実は世界を救った？ 『ドラゴンボール』男気あふれるサタンの名シーン3選

■愛すべき名脇役！　ミスター・サタンの活躍を振り返る

　初登場の「セル編」以降、重要な局面でシブい活躍を見せてきたミスター・サタン。セコイけどそこまで悪いヤツじゃない、なぜか嫌いになれない……。そんな愛されキャラであるサタンの名シーンを振り返っていきましょう。

●ただのバカじゃない！　チャンピオンのプライドを守った名シーン

　セルのエネルギー弾をトリックだと信じていたサタン。そのため世界チャンピオンである自分の方が強いと勘違いし、天下一武道会をモデルにしたセルとの一対一のバトル「セルゲーム」に参戦します。もちろん全く敵わなかったのですが、終盤では場に居合わせた中継の撮影クルーに対して「やかましい！！名前も知らないやつらが闘っているんだ！！」「チャンピオンがこのままにげたんじゃいい笑いもんだぜ！！」と言い放つ一幕も。破壊されて動けなくなった人造人間16号を抱えセルのもとへ走り出す姿は、間違いなく輝いていました。

　その後すぐに「や…やっぱしちょっとこわい…」と怖気づくところも、人間臭くてサタンらしいですよね。

●魔人ブウ×サタンのホッコリシーンがエモい！

　サタンがからむ話のなかでは、魔人ブウとの触れ合いが一番好きという人も多いのではないでしょうか。ベジータ、悟飯が敗れ、悟空もあの世へと戻ってしまい、世界の8割ほどが滅ぼされた際、サタンは単身ブウのもとへと乗り込みます。あの手この手でブウを倒そうとするサタンですが、当然何のダメージも負わせられません。

　しかし、そのうちサタンとブウには不思議な絆が芽生えていくことに。ブウもサタンだけには心を開いており、なんと説得に応じて破壊活動をやめると宣言します。これにはデンデも、「も…もしかしたら…闘わなくてすむかもしれませんよ…！」と驚いていました。

■やるじゃねえかサタン！！　おめえはホントに世界の…救世主かもな！！

●作中屈指の名シーン！　サタンのおかげで世界は救われた？

　最後の最後でも大きな活躍を見せていたサタン。やはり彼を語るなら、ブウ戦のラストシーンは欠かせません。ベジータの案で、元気玉を繰り出すことになった悟空。界王さまを通じて地球の人びとに語りかけるベジータと悟空ですが、なかなか一般人から気を集められませんでした。

　その時、サタンが世界中の人に語りかけます。「オレが魔人ブウを倒してやるからおまえたちもはやく力を貸さんかっ！！」。あっという間に気が集まっていき、しかもサタンは、ボロボロになってブウの側から動けないベジータを担いで逃げるというファインプレーも披露します。

　次元の違う戦いに巻き込まれながらも、精一杯の漢気（おとこぎ）を発揮するサタン。また比較的シリアスなシーンも多かった「ブウ編」ですが、当時ファンの間では「サタンが絡むと少し和やかな雰囲気になってホッコリする」といった声もありました。

　改めて原作を読み返してみると、他にもサタンの魅力的なシーンが見つかるかもしれませんね。

（ハララ書房）