初期『信長の野望』はゲームバランスがシビアすぎ! 地元の大名は鬼難易度
マグミクス / 2022年3月30日 7時10分
■信長しか選べなかったし伊達家もなかったんです…元祖『信長の野望』はシンプルだった
1983年3月30日に光栄(現:コーエーテクモ)からPC向け戦国シミュレーションゲーム『信長の野望』の記念すべき第一作が発売されました。新作が発売されるたびにシステムが一新されることが多い本シリーズですが、内政・外交・軍事といったコマンドを駆使して領国経営を行いつつ、合戦で自勢力を拡大し、最終的に天下統一を目指すというコンセプトは初代から変わりません。
人気のある戦国時代を舞台に、領国経営を行う「戦略」フェイズと合戦で部隊を指揮する「戦術」フェイズを両立させた内容は、シミュレーションファン以外にも受け入れられ、40年近く経過した今となっても根強いファンを持つ人気シリーズとなりました。
ただし、全国地図から好きな大名家を選んでプレイするという「おなじみ」の内容は、初代『信長の野望』の時点では確立されていませんでした。初代は畿内を中心とした地域しか登場せず、プレイヤーとして選べる大名も織田信長で固定されていました (2Pだと武田信玄が一応選べましたが……) 。つまり、東北の伊達家や九州の島津家はこの時点では登場すらしていなかったのです。また、光栄の歴史シミュレーション特有の顔グラフィックも当時はありませんでした。
「地元の大名で天下統一したい!」という声を受けたのか、対象地域が全国に拡大され、全大名がプレイヤーとして選択できるようになった『信長の野望 全国版』(以下、『全国版』)が続編としてリリースされました。本作から各大名の顔グラフィックも登場しており、『信長の野望』シリーズのベースは本作で築かれたといってもいいでしょう。シリーズおなじみの「本能寺の変」イベントも本作から既に登場しています。1988年3月にはファミコン版も発売されています。
「全ての大名でプレイ」できるようになった『全国版』ですが、けっしてそれは「全ての大名で天下を統一できる」とイコールではありませんでした。1ターン生き残ることが困難というひどい状態にある大名家も少なくはなく、自分のターンが回ってくる前に、敵に侵攻されたり、謀反を起こされたりで即滅亡することも日常茶飯事……また、『全国版』では配下武将の概念がまだ存在しておらず、担当大名が寿命で死亡するとゲームオーバーになりました。従って、シナリオ開始時点で老齢の大名は既に滅亡の危機に立たされていたのです。例えば、毛利家でプレイすると元就の寿命の問題に頭を悩まされます……。
■弱小大名でもなんとかなる…それが『信長の野望』の魅力!
Steamに移植された『信長の野望 戦国群雄伝』 (C)1986-2017 コーエーテクモゲームス All rights reserved.
『全国版』に続いて発売されたのが『信長の野望 戦国群雄伝』です。配下武将の概念が登場し、個々の武将の能力値の概念も本作で初登場しました。好きな武将の能力値を眺めて、ニヤニヤしたり憤ったりするのは歴史ゲームファンのあるあるでしょう。また、配下武将の概念が生まれたことにより、寿命で大名が死んでも後継者を指名できるようになりました。本作をもって現代の「信長の野望」シリーズの大枠は完成したと言えるかと思います。シナリオも、それまで1560年「桶狭間の戦い」シナリオのみだったのが、本能寺の変直前の巨大勢力の織田家に対して周囲がどう立ち回るかという1582年シナリオが追加されました。
地元大名を選んでみたら難易度高すぎて即滅亡して投げ出したという経験がある方もいるでしょう。姉小路家、神保家、里見家、蠣崎家……この辺りの大名家を選択した方は苦労されたと思います。しかし、なんだかんだでどんな弱小大名にも解法があったりするのが「信長の野望」シリーズの魅力です。2022年には最新作の『信長の野望 新生』も発売されます。また、Steamやアプリで『全国版』のリマスター版もプレイできます。昔滅亡した大名家で再チャレンジし、地元の大名に天下を手繰り寄せてはいかがでしょうか。あるいは昔味わった滅亡の悔しさを改めて噛み締めてはいかがでしょうか!
(Nuruhachi)
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