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アニメ『サザエさん』脅威のこだわり3選「使い回しじゃない」「知られていない設定」

マグミクス / 2022年3月17日 6時10分

アニメ『サザエさん』脅威のこだわり3選「使い回しじゃない」「知られていない設定」

■「変わらない」ために『サザエさん』スタッフがこだわり続ける細部の演出

 アニメ『サザエさん』(原作:長谷川町子)といえば「不変」のイメージが一般的でしょう。昭和から平成、令和と時代は変わっても磯野家ひいては『サザエさん』の世界は「昭和ノスタルジー」を基盤に作られおり、それが私たちに何とも言えぬ安心感を与えてくれ続けているのです。

 さて、視聴者からすれば「変わらない」かもしれませんが、日曜のゴールデン時間帯において50年以上放送が続けられるには並たいていではない製作陣の努力が必要とされています。この記事では公式本『アニメ「サザエさん」公式大図鑑サザエでございまーす!』(扶桑社)を適宜参照しながら、実はあまり知られていないアニメ『サザエさん』の制作の裏側の事実を紹介していきたいと思います。

●知ってましたか? 部屋の背景の使い回しはしていなかった!

『サザエさん』の安定感は、同じような場面を同じような画角で描くことにあると言って良いでしょう。磯野家が食卓を囲む風景は、誰もが思い浮かべることができるはず。

 食卓の背景にはテレビ、タンス、窓から見える花、カーテンなどが必ず描かれていますが……実はこれ一切、使い回しをしていないのです。毎回、作画担当の方が新たに描き直しているとのこと。

 その真意はというと、のちにも触れますが『サザエさん』は季節を非常に重要視しているアニメということで、微妙な季節の移り変わりに合わせ庭に咲く花を変えたり、カレンダーも変更したりしているのだとか。「不変」のようで実は細やかな時間の移ろいだけは丁寧に描かれていたのです。

●もっと細かく見ていくと…カーテンだって実は違う!

「季節」を大事に描くのは何も茶の間だけではありません。さらに細かいところに注目してみましょう。磯野家のカーテンもしっかり季節に合わせて変更されていたのです。夏の暑いときは薄手に描かれており、冬は厚手になっています。また茶の間のコタツも12月から2月までとのこと。

 確かに「不変」を維持するには、変わってもかまわないものは変える必要があります。どうやら『サザエさん』からかもし出される安心感は四季を愛する日本的精神と呼応しているからのようです。

●あまり知られていないサザエの「キャラクター設定」

 主人公のサザエさんといえば公式にも「竹を割ったような性格」「おしゃべりとおっちょこちょいなのがたまにキズ」とあるようにエネルギーが有り余った女性として描かれていますが公式的にはもうひとつ、視聴者に気付いて欲しいキャラクター設定があるのです。

 それは「サザエ=おしゃれ」であること。よくよくサザエさんの衣装を見てみると毎回、違うことが分かります。作画班はコスチューム表を作成しており、その都度変えられるようにこだわっています。またオープニングは特に「おしゃれ」に気を使っており、時代ごとのトレンドファッションにサザエさんが身を包んでいます。逆にいえばオープニングにサザエさんのファッションを見れば今何が流行しているのかが分かるという仕組み。そう、サザエさんはファッション界における元祖インフルエンサーだったといえるかもしれません。

 この公式本が発売されてからほどなくして、「セル画」で制作されてきた『サザエさん』もデジタル制作に以降することになります。これが2013年9月26日のこと。実は本作が日本で最後の「セル画」アニメでもあったのです。ということでここまで紹介してきた知られざるこだわりが現在の現場でどれほど継承されているかはまた要検証ではありますが、実はまだオープニングなどはアナログ、つまりは手描きにこだわっているようです。

 もう春がきています。磯野家のコタツは片付けられていることでしょう。

[以下、季節別の磯野家の庭に咲く花一覧]
【1月:ナンテン】【2~3月:スイセン】【4月:チューリップ】【5月:ショウブ】【6月:アジサイ】【7~8月:サルビア】【9~10月:コスモス】【11~12月:コギク】

(片野)

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