『ダイの大冒険』ついにアバン復活! 当初、打ち切り想定で「死んだまま」の予定だった?
マグミクス / 2022年4月16日 10時30分
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■アバンの名前の意外な由来とは?
2022年4月16日放送のアニメ『ドラゴンクエスト ダイの大冒険』第73話「炎の中の希望」で衝撃の展開がありました。それは死んだと思っていたアバンの復活です。ファンのなかには、そんなこと27年前から知っているという方もいるとは思いますが、あくまで今回のTVアニメのお話なのでご容赦ください。
※本作はすでにマンガ原作は完結していますが、TVアニメではじめて視聴する方のため、TVアニメで放送された部分だけで記事にしています。
どうしてアバンは生きていたのか? 今まで何をしていたのか? ……そういった話は今後のTVアニメの展開で語られることになるので、ここでは別の角度から見たアバンについてご説明しようと思います。
アバンの名前の由来はフランス語の「avant」。日本語で「前の〜」という意味。よく番組などでタイトル前に入る個所を「アバンタイトル」と言いますが、それが語源というわけです。先代の勇者という意味としてはふさわしい名前かもしれません。
これに雑誌連載時に流行していたミニ四駆のアバンテJrをフランス人風の名称にして、フルネームが「アバン=デ=ジニュアール3世」になりました。本作では珍しいフルネームを持ったキャラです。
ちなみに公式では語られていませんが、もうひとつの名前のモチーフが「宇宙刑事」。ギャバンやシャリバンなどではないかと考察されています。その理由が必殺技である「アバンストラッシュ」でした。必殺技の名前のパターンも「ギャバンダイナミック」や「シャリバンクラッシュ」「シャイダーブルーフラッシュ」に類似しているほか、剣の軌道がそれぞれ真上、斜め上からの袈裟斬り、真横となっていて、アバンストラッシュの下斜めからの剣技につながっています。原作者の三条陸先生は特撮にも詳しいことが、この説に信ぴょう性を与えていました。
アバンの退場劇は初期の出来事で、まるで打ち切りのような速度での進行でしたが、これも三条先生の計算だったそうです。本作が10週で打ち切られることを想定して、そこにクライマックスを持っていって構成していたからでした。つまり仮に連載が打ち切りになっていればアバンの復活はなかったわけです。
ちなみに連載時の10週目は、ダイとポップがデルムリン島を旅立つ話で、連載が10週打ち切りだったら本作はピッタリここで終了していました。しかし、その危惧は外れて、この10週目は巻頭カラーというポールポジションでの掲載となっています。
そして連載時のアバン復活は、それから約5年の月日が経っていました。正直、当時の読者のほとんどがアバン復活を考えておらず、その再登場には偽物説や幻影説も上がっていたほどです。しかも、この時のアバン再登場は年末最後の発売の号で、多くの読者が翌年の新年号発売まで真相がわからず悶々とした正月を過ごしていたと単行本で語られていました。そう思うと、今回のトラブルによる放送延期はその時の再来かもしれません。
■正義側の切り札であるアバンの不安点とは?
このアバンの復活、三条先生はもともと考えていなかったようで、単行本でのコメントでは、アバンの死亡についての抗議が多くてビックリしたというコメントが掲載されていました。
それではアバンはどうして復活したのでしょうか? それはキルバーンというキャラを登場させたことが要因だったと語ったことがあります。力ではなく策略と言ったからめ手で戦うキルバーンという知恵者と戦うには、まだ若輩のダイたちアバンの使徒では難しいと判断したとのこと。
実際にアバンの再登場がキルバーンのトラップからポップを救うという展開だったことから、この三条先生の想定した展開は何年もかけて実現したこととなります。この因縁を踏まえると、今後のアバンはキルバーンとの戦いがメインになるかもしれません。
アバンが早期退場したことと、終盤まで戦場に現れなかったことには大きな意味があります。まず、序盤にアバンがいてはダイの急激な成長が望めなかった点。主人公より強い人がいると、どうしても物語が劇的な展開をするイメージは持ちづらいですよね。
もう一点の登場が終盤までなかった点もまさにそこで、アバンほどの人物が早々に復帰してしまうと、そこからの展開に危機感が持てなくなります。そのため、アバンの登場が最終決戦開始というタイミングがもっとも効果的だったのでしょう。そういう意味でアバンは正義側の切り札、ジョーカー的な存在と言えるかもしれません。
振り返れば、アバンはあの大魔王バーンが早々にハドラーを始末に向かわせたほどの存在です。かつてハドラーから世界を救った勇者アバンの存在は、油断できないものと感じていたのかもしれません。
完璧な存在に思えるアバンですが、意外に失敗もいくつか起こしています。
たとえばデルムリン島でハドラーにメガンテを使った際も結果的に失敗していますし、ヒュンケルを育てた時も、父のバルトスのことを恨んでいることに気付いているはずなのにそのことに触れないで何年も一緒にいました。どちらも相手のことを思っての行動だと思いますが、誰にも相談することなく自分だけで決めて、何でもひとりで抱え込んでしまうところがアバンにはあります。
あえてダイと比べると、アバンは勇者として他の人を守ろうとする意識が強く、ダイのように仲間に頼ることを良しとしないところがあるのかもしれません。あくまでも筆者の見立てですが。
今回はトラブルによる放送延期で、週刊連載の時以上にアバン再登場を待たされたファンも多いことでしょう。しかし、今後の活躍はノンストップで見られることを祈って、毎週の放送を楽しんでいこうと思います。
(加々美利治)
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