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「セリフだけ有名」元ネタは超怖い!「勘のいいガキは嫌いだよ」「ギャグで言ってるのか!?」

マグミクス / 2022年2月28日 11時50分

「セリフだけ有名」元ネタは超怖い!「勘のいいガキは嫌いだよ」「ギャグで言ってるのか!?」

■煽り、褒めに使える汎用性のあるコマ

 SNS、古くは匿名掲示板などなど、ネットの世界では元の作品から独立し、ひとり歩きしているマンガのコマが多く見られます。汎用性の高さからか、それこそLINEのスタンプのように、ネット上のコミュニケーションでたびたび用いられるこの「ひとり歩きコマ」。はたして、かの有名なコマはいったいどの作品のどんなシチュエーションで登場したのでしょうか?

●「それはひょっとしてギャグで言ってるのか!?」(『魁!!クロマティ高校』)

 劇画タッチの男子高校生2名が真剣な顔で突っ込んでいる一コマ、みなさんも一度は見たことがあるのではないでしょうか。発言相手の正気を疑うなど、ややシニカルな意味も込めて用いられるこちらのコマですが、出どころは伝説的学園ギャグマンガ『魁!!クロマティ高校』(著:野中英次)の第18話「ブレード・ランナーズ・ハイ」の一コマです。

 どう見ても「メカ」な見た目の生徒・メカ沢が、なんでもデジタルに頼る社会を危惧して「このままじゃ俺たち…機械に支配されちまうぜ!!」と呟いたことへの、ツッコミとして挿入されたものでした。やはり、本家のボケはひと味違います。

●「そこにシビれる!あこがれるゥ!」(『ジョジョの奇妙な冒険』)

「るゥ」のあたりに、こだわりが感じられるこちらの名ゼリフ。セリフだけでなく、山高帽をかぶった男たちが妙にハイテンションな表情をしているのも有名です。こちらは大人気少年マンガ『ジョジョの奇妙な冒険』(著:荒木飛呂彦)の、第1部の第1巻に登場するセリフです。

 誰かを褒める(イジりも込みで)際に、もう少し長く「さすが〇〇!おれたちにできない事を平然とやってのけるッそこにシビれる!あこがれるゥ!」と引用されることもしばしば。こちらはのちにジョースター一族の「宿敵」となるディオが、主人公ジョナサンの恋人・エリナの唇を無理やり奪った際に、その取り巻きが発したセリフでした。

 モブキャラのセリフとは思えないくらい有名で、口当たりのよさも抜群。思わず声に出して読みたい、あわよくば実生活でも使ってみたい、そんな「シビれる」セリフです。

■使い勝手はいいけど、元ネタが恐ろしすぎる……

横山光輝先生の名作にはほかにも汎用性の高いコマがたくさんある。画像は『三国志』第18巻(潮出版社)

●「……君のような勘のいいガキは嫌いだよ」(『鋼の錬金術師』)

 
 今回ご紹介するなかで、ネットでの使われ方と実際の作品での描写に最も温度差があるコマはこちらでしょう。生気を欠いたメガネの男が、憎々しげに呟く一コマはあまりにも有名です。こちら、ネットでは見事な考察をした人への賞賛として、はたまたあまり触れて欲しくないことに話題を振ってきた相手への牽制として用いられることが多くあります。その出典は、人気マンガ『鋼の錬金術師』(著:荒川弘)の第2巻。

 生体錬成の研究者であるショウ・タッカーが生成した、人語を理解する合成獣(キメラ)をエルリック兄弟に紹介した際、昨日までいたはずのタッカーの娘と飼い犬の姿がありません。それをエドが指摘したとき、タッカーが放ったのがこのセリフ。平成の少年マンガ屈指のえぐさを誇るこちらのシーンとセリフが、今では作者の意図を離れひとり歩きしているのです。なんとなく、作品のテーマと似通う「業」を感じます。

●「そんなものはない」(『三国志』)

 使い勝手のよさにおいて、他の追随を許さないのがこちらの一コマ。武将風の男がなんとも泰然自若と「そんなものはない」と言い切る、気持ちの良いワンシーンです。ネットでは、読んで字のごとくで誰かのささやかな願望に対し、残酷な現実を突きつける際などに重宝されています。

 さて、こちらは『三国志』(著:横山光輝)の18巻の、関羽のセリフのコマです。いったい、関羽は何がなかったのでしょうか。このコマは、関羽が曹操のもとから、かつて忠義を尽くした劉備玄徳のもとへと馳せ参じるために関所を突破している際、最後の関所で通行手形を持っているのか尋ねられた際のもの。シンプルなセリフしか書かれていないので、使い道は無限と言えるでしょう。

 今回紹介した以外にも『花の慶次-雲のかなたに-』の「だがそれがいい」や、『バキ』の烈海王が放った「わたしは一向にかまわんッッ」のセリフのコマも、よく見かけるコマとして有名です。今もなお、ネットではこれらのコマがひとり歩きしては、作品とまったく関係のないコミュニケーションを成立させています。セリフとしての汎用性だけでなく、『ハガレン』のタッカーのコマのように、絵力のインパクトもまた、使いやすい要因といえるでしょう。もちろん、どのマンガも名作なので、ぜひともご一読いただきたいです。

(片野)

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