「ジャンプあるある」主人公の父親が偉大！ すごすぎる系譜6選

■人気マンガの親父たちをチェック

　アニメ・マンガ作品において、父親が偉大な存在だったというのは、あるあるパターンです。そこで、「週刊少年ジャンプ」の歴代人気マンガでは、主人公の父親はどのような存在として描かれているのかチェックしていきます。

●うずまきナルト『NARUTO -ナルト-』

　父親はナルトが住む木ノ葉の里を治める「火影」の四代目・波風ミナト。はじめはナルトも父親のことを知らなかったものの、ストーリーが進むにつれて、自分の父親が憧れの「火影」だったことを知ることになります。ミナトは物語開始時点ですでに死亡していますが、「九尾」から里を守るために命懸けで戦い、母親のクシナとともに命を落としました。

　ちなみにナルトは父親と同様、七代目「火影」となり、息子であるボルトを主人公とした後継作『BORUTO-ボルト- -NARUTO NEXT GENERATIONS-』として展開され、ここではナルトが偉大な父親として描かれていきます。

●ルフィ『ONE PIECE』

　ルフィの父親は読者の間では、歴史上ただひとり「海賊王」の名で呼ばれた男「ゴールド・ロジャー」だと思われていましたが、45巻で父親の名前が判明。ルフィの父親はゴールド・ロジャーではなく、革命軍のリーダーである「モンキー・D・ドラゴン」であるという王道パターンから外れた意外な展開を迎えます。ルフィの祖父も海賊王ロジャーを追い続けた海軍の英雄であり、伝説の海兵である「モンキー・D・ガープ」であり、『ONE PIECE』世界を取り巻く重要人物たちがルフィの親族として描かれています。

●孫悟空『ドラゴンボール』

　世間一般には知名度は低いですが、悟空の父親は「バーダック」という人物。見た目も悟空そっくりで、アニメ版特別編『ドラゴンボールZ たったひとりの最終決戦』に初登場を果たしたのち、コミックスに逆輸入された経緯があります。そんなバーダックは「伝説のスーパーサイヤ人である」というウワサも……。フリーザの祖先であるチルドと対峙した際に、バーダックはスーパーサイヤ人へと覚醒。チルドは死に際に「金色に変化するサイヤ人には気をつけろ」とのメッセージを一族に残しています。これが子孫であるフリーザまで言い伝えられ、「1000年に1人現れる伝説の超サイヤ人」とはバーダックなのかもしれないと推測されていました。

●黒崎一護『BLEACH』

『BLEACH』は普通の高校生だった黒崎一護が、あるきっかけから死神代行に選ばれ、虚（ホロウ）との戦いに巻き込まれていく物語。父親・一心は初期から登場します。当初は陽気なネタキャラかと思われていましたが、後に元死神であり、さらに護廷十三隊の十番隊隊長を務めていたほどの実力者であることが判明しました。

　ここからは父親ではありませんが、番外編として祖先キャラも見ていきます。祖先が偉大、祖先から力が受け継がれている設定もあるあるパターンであり、近年の人気作品でもその系譜がしっかり描かれています。

●竈門炭治郎『鬼滅の刃』

『鬼滅の刃』では、炭治郎の祖先が「刀鍛冶の里編」以降に登場します。戦国時代に生きた炭治郎の祖先は鬼殺隊でもなくただの炭焼き職人でしたが、ある人物との縁から「ヒノカミ神楽」を習得します。「ヒノカミ神楽」の舞は耳飾りとともに代々受け継がれ、子孫の炭治郎まで伝わっていくことになります。

●乙骨憂太『呪術廻戦』

『呪術廻戦』の主人公は虎杖悠仁ですが、2021年12月に公開された映画『劇場版 呪術廻戦　0』では主人公として登場するなど、第二の主人公的存在として描かれている乙骨くん。そんな彼は、呪術師のなかでも4人しかいないという「特級術師」という超実力者であり、祖先も超大物です。乙骨くんの祖先は、日本三大怨霊でもある菅原道真であることが判明しています。また、五条悟も菅原道真の子孫という設定であることから、乙骨くんと五条先生は遠縁ながらも親戚同士です。

　そのほか、『HUNTER×HUNTER』では最高のハンターが父親、『食戟のソーマ』では父親が偉大な料理人であるなど、「父親への憧れ」から物語がスタートする場合も。「ジャンプ」作品以外にも……『金色のガッシュ!!』ガッシュベルの父は魔王、『美味しんぼ』山岡士郎の父は「美食倶楽部」を主宰する海原雄山などなど。いつの時代も主人公の親族関係は読者を楽しませる重要な要素となっています。

（本文の一部を修正しました。2022.3.13 22:48）

（椎名治仁）