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実写映画で描いてほしかった漫画の名場面3選 「伝説の土下座」カットは残念?

マグミクス / 2022年4月3日 19時10分

実写映画で描いてほしかった漫画の名場面3選 「伝説の土下座」カットは残念?

■もし香川照之さんが「焼き土下座」を演じていたら?

 人気マンガの実写作品では、上映時間の都合はもちろん、技術的に再現が難しい、残酷すぎるなどの理由でいろいろな描写がカットされるケースが多々あります。それは、映像作品に落とし込む以上、仕方ない部分もあるのですが、原作を知っているファンとしてはどうしても「あれ見たかったな」と思ってしまうものです。

 今回は、ファンの間でも「成功作」といわれることの多い実写映画3作からカットされてしまった、「難しいのはわかるけど、描いてほしかった場面」を振り返ります。

●『カイジ 人生逆転ゲーム』……利根川の「焼き土下座」

 藤原竜也さんの熱演を中心に話題になった実写版「カイジ」シリーズ。原作の「限定ジャンケン」「鉄骨渡り」「Eカード」などの場面を緊迫感たっぷりに描いた一方で、「チンチロ」や「ティッシュ箱くじ引き」などの勝負はカットとなりました。そして、今でもSNSなどで「あれがなかったのが残念」と言われるのが、「焼き土下座」の場面です。

 灼熱の巨大鉄板の上で10秒間土下座をさせるという恐怖の謝罪方法であり、原作ではEカードに負けた帝愛幹部・利根川への制裁手段として登場。兵藤会長の冷酷さ、異常性を端的に表し、そして利根川が甘んじて罰を受け入れ、土下座強制機なしの自力で12秒も土下座をして最後の意地を見せる名場面として有名です。

 Eカードでのカイジの耳カットも削られていたので、年齢による鑑賞制限を避けるためになくなったものと思われます。もちろん、原作をそのまま実写化したら、見ていられないくらいの残酷シーンになるのは間違いないのですが、映画で利根川を演じたのは、のちに『半沢直樹』で伝説の土下座シーンを作った名優・香川照之さんです。香川さんなら、もしかしたら原作を超えるすさまじさに加え、独自の面白さもある「焼き土下座」シーンを作れたのではないかと思ってしまいます。

●『銀魂』……銀時&桂vs宇宙海賊春雨

 キャラやセリフの再現度の高さで評価の高い実写版『銀魂』。アニメ映画版のワーナーブラザーズのロゴのくだりをやり直すギャグまで再現するなど、福田雄一監督のこだわりが評判を呼びました。

 アクションシーンでもなるべく原作通りを貫いており、銀時vs岡田似蔵の戦いで紅桜の刀身の上に銀時が飛び乗る荒唐無稽な場面までしっかり再現しています。しかし、一方で「紅桜篇」ラストの名場面の呼び声高い、銀時&ヅラ(桂)が共闘し宇宙海賊春雨と戦うシーンがなくなっているのが残念だ……という声もありました。

 アニメ映画『新訳紅桜篇』のラストバトルのクオリティをこえるのは難しかったのか、あるいは春雨まで出してくると初見の観客が混乱すると判断したのか……理由はいくつか考えられますが、クライマックスでは代わりに銀時vs高杉のバトルが繰り広げられます。

 この戦い自体もまた見ごたえはあったのですが、ヅラが戦いに参加していないため、原作の銀時とふたりで高杉に向けて放つ「全力でてめーをぶった斬る!!」の名ゼリフがなくなってしまいました。「vs春雨戦は無理でも、ここは再現してほしかった」などの声が多かった場面です。

■「二重の極み」は実写だと難しい?

相楽左之助の「二重の極み」が出てこなかった『るろうに剣心 伝説の最期編』ポスタービジュアル (C)和月伸宏/集英社(C)2014「るろうに剣心 京都大火/伝説の最期」製作委員会

●「るろうに剣心」シリーズ……相楽左之助vs悠久山安慈の「二重の極み」対決

 実写版「るろうに剣心」シリーズは数々のハイレベルなアクションシーン、佐藤健さんはじめ実力派キャストたちの熱演で話題を呼び、完結までの5作が作られて大ヒットしました。マンガの実写化では最高の成功例のひとつと言えますが、原作をすべて忠実に再現しているかと言うと、それはまた違います。

 特に「京都大火編」「伝説の最期編」は、志々雄真実の配下・十本刀に関する描写などが大きく削られており、それに伴ってか相楽左之助が悠久山安慈から教わるはずの必殺技「二重の極み」も登場しませんでした。

「二重の極み」は端的にいうと「立てた拳の指部分を当てる一撃目で物質の抵抗を無くし、拳全体を当てる二撃目の衝撃を完全に伝えることで物体を破壊する」という恐ろしいもので、原作の左之助はこの技を習得して、拳で岩も刃物も砕き壊すほどの強者になっています。

 ただ「二重の極み」が理論上不可能なことは、物理に詳しい人はもちろん、子供のころに真似しようとして痛い目を見た人もご存じでしょう。そして、実写版はマンガ的表現とリアルな時代劇の中間ギリギリを攻めているような作りだったのもあり、「二重の極み」は存在ごとカットとなったと思われます。

 SNSなどの意見を見ていると「二重の極み」が登場しないことを残念に思う声のほか、青木崇高さん演じる実写版・左之助が必殺技なしの徒手空拳で「伝説の最期編」の志々雄真実との最終決戦に参戦させられていることや、「The Final」で雪代縁にボコボコにされていることに対し同情する声もありました。

 ただ、戦闘力はだいぶ減らされてしまいましたが、実写版・左之助はその代わり、どんな攻撃を食らっても立ち上がる超タフネスキャラとして描かれています。安慈との対戦(ここで初対面)ではどちらもひたすら格闘して、最後は左之助のバックドロップ……という幕引きになりました。また、志々雄に「何だお前は……?」とあしらわれても何度も血みどろで食らいつく意地を見せたほか、随所で重苦しい雰囲気を中和してくれるムードメーカーとして、また違った魅力を発揮しています。

 今回挙げた3作に対してこのような意見があがるのはもちろん、実写化作品のなかでもクオリティが高い成功作だからこそ。「あの優秀なスタッフ、キャスト陣なら再現できたのでは」と、つい期待が高まってしまうのでしょう。

(マグミクス編集部)

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