90年代・版権キャラ格闘ゲーム4選 研究で「凡作」から「名作」に評価が変わった!?
マグミクス / 2022年4月2日 16時10分
■版権キャラを生かした格闘ゲームの名作たち
カプコンが手掛けた『ストリートファイターII』(以下、ストII)の大ヒットにより、1990年代は史上類を見ない格ゲーブームに包まれていました。各メーカーは『ストII』のヒットに続けと言わんばかりにこぞってゲーム開発に着手。プラットフォームを問わず、実に多種多様な格ゲーが作られることになりました。
今回は、90年代に誕生した格ゲーのうち、家庭用ゲーム機向けに発売された「版権キャラ格闘ゲーム」を4つピックアップ。ゲームシステムや注目ポイントを振り返りつつ、プレイヤーを惹きつけた魅力をご紹介します。
●『ドラゴンボールZ 超武闘伝2』(スーパーファミコン)
鳥山明先生原作の人気マンガ『ドラゴンボール』。同シリーズは80年代のメディアミックス展開を皮切りに数多くのゲーム作品が作られ、90年代の初頭には格ゲーの要素をふんだんに取り入れた「ドラゴンボールZ 超武闘伝」シリーズも登場しました。
『ドラゴンボールZ 超武闘伝2』はその続編で、「孫悟飯」を主役としたセル編にフォーカス。原作キャラクターを扱えるのはもちろん、ゲームシステム周り(メテオ技の導入・モード切替ボタンの追加など)も大幅にブラッシュアップされ、第1作目よりも戦闘の爽快感が増しています。
勝利後のセリフチェンジやキャラサイズ縮小をはじめ、バラエティ豊富な裏技が用意されていた本作。とりわけ話題を読んだのは「孫悟空」と「ブロリー」をアンロックする隠しコマンド。ドラゴンボールの主役と映画版の強敵という隠しキャラの人選に驚かされたプレイヤーが多い一方、”短時間の間にコマンド連続入力で「ミスター・サタン」が解除される”というユニークな都市伝説も生まれました。
●『らんま1/2 爆烈乱闘篇』(スーパーファミコン)
単行本の売上5500万部(国内)を誇る『らんま1/2』は、スーパーファミコン向けに三度の格ゲー化。そのうち、『らんま1/2 爆烈乱闘篇』は前作の発売から1年未満で発売になったのにも関わらず、『らんま1/2』産格ゲーのなかで今なお根強い支持を得ています。
前作の基本システムはそのままに、新キャラクター(天道あかね・右京など)やキーコンフィグの導入でより遊びやすく進化。原作キャラクターの個性に基づいて操作感を差別化し、それでいて格ゲー初心者でも楽しめるバランスへと仕上がっていました。
原作再現度も言わずもがなで、キャラクターごとにアクション実行時のモーションや勝利(敗北時)の専用ポーズも存在。その丁寧な作り込みから一定の人気を獲得しており、2018年に開かれた格ゲーの国内大会「EVO Japan」ではサイドトーナメントの競技タイトルに抜てき。リリースから25年以上を経てなお衰えない盛況ぶりを見せました。
●『美少女戦士セーラームーンS 場外乱闘!? 主役争奪戦』(スーパーファミコン)
「時間をかけて有志による研究が進み、凡作から名作へと評価が変わった」という異色の版権キャラ格ゲー。それが『美少女戦士セーラームーンS 場外乱闘!? 主役争奪戦』です。
本作は「セーラームーン」シリーズを題材とし、「計9名のセーラー戦士が互いに戦って主役をもぎ取る」といったストーリーで進行。お好みでキャラ性能を変えられる「ACS」(アビリティカスタマイズシステム)、コマンド入力を助けるオートモードなど、格ゲーになじみがないプレイヤー層に向けた工夫が施されています。
評価が変わった要因として挙げられるのは、本作の優秀なバランス調整。プレイアブルキャラの9名はそれぞれ性能差が異なるゆえ、表面上の強キャラや弱キャラはいるものの、誰に対しても強い(弱い)キャラクターは存在しません。
例えば初見プレイで弱さが垣間見える「ちびムーン」であっても、使い方次第では強キャラの「セーラージュピター」と対等に戦えるポテンシャルを秘めているのです。なお本作の開発を担当したアークシステムワークスは、現在「ギルティギア」や「ブレイブルー」などの人気格ゲーを生み出したヒットメーカーとして知られています。
●『幽☆遊☆白書 魔強統一戦』(メガドライブ)
最後にご紹介するのは『幽☆遊☆白書 魔強統一戦』。本作は「週刊少年ジャンプ」連載の『幽☆遊☆白書』(以下、幽白)に基づく格ゲーですが、他ハードで発売された『幽白』産タイトルと比べて意欲的なシステムを大々的に実装しています。
その最たるはマルチプレイ要素で、当時(1994年)の格ゲータイトルとしては前代未聞の4人対戦(要マルチタップ)を実現し、複数人のプレイヤーが画面内で入り乱れるカオスな戦いが繰り広げられました。
登場キャラクターは主人公の「浦飯幽助」を筆頭に、暗黒武術会で絶大なインパクトを放った「戸愚呂兄弟」、幽助たちを苦しめた二代目霊界探偵の「仙水」……などなど、主役級から原作後半のボスまで手広くカバー。1対1の真剣勝負はもちろん、プレイ人数を増やせばパーティーゲーム色がさらに強くなり、おなじみの必殺技を撃ちまくって所狭しと暴れ回る異色の大乱闘を味わうことができました。2022年現在は「メガドライブミニ」(復刻版レトロゲーム機)に収録されたことで、以前よりもプレイしやすくなったと言えるでしょう。
(龍田優貴)
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