それでいてどこかミステリアスな雰囲気に、下野さんの柔らかさのある気だるげな演技がぴたっとハマっています。

＊　＊　＊

　以上、下野紘さんが主演を演じるアニメ3作品をご紹介しました。どのキャラクターも、下野さんの演技の幅を感じさせてくれる魅力あふれる面々ばかり。最近ハマってまだ見たことがない、という人は、これを機に視聴してみてはいかがでしょうか？

（月乃雫）