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絶縁した毒親の死に、息子「喪主イヤです」 壮絶な子供時代と「相続放棄」の記録

マグミクス / 2022年2月28日 11時10分

絶縁した毒親の死に、息子「喪主イヤです」 壮絶な子供時代と「相続放棄」の記録

■毒親サバイバーの「親を捨てる」手続きとは?「知らなかった」「安心した」

 二度と顔を合わせたくない肉親が死んだ時、あなたはどうしますか? ある日、警察から「父が変死体で発見された」と連絡を受けたヤマダさん。いわゆる「毒親」に育てられ、自分の趣味やギャンブルにお金を費やす父と、父の言いなりの母のもとで不遇な子供時代を過ごした「毒親サバイバー」です。結婚後は両親と絶縁していましたが、親の死後も関わりたくないヤマダさんは、父の引き取りや葬儀など、もろもろの後始末を「放棄」することに……。

 尾添椿さん(@ozoekkk)が実録マンガ『二度と会いたくない肉親が亡くなったので、手続きを全て放棄して喪主をバックれた話。』をTwitterで公開しました。本作は「ダ・ヴィンチニュース」で連載されていた『そんな親、捨てていいよ。毒親サバイバーの脱出記録』の一編。自身も毒親に育てられた尾添さんが、さまざまな「毒親サバイバー」たちに取材し、「毒親の捨て方」を指南したコミックエッセイです。

 ヤマダ代務さんの体験が描かれた本作は、親の死後に「相続放棄」の手続きをする方法を具体的に知ることができます。読者からは「知らなかった」「勉強になった」「私も相続放棄した」「毒親と音信不通になり、親の死で連絡くるかもと不安だった」「大嫌いな親の死後にいろいろやるの嫌だなって思ってたけど安心した」などの声があがりました。Twitter投稿は1万リツイート、3万いいねを超える大きな反響が集まっています。

 作者の尾添椿さんに、お話を聞きました。

ーー今回のエピソードはヤマダ代務さんの体験をもとに描かれているとのことですが、マンガに描くことになった経緯を教えて下さい。

『そんな親、捨てていいよ。毒親サバイバーの脱出記録』の連載をするにあたって、担当さんから「毒親を捨てた人にインタビューをしてマンガを描こう」という話になりました。その時に「尾添さんの周りで、毒親を捨てた人でインタビューに応じてくれそうな人はいますか?」と聞かれ、真っ先に浮かんだのがヤマダ代務さんでした。

 私が夜逃げ同然で親元を飛び出して友人の家にかくまってもらうことになった時、友人も私もそれぞれコミティア(創作のみを扱う同人誌即売会)にサークル参加申し込みをしていたので、住所不定2日目で参加して(笑)、そのコミティアでヤマダ代務さんが『喪主、バックレました。』を頒布していました。

 ものすごく貴重な体験をなさって、それを創作に昇華している強い方だという印象だったので、ヤマダ代務さんの体験はぴったりだと思いました。そのあとヤマダ代務さんにインタビューを依頼し、お受けしてもらえてマンガになりました。

ーー尾添椿さんご自身も毒親と縁を切るという壮絶な体験をされていますが、ヤマダさんの「親の死後も関わりたくない」という気持ちにはやはり共感しますか?

 非常に共感します。何かあってもヤマダさんの体験を参考に放棄します。

ーーたくさんの感想が寄せられています。特に印象に残った読者の声について、教えて下さい。

 マンガのなかで「連帯保証人になると相続放棄ができない」と描いたのですが、有識者の方から「債務支払は発生するけれど、連帯保証人でも相続放棄はできるので債務以外の支払いは免れることができる」という情報が届いたことです。Twitterっていろんな人が見ているんだな、と実感しました。

新刊『そんな親、捨てていいよ。~毒親サバイバーの脱出記録~』が2022年3月23日に発売予定(KADOKAWA)

ーー今回のエピソードも収録された新刊『そんな親、捨てていいよ。~毒親サバイバーの脱出記録~』が2022年3月23日に発売予定です。収録内容や見どころなどについてご紹介いただけますか?

「ダ・ヴィンチニュース」にて連載された話を加筆修正し、描き下ろしが2本あります。「捨て方」というテーマ上、エピソードは過去形のものが中心になっていますが、現在進行形の毒親サバイバーで女子高生のエピソードを描き下ろさせていただきました。

 毒親から逃げたいけれど、未成年で学生のうちは逃げられない。それでも今後の人生をどう生きていくかは決められるから、今できる努力をしている女子高生のリアルな声をマンガにしました。

ーー現在「毒親」に悩む人に向けて、メッセージがあればお願いいたします。

 ふとした時に親からの仕打ちを思い出して、鬱屈とした気持ちになると思います。「親だから、家族だから、助け合わないといけない」と悩む局面においても忘れないでほしいのは、人間は考え続ける生き物だということです。

「どうして自分は親から愛されなかったんだろう、こんな目に遭うんだろう」と苦しくなる気持ちにふたをせず、周りに相談すること。自分を大事にできる環境で安全に暮らすために、解決策を見つけようとすること。悩みの種を解消しようと動くことが、解決につながると思います。

(マグミクス編集部)

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