1. トップ
  2. 新着ニュース
  3. ライフ
  4. 面白ネタ

最後まで美しく散った敵キャラ4選 直立の誇り高き死、「男の世界」を貫いた者も

マグミクス / 2022年3月14日 19時10分

最後まで美しく散った敵キャラ4選 直立の誇り高き死、「男の世界」を貫いた者も

■血まみれでも美しいデーモン

 バトルマンガの熱い要素のひとつに、「かっこいい悪役の最期」の描き方があります。悪として主人公側に敗れつつも、けっして媚びたり、もがいたりして格を落とすことはなく、最後まで信念を貫いた有名な悪役たちを振り返ります。

●『北斗の拳』ラオウ

 最後までかっこよかった悪役でまず名前が挙がるのは、やはり『北斗の拳』のラオウでしょう。ラオウはケンシロウとの北斗神拳の伝承者争いに敗れたのち、師匠リュウケンを殺害。その後は「世紀末覇者拳王」を名乗り、彼の部下も含めて暴虐の限りを尽くしていましたが、そんなラオウの最後は実に美しいものでした。

 ケンシロウが「北斗神拳究極奥義 無想転生」を会得したことに対抗し、愛するユリアを殺害して「無想転生」を身に着けた際は、部下も離れて行ってしまうほどの非情な男に見えましたが……。ケンシロウに敗れた際は、最後に兄弟としての絆を取り戻し、さらにラオウはユリアを殺したのではなく、秘孔を突いて寿命を数年延ばしていたことが明らかになります。

 そして、ラオウは愛した女性に「残る余生 ケンシロウとふたり 静かに幸せに暮せい」と告げ、自分の全エネルギーを天に放って、立ったまま絶命。最後の「わが生涯に 一片の悔いなし!!」は、作品を見ていない人でも知っているであろう超名言です。

●『デビルマン』シレーヌ(とカイム)

 巨匠・永井豪先生の代表作『デビルマン』のシレーヌもまた、その最期が伝説になっている悪役です。頭部に生えた大きな翼や猛禽類のような爪、そしてデーモンながらも天使のような美女。数あるスピンオフでは、主人公・不動明と合体した戦士・アモンの恋人という設定も描かれています。

 マンガ版の『デビルマン』では、序盤に不動明と対戦し、不意打ちで彼を連れ去ろうとしますが、飛鳥了に邪魔され、変身したデビルマンに致命傷を負わされてしまいました。しかし、諦めないシレーヌが魔王ゼノンに助けを乞うと、旧知の仲で、彼女を愛している戦士・カイムが現れます。そして、男・カイムは瀕死の愛するシレーヌに対し、「血まみれでも君は美しい」と言って自ら首を落として死亡、彼女に自身の体を差し出すのでした。

 そして涙を流しながら覚悟を決めたシレーヌは、とてつもない強さでデビルマンを追い詰めますが、とどめを刺す直前で絶命します。しかし、彼女の最期の姿を見た明は「美しい」と感じるのです。戦士の顔のまま死んだシレーヌの姿が描かれたコマは、たしかに神々しささえ感じる美しさでした。

■「公正な闘い」を貫いた刺客

●『るろうに剣心-明治剣客浪漫譚-』志々雄真実

 前述のラオウと並んで、「悪役の最期」で語り草なのが『るろうに剣心-明治剣客浪漫譚-』の「京都編」のラスボス・志々雄真実です。幕末に人斬りとして暗躍した剣心の「後輩」であり、維新志士たちに不意打ちで生きたまま焼かれながらもその強さと極悪人ぶりは衰えず、配下の「十本刀」たちとともに明治政府に反旗を翻します。

 殺人に特化したギザギザの「無限刃」を使い、これまでに殺した相手の脂で刀に火をつけるなど、剣士として規格外の技も駆使。最終決戦では、剣心、左之助、斎藤、蒼紫の4人を相手取ってなお、彼らを圧倒します。

 しかし志々雄は、全身火傷で発汗組織が潰れており、全力で動き続けると体温が異常な高温になるのが唯一の弱点。彼は剣心の奥義「天翔龍閃(あまかけるりゅうのひらめき)」を食らっても倒れず、最後まで剣を向けてきましたが、本来の制限である15分をとっくに超えて戦っていたため、最終的に体が限界を迎えて一気に燃え上がります。そして、志々雄は地獄の業火に焼かれながらも高笑いし、あっという間に燃え尽きました。

 剣心も志々雄に「勝った」とは思っておらず、最後まで悪のカリスマのまま「勝ち逃げ」したラスボスとして有名です。死の間際に描かれた、駒形由美との特殊な「愛」も印象的でした。

●『ジョジョの奇妙な冒険 第7部』リンゴォ・ロードアゲイン

 数々の魅力的な悪役が登場する『ジョジョの奇妙な冒険』のなかで、今回はジャイロと7部屈指の名勝負を繰り広げたリンゴォ・ロードアゲインを紹介します。

「スティール・ボール・ラン・レース」のルート内にある果樹園に人を迷い込ませては、「決闘」を繰り返していたリンゴォ。黒幕・ヴァレンタイン大統領の刺客ではありますが、自分のスタンドの能力もすべて事前に説明し、「公正な闘い」を望む誇り高き人物です。彼は、大統領のためという以上に、「自信を高める」ために闘うのです。

 リンゴォのスタンド「マンダム」は、腕時計の秒針を戻すことで発動し、時間を「きっかり6秒」巻き戻すというもの。「マンダム」で時間が巻き戻ると、近くの人間も直前に起きたことの記憶が維持されます。その他の時間操作系スタンドが、相手よりひたすら優位に立つ目的の能力だったのに対し、これはリンゴォが信念とする「公正な決闘」を繰り返すためのものと言えるでしょう。

 そして、ジャイロの鉄球と戦ったリンゴォは敗れたのちも、彼が信じる「真の勝利への道」に必要な「男の価値」を説き、最後に「ようこそ……『男の世界』へ……」の名言を残して旅立ちます。1エピソード限りの敵役としては珍しく、幼少時の回想シーンまで描かれるなど、特別な印象を残す男でした。

(マグミクス編集部)

この記事に関連するニュース

トピックスRSS

ランキング

記事ミッション中・・・

10秒滞在

記事にリアクションする

記事ミッション中・・・

10秒滞在

記事にリアクションする

デイリー: 参加する
ウィークリー: 参加する
マンスリー: 参加する
10秒滞在

記事にリアクションする

次の記事を探す

エラーが発生しました

ページを再読み込みして
ください