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【ZガンダムのMS】第1話から全編で活躍の「ガンダムMK-II」意外だったのは「登場の理由」?

マグミクス / 2022年3月31日 19時10分

【ZガンダムのMS】第1話から全編で活躍の「ガンダムMK-II」意外だったのは「登場の理由」?

■もともと、登場の予定はなかった……?

『機動戦士Zガンダム』の1話から登場し、全編にわたって活躍するモビルスーツ(MS)である「RX-178ガンダムMK-II」は、当初存在しないはずの機体でした。

 当初は冒頭から主役機として「Zガンダム」が登場する予定だったのですが、デザインや商品開発の難航により放送に間に合わず、暫定的な主役機として「ガンダムMK-II」の登場が決まった……という経緯があります。事実、前期オープニングに登場するZガンダムらしきシルエットは本来の機体とはかなり異なっており、デザインの難航具合を見て取れます。

 とはいえ、今思えば、冒頭からいきなりZガンダムを見せられた場合、旧来のガンダムのイメージを持つ人の間に強烈な拒否反応が起こった可能性も考えられます。ある種の緩衝材として、旧来のデザインを踏襲したガンダムMK-IIの存在は、大きな役割を果たしたといえるかもしれません。

 さて、作中に登場したガンダムMK-IIですが、ティターンズのフラッグシップ機として宇宙世紀0085年に開発がスタートし、0087年に完成しました。ジャミトフ・ハイマンの意向によりジオン系の技術者は排除され、地球連邦系の技術者によって開発が進められましたが、装甲材にRGM-79R ジムIIやRMS-106 ハイザックと同等のチタン合金セラミック複合材が使用されているなど、技術的には若干の問題を抱えた機体となっています。

 先行製造された4機のうち、4番機は高速機動実験中に墜落して大破しパイロットが死亡する事態を招いています。本編中でもジェリド・メサ中尉が墜落事故を起こすなど、安定性にも欠ける機体となっており、正式量産は見送られました。開発主査であるフランクリン・ビダン大尉からも「あんなもの、もういらんでしょう」と酷評されるなど、評価は低いものでした。

 しかし本機では初めて機体制御を四肢にわたるフレーム全体で行う「ムーバブルフレーム」が採用されており、人体に近い挙動が可能となっているのが大きな特徴です。劇場版『機動戦士Zガンダム A New Translation 星を継ぐ者』では、ライラ・ミラ・ライラ操るガルバルディβとの戦いで見事な回し蹴りを決めており、ムーバブルフレームがもたらしたモビルスーツの新たな可能性を見せてくれました。

■のちの作品でも活躍、世代をこえた名機に

ティターンズ所属のMSとして『Zガンダム』冒頭から登場する「ガンダムMk-II」は、ダークブルーの特徴的なカラーリングだった。画像は「RG 1/144 RX-178 ガンダムMk-II (ティターンズ仕様) 」(BANDAI SPIRITS)

 TVアニメ本編ではガンダムMk-IIが3機登場しており、すべてエゥーゴが鹵獲(ろかく)しています。1番機は研究用に月のアナハイム・エレクトロニクス社に送られ、2番機は保守部品用に解体されていますが解体中にカミーユ・ビダンが搭乗し、左腕がない状態で数回の出撃を敢行しています。

 3番機はカラーリングを黒から白基調へと変更され、クワトロ・バジーナが搭乗した後にカミーユへと乗り継がれました。ジャブローへの侵攻作戦では大気圏降下中に機動性を確保できるフライング・アーマーとの連携でバリュートを展開し、身動きできない状態のティターンズのモビルスーツを多数撃墜、大きな戦果を挙げています。

 その後の地上での戦闘でも新型の可変モビルスーツ「アッシマー」や「サイコガンダム」相手に戦い抜いており、問題点はあるものの基本性能は高いことを証明しました。

 Zガンダムの登場後はエマ・シーンの愛機となり、グリプス戦争最終盤まで戦い抜きますが、次々と登場する新型モビルスーツの前に性能面では徐々に劣勢となります。重戦闘用装備として開発されたGディフェンサーと合体し、「MK-IIディフェンサー(スーパーガンダム)」になれば、強大な威力を持つロングライフルが使用可能となりますが、Gディフェンサーのパイロットであるカツ・コバヤシが単独での戦闘を好んだため、あまり出番はありませんでした。

 それでも登場した際にはティターンズの主力艦であるアレキサンドリアの艦橋を撃ち抜きジャマイカン・ダニンガン少佐を戦死に追い込み、「グリプスII」攻防戦ではヤザン・ゲーブルの部下であるダンケル・ラムサスが搭乗するハンブラビ2機を撃破するなど目覚ましい活躍を見せています。

 最終的にはレコア・ロンド操るパラス・アテネを辛うじて撃破しますがエマが負傷し、その後に死亡。機体は中破した状態で漂流中、ファ・ユイリィに発見されました。

 その後は『機動戦士ガンダムZZ』でも使用され、最終的には損傷し放棄されますが、宇宙世紀0096年12月を舞台としたマンガ『機動戦士ガンダムUC episode EX2 獅子の帰還』では、おそらく回収されたと思われる機体がバナージ・リンクスの機体として登場します。

 世代交代が早いモビルスーツの世界で、10年にわたり使用され続けたガンダムMK-IIは、当初の酷評こそあったものの、世代を超えた名機であることを証明したのではないでしょうか。

(早川清一朗)

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