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16歳でアニメ界に現れた坂本真綾 菅野よう子を「にらんだ」エピソード

マグミクス / 2022年3月31日 7時10分

16歳でアニメ界に現れた坂本真綾 菅野よう子を「にらんだ」エピソード

■「約束はいらない」の衝撃

 3月31日は、声優・坂本真綾(さかもと・まあや)さんの誕生日です。おめでとうございます!

 筆者が初めて「坂本真綾」という名前を知ったのは、1996年に放送されたTVアニメ『天空のエスカフローネ』のヒロイン神崎ひとみと主題歌「約束はいらない」を担当したときでした。当時はまだ『新世紀エヴァンゲリオン』の熱気冷めやらぬ時代であり、アニメファンは「またすごいアニメが始まらないだろうか」と、新番組が始まるたびに入念なチェックを欠かさなかったものです。

 そんな折、突然彗星のように現れ大きな衝撃を与えたのが、若干16歳の坂本さんでした。菅野よう子さん作曲によるオープニングテーマ「約束はいらない」の旋律と共に流れる可憐で透明感のある歌声は、90年代、いや日本のアニメの歴史のなかで、最高峰にあることを疑う余地などない素晴らしいものでした。多くの人の頭の中に、「坂本真綾」という名前を刻み込んだのです。

 なお、坂本さんは当初、オーディションで勝ち取った神崎ひとみ役を演じるだけの予定だったのですが、菅野さんから「主題歌も歌ってみる?」と誘われ、歌手としてデビューすることになったと語っています。菅野さんも、最初に会った時の様子を後に語っており、「歌ってもらうかどうか、まずは会って本人の人となりを見てから決めようとしたところ、雑談の中で“もう反抗期は終わったの?”と不用意に聞いたら。キッと睨まれた」と語っています。その目を見た菅野さんが坂本さんには「自分がある」と理解したことにより、歌手への起用へとつながったそうです。

 まだ高校生の坂本さんが業界の大先輩にあたる菅野さんに対して、自分を貫くのは簡単にできることではありません。厳しい競争が繰り広げられる声優の世界で生き抜くために必要な精神力を、坂本さんはこのときすでに備えていたのでしょう。

■マルチな活躍を見せる坂本真綾さん

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 1998年頃から本格的に声優としての活動を拡大させた坂本さんは、多くの作品で主役級の役を次々担当するようになります。その数はあまりにも膨大で、坂本さんが担当した役、参加した作品を挙げていくだけでもちょっとした本ができ上がりそうな物量となります。

 すべてを挙げることはできませんが、『機動戦士ガンダムSEED DESTINY』のルナマリア・ホーク、『桜蘭高校ホスト部』の藤岡ハルヒ、『物語シリーズ』の忍野忍/旧キスショットなど枚挙にいとまがありません。

 まったくタイプが違うキャラクターの演技をこなすのは簡単なことではないのですが、どのキャラクターを見ても、生き生きとしたキャラクターのなかに確かな「坂本真綾」が存在していることに驚かされることもしばしばです。パーソナリティが異なるキャラクターに、確かな自分を込められる力こそが、坂本さんの真骨頂なのかもしれません。

 坂本さんの活躍は、もちろんアニメの声優だけにはとどまりません。吹き替えに関しては小学生時代から担当しており、同世代の声優のなかでも群を抜くほどの膨大な数を演じています。特に『スター・ウォーズ』シリーズでパドメ・アミダラを演じたナタリー・ポートマンを足掛け20年以上担当していることは特筆すべき点でしょう。

 歌手としての活躍も目覚ましいものがあります。「約束はいらない」で本格的なデビューを果たした坂本さんは、1999年に『カードキャプターさくら』の3rdオープニングとして使用された「プラチナ」が2019年に「平成アニソン大賞」において声優ソング賞を受賞するほど、高い評価を受けています。

 また、『マクロスF』のオープニングに起用された「トライアングラー」はオリコンシングルチャートで週間3位を記録、2011年に発表したオリジナルアルバム『You can’t catch me』では週間アルバムチャートで首位を獲得するなど、声優界最高峰の歌い手のひとりとして確かな実績を残しています。

 その他にもラジオパーソナリティやナレーション、ゲームの声当てなど声優として想像し得るあらゆる活動をこなすだけでなく、作詞家や舞台女優としても活躍している坂本さん。

 そんな坂本さんが2021年10月、健康上の理由でミュージカル『リトルプリンス』を休演すると発表したときは、ファンの間から心配の声もあがりました。12月になり妊娠が発表され、ファンからは祝福の声が沸き起こりました。

 現在は出産に備え活動を休止していますが、いつかまた、坂本さんの新たな声を聞かせてもらえる日を楽しみにしています。夫の鈴村健一さん共々、どうぞご自愛ください。

(早川清一朗)

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