見た目で損しすぎ？ マンガの「強面常識人」キャラ4選 いい人で優秀だけど…

■過去には「地上げ屋」呼ばわりも

　優しいし、モラルもあるし、仕事でも優秀なのに、顔が怖すぎるせいでいらぬ誤解を受けてしまう……。マンガによく出てくる「強面常識人キャラ」のなかで、特にギャップが印象的な4人を紹介します。

●『クレヨンしんちゃん』園長先生

『クレヨンしんちゃん』で、主人公・しんのすけが通う「アクション幼稚園」（アニメ版は「ふたば幼稚園」）の園長先生は、とても優れた教育者ですが、たびたび「組長先生」と呼ばれてしまうほどの強面です。生まれついての顔はともかく、「そっちの人」にしか見えないパンチパーマとひげとサングラス、黄色いジャケットと黒のインナーは何とかならないのかと思ってしまいます。

　園児たちや部下の先生方想いの優しい人物で、基本的に仲裁役、ツッコミ役の常識人ながら、顔が怖すぎるせいで原作初期では5歳児たちから「地上げ屋」「2、3人殺してそう」とまで言われていました。その他、強面過ぎるせいで生まれたトラブルの数は、2次元界屈指と言えるでしょう。特に、寝起きの顔は自分でも驚くほど怖いそうです。

　その割に甘いもの好き、写真好き、タカラヂカ（宝塚）ファンなど、ギャップにも事欠きません。ちなみに本名は「高倉文太（高倉健さんと菅原文太さんより）」です。

●『銀魂』屁怒絽

　SFコメディ時代劇マンガ『銀魂』のなかで最恐にして、もしかすると最強かもしれないのが、万事屋の裏隣で花屋「ヘドロの森」を営む天人・屁怒絽（へどろ）さんです。夜兎族・辰羅族と並ぶ三大傭兵部族のひとつ、荼吉尼族の出身。物語後半で、かつて最強の戦士として暴れまわっていたものの、とある惑星で寄生植物「パラッパーヘヴン」に取りつかれて温厚になったことが明らかになりました。

　今でもその強さは健在ですが、『銀魂』世界では稀有なくらいの優しい常識人として描かれています。その発言もほとんどおかしなことは言っておらず、生き物を愛し、殺生を嫌う聖人のような人物です。しかし、見た目が怖すぎるせいで、初対面時の銀時には「地球征服しに来た面」と断定されていました。

　その後、映画好き、お化け苦手などのギャップを披露。また銭湯の回で、両親と4人の弟、甥がいることが明らかになりました。アニメでは玄田哲章さんが声を担当しており、より怖くて迫力があります。

■強面が見せるギャップで人気のヲタク

●『ヲタクに恋は難しい』樺倉太郎

　ヲタクたちが不器用ながらも恋愛をはぐくんでいく人気ラブコメ『ヲタクに恋は難しい』に登場する樺倉太郎は、主人公の二藤宏嵩と桃瀬成海の会社の先輩であり、強面で誤解されがちな男です。不良を「あぁごめんね？どいてくれる？」の一言で撃退、デフォルトの状態でも不機嫌と勘違いされるほどの面構え、社員旅行の幹事を務めれば全員が強制参加を覚悟するほど恐れられています。

　実際短気な一面もありますが、後輩思いで気遣いができ、仕事も優秀な頼れる男です。ぱっと見は全然ヲタクではありませんが、ライト目とはいえ「ゆるゆり」が好きな立派なヲタクで、それが周りにバレないかというのも人一倍気にしています。

　ちなみに成海からは顔自体は宏嵩より樺倉がタイプと言われるほどのイケメンなのですが、周囲からあまり気づかれていません。恋人の小柳花子から『ジョジョ』パロディのキスをされたり、宏嵩に壁ドンされて腐女子に写真を撮られたりといじられキャラ、怒っていてもなんだかかわいい人物です。ちなみに彼も、ご多分に漏れず「オバケ苦手」キャラでした。

●『ハコヅメ～交番女子の逆襲～』副署長

　警察官のリアルな日常と任務をコミカルに描いた人気マンガ『ハコヅメ～交番女子の逆襲～』で、主人公たちが勤務する町山警察署の副署長は被疑者に間違われるほどの怖い顔とガタイをしています。スキンヘッドにひげ面、柔道で鍛え上げた肉体の持ち主で、部下たちを「失敗したらアレな目に遭わす」と脅したりもしていましたが、基本的にはツッコミ役が多い常識人です。

　見た目に反して諭すように説得したり、理解を示したりする場面も多く、川合ら部下たちからもいじられつつも信頼されています。機動隊出身で、水難救助や救命処置のだけでなくメンタルケア講習の講師も務め、体調管理も完璧な「スーパー警視」です。ちなみに、監察が来た際にはトレードマークのひげをそり落として「意外とかわいい顔」と川合たちに爆笑されていましたが、後ろ姿しか描かれておらず、どんな顔だったのか気になります。

（マグミクス編集部）