1. トップ
  2. 新着ニュース
  3. IT
  4. ゲーム

ファミコン少年が絶望した『ゴーストバスターズ』 EDにオバケ以上のトラウマ!

マグミクス / 2022年3月11日 18時10分

ファミコン少年が絶望した『ゴーストバスターズ』 EDにオバケ以上のトラウマ!

■ファミコン版『ゴーストバスターズ』の理解不能なゲーム内容

 1984年に公開されたSFコメディー映画『ゴーストバスターズ』。科学者たちがオバケ退治稼業を営むというワクワクする設定、当時最先端のSFXを駆使した演出、軽妙なテーマソング……と数々の魅力的な要素から社会現象ともいえる大ヒットを記録しました。現在も幅広い層から支持されており、2022年2月にはシリーズ最新作となる『ゴーストバスターズ/アフターライフ』も公開されました。

 さて、『ゴーストバスターズ』が公開された1984年のゲーム界はどうだったかというと、『ゼビウス』のファミコン移植版が発売され大ヒットした年でした。ファミコンはその後爆発的に普及し、『グーニーズ』のような映画原作の傑作ゲームも登場しました。そうした時代背景のなかで「『ゴーストバスターズ』のゲームをやってみたい!」と思うのは自然の摂理。そんな世の声に応えて発売されたのがファミコン版だったのです。

 こうして、発売された『ゴーストバスターズ』。しかし、発売前の期待感とうらはらにそのゲーム内容は「なんじゃこりゃ」でした。ゲームを開始すると1画面の全体マップが表示されるのですが、プレイヤーが操作するのはなんと映画の「ロゴ」。暗雲が大いに漂うなかで、マップの建物に入ると車のドライブパートが始まります。追突してくる車を回避しつつ進んでいくと、アイテムショップやガソリンスタンドに辿り着きます。オバケ退治が一向に始まらない展開に困惑していると、ようやく全体マップの一部が赤く点滅しオバケが発生。「ついにオバケ退治できる」とロゴを動かし発生場所に向かうと再度始まるドライブパート……。ストーリー性は皆無であり、BGMも1曲のみ。映画の世界観を期待したプレイヤーには失望極まる内容だったのです。

■ゲーム史上最悪!? 苦行の先に待っていた衝撃のエンディング

 それでもめげずに、ゲームを進め、所持金を増やしていくと最終ステージに突入します。この最終ステージも非常に問題があり、オバケを回避しながら無駄に高いビルの階段を登っていくのですが、移動の操作がなぜかボタンの連打。十字キーは何のためにあるのかと突っ込ませる操作性となっています。

 苦行を乗り越え、ゲームをクリアしたプレイヤーの目の前に表示される本作のエンディングは悪い意味でゲーム史に残るものでしょう。それは暗黒の画面に「りり」という謎の二文字が表示されるのみ。こうして、『ゴーストバスターズ』は、ファミコン少年に本物のオバケ以上のトラウマを植え付けたゲームとして伝説となったのでした。

 その後も『ゴーストバスターズ』を原作としたゲームは発売されていますが、本作の反省からか、「オバケ退治」のアクションをメインとしたゲーム内容になっています。同じファミコンで後年発売されたHAL研究所の『Newゴーストバスターズ2』は軽快なアクションが楽しめるファミコン後期の隠れた良作です。

 ファミコン版『ゴーストバスターズ』は、映画をどうゲームに落とし込めばよいのか手探りしていた時代だからこそ生みだされた迷作なのかもしれません。ある意味家庭用ゲームの黎明期ならではの粗削りさが詰まっているともいえる本作。今はネットで攻略情報も充実していますし、改めて本作をプレイし、エンディングの「りり」を目に焼き付けてみてはいかがでしょうか。「こんな時代もあったんだなあ」「今のゲームって進化したんだなあ」と感慨に浸ることができるかもしれません。

(Nuruhachi)

この記事に関連するニュース

トピックスRSS

ランキング

記事ミッション中・・・

10秒滞在

記事にリアクションする

記事ミッション中・・・

10秒滞在

記事にリアクションする

デイリー: 参加する
ウィークリー: 参加する
マンスリー: 参加する
10秒滞在

記事にリアクションする

次の記事を探す

エラーが発生しました

ページを再読み込みして
ください