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アニメ『シャーマンキング』46話、近代兵器でもハオは止められない…決戦の舞台は「ムー大陸」へ

マグミクス / 2022年3月12日 13時9分

アニメ『シャーマンキング』46話、近代兵器でもハオは止められない…決戦の舞台は「ムー大陸」へ

■強大な霊力を持つ堕天使アザゼルはハオに通用したのか?

 2022年3月10日(木)に放送されたTVアニメ『シャーマンキング』第46話で、物語はいよいよムー大陸へと舞台を移し、クライマックスへと突き進んで行きます。そこまでの流れを振り返ってみたいと思います。

「シャーマンvs近代兵器」の戦いはハオの圧勝となりました。シャーマンは普通の人間に対してそれほど有利ではないという状況がありながらも、ハオの力はその枠の外にあって十分な強さを発揮しました。但し、それは麻倉葉王以来1000年に渡って蓄積してきた、怒りを原動力とした力の結晶であり、葉に言わせれば「悲しい力」です。極めて特殊な例だととらえるべきでしょう。

 ここで触れておきたいのが、X-LAWSの武器庫番だったハンス・ライハイトです。彼が操った堕天使アザゼルの霊力は47万で「ゆうにスピリットオブファイアも超える」と言われていますが、S・O・Fの霊力は33万でした(アニメ第33話、原作23巻198廻でミュンツァー博士が語っています)。そしてハオの巫力は125万、ライハイトの巫力は設定だと1万です。

 巫力と霊力の関係についてはこの連載第52回で掘り下げましたが、シャーマンは原則として自分の巫力より大きな霊力を持った霊を扱えません。無理をすると命に関わります。つまり巫力1万のライハイトが霊力47万のアザゼルを扱うことなど本来できませんが、彼も優秀なシャーマンということで3秒程度なら可能だったようです。

 しかしこれは邪魔が入らなければの話で、「鬼火」をまともに食らったことでアザゼルが受けたダメージはライハイトの巫力を削ります。それがいきなり1万を超えてしまったために、彼は即死したのです。「プロ丑の刻(うしのこく)参ラー」天野輝子(あまのてるこ)も、「丑の刻参りの呪い」という能力でハオを倒そうとしましたが「呪詛返し」を食らい絶命します。ちなみに彼女は出オチのような扱いですが、スピンオフ作品「マルコス」では重要なキャラとなっていますのでぜひ覚えてあげてください!

 こうして現代兵器と、それに味方したシャーマンは全滅し、パッチマリンは深海にあるムー大陸へと進んで行きます。それでは次は、このムー大陸について掘り下げたいと思います。これはアニメよりも原作の方が詳しく説明しているのでそれを見てみます。

■「正義とは何か?」で激突したマルコとラキスト

ハオとの力の差を見せつけられた葉たちは、彼を倒すための作戦を決行する。アニメ『シャーマンキング』第46話より  (C)武井宏之・講談社/SHAMAN KING Project.・テレビ東京

 ムー大陸は約1万2千年前に太平洋上にあったといわれ、某アメリカの作家がチベットの高僧から聞いた話では、高度な文明を持ち繁栄を極めたものの神の怒りによって一夜で海底へ沈んだ……とのこと。この作家とはジェームズ・チャーチワードという人物です。彼は自分の経験と分析を「失われたムー大陸」という本に著していて1968年に日本語版も出ています。筆者もその昔、古本屋で手に入れました。図解も入っていてロマンあふれる内容です。

 ムー大陸はハワイから南の太平洋にドーンとありました。オーストラリアの北東から南米大陸の間には小さな島々(ポリネシア諸島)がありますが、これらはムー大陸の名残でイースター島は西の端です。ちなみに東の端には小笠原諸島が含まれるという説もあります。現在、ムー大陸の存在は完全に否定されていますが、それはパッチ族が行った隠蔽工作だと考えるのが良さそうです。

 なお、ハオが語っていた「海域に近づいた者全てが消息を絶つという魔のトライアングル」とは、バミューダトライアングルのことですね。

 さて、ムー大陸に到着早々勃発したのは、マルコとラキストの戦いでした。ここはシャーマンキングとパッチの聖地。麻倉葉たちは立ち入ることが許されない場所をムリヤリ通って儀式中のハオを倒す作戦でしたが、当然ながらパッチだけでなくラキストもハオを守ろうとします。そしてこの戦いは「正義とは何か?」の激突でもありました。

 ラキストは「正義」とは「勝者」のことだと言います。勝者が正義で敗者は悪……確かにこれは現実の歴史が物語っています。そのため彼は正義を語り振りかざす者を否定します。マルコもそのひとりですが、彼の「正義」はラキストの考えとは異なります。

 それは「愛」です。人を思いやり、信頼するといった「愛」によって人は救われる、だから他人も愛そうとするという考えから、愛に背くことが悪でハオもそうだと言い切ります。これもまた正しいと言えるでしょう。そしてこれらの想いは対立するものではないのですが、結局ふたりは引くことを知らず、相打ちという形で決着をつけてしまうのでした。

 その後、前に進む葉たちの前に立ちはだかったのが、パッチ族のシルバです。彼は500年前にパッチに転生したハオの子孫として複雑な思いを抱いていましたが、何を考えて行く手を阻むのか? そして今の葉との力量差はどの程度なのか? 次回それが判明します。楽しみに待つとしましょう!

 それでは今回はこの辺で。またよろしくお願いします!

●タシロハヤト 
美少女ゲームブランド「age(アージュ)」の創立メンバーで、長らくシナリオ、演出、監督等を務める。代表作は「君が望む永遠」シリーズ、「マブラヴ」シリーズ。現在はフリーで活動中。『シャーマンキング』の作者、武井宏之氏と旧知の関係である縁から、同作の20周年企画に参加している。

(タシロハヤト)

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