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『風雲!たけし城』復活の衝撃 番組の原点は「子供の外遊び」だった?

マグミクス / 2022年4月8日 17時30分

『風雲!たけし城』復活の衝撃 番組の原点は「子供の外遊び」だった?

■土曜日は「たけし城」の真似をして遊んでいた

 かつて、TVが娯楽の王様だった時代がありました。

 いまでこそネット配信の影に隠れてしまっているTVですが、インターネットが普及する以前には数多くの人気番組が放送されており、子供たちは番組が始まるのを今か今かとTV前で待っていたものです。『痛快なりゆき番組 風雲!たけし城』も、そのうちのひとつでした。

 特に、関東圏での『たけし城』は金曜日の夜に放送されていたのも大きなポイントでした。当時の学校はまだ土曜が休みではなく、午前中に授業があったのです。土曜の放課後に、昨日見た『たけし城』の真似をして、学校の校庭や公園にあったさまざまな遊具で遊んだ記憶は、当時子供だった方々の多くが、大事な思い出として心の奥にしまい込まれているのではないでしょうか。

 そんな『たけし城』ですが、もともとは当時人気を誇っていた『8時だョ! 全員集合』と並ぶバラエティ番組を作ろうというTBSの思惑から企画がスタートしています。当初は生身の人間を使ったすごろくのようなアイデアが出ていたそうですが、製作会議に参加していたビートたけし氏の「ファミコンを身体でやりたかった。自分でマリオが出来ないか?」という発想から、参加者が数々のアトラクションを突破し、最後にボスである城主と戦う……という流れが生まれていったそうです。

 番組の企画にはたけし氏が直接携わり、「子供の頃の原っぱでの冒険ごっこや泥遊びを再現したかった」との意向で広大なセットが作り上げられました。総工費はなんと1億円と、現代日本ではとても考えられない金額が費やされています。バブル時代ならではのお話です。

 そうして派手な衣装に身を包んだ谷隼人隊長率いる攻撃軍を、城主を務めるビートたけし氏とたけし軍団が迎え撃つ……という形式の番組が出来上がり、放送直後から爆発的な人気となったのです。特に視聴者を沸かせたのは、趣向を凝らしたアトラクションの数々でした。

 番組に登場したアトラクションは数多くありますが、なかでも印象深いもののひとつが、池の上の石を伝って対岸まで渡り切る「竜神池」でしょう。おっかなびっくり渡ろうとして2列目あたりの浮石で落ちてしまう人、浮石に足をかけてそのまま水の中に転げ落ちる人、浮石に乗りながらもなんとか立て直そうとしてやっぱりダメだった人など、いろいろな方がいましたが、勢いのまま駆け抜けて一気に対岸にまで渡り切った人が出たときは、本心から「すごい!」と思った方も多いのではないでしょうか。

■「よくぞ生き残った我が精鋭たちよ!」

『たけし城』復活版が制作決定し、Amazon Prime Videoで配信されることが発表。画像はPrime Video Presentsに登壇した北野武さん

 さらに、ストロング金剛・丹古母鬼馬二が待ち構える「悪魔の館」、落とされる岩をかいくぐりながら斜面をかけ上がり、たけし軍団と撃ち合う「第二砦」。バレーボール砲弾を浴びながらつり橋を渡る「ジブラルタル海峡」、完全に運勝負の最後の難関「人喰い穴」など、さまざまな難関を突破した後に待ち受けているのが、最終戦となるたけし城での決戦でした。

 序盤の数回は城に乗り込み徒歩で水鉄砲を撃ち合う形式でしたが、第5回からは攻撃軍とたけし軍がともに戦車に乗り込み、水鉄砲で的を撃ち合う形に変更され、第88回のリニューアル後は光線銃に更新されています。

 生き残った挑戦者を前に、谷隊長が「よくぞ生き残った我が精鋭たちよ!」と呼びかけ、さらに「乗りこめー!」と号令をかけて一斉に戦車に乗り込むシーンは、いつ見てもとてもワクワクさせられたものです。とはいえ攻撃軍の水鉄砲は単発で、たけし軍の水鉄砲は連発だったので攻撃軍は極めて不利な状況に置かれていました。しかしそんな不利を覆し、攻撃側は第31回でついに初勝利を挙げたのです。このときの攻撃側は10人が生き残っており、早々にたけし戦車を囲んで勝利しています。

 その後も高い人気を誇っていた『たけし城』ですが、1989年春に、惜しまれつつも終了となりました。しかしその後、海外で放送されて大人気となり、イギリスやタイ、インド、アラブ諸国などでは現地で新作が作られています。

 そんな『たけし城』が、2023年にAmazon Prime Videoのオリジナル作品『復活!風雲!たけし城(仮題)』として復活すると発表されました。現状、ビートたけし氏やたけし軍団の面々が登場するどうかは未定となっていますが、制約の厳しい地上波ではなく、配信サービスのAmazon Prime Videoと言うことで、かつて私たちが夢中になったアトラクションも、よりグレードアップした形で登場してくれる可能性も高まりました。

 今のところ、番組に視聴者が参加できるのかは分かりませんが、もし出られるのであれば出てみたい。そう考えている方も多いのではないでしょうか。

 子供のころ、『たけし城』出てみたいなー……と思ってましたよね?

 筆者も、今から身体を鍛えておこうかな……と、ちょっと考えたりしています。

(早川清一朗)

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