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アニメ『シャーマンキング』いよいよ最終回へ 力を振るうハオを救おうとする主人公たち

マグミクス / 2022年4月16日 12時10分

アニメ『シャーマンキング』いよいよ最終回へ 力を振るうハオを救おうとする主人公たち

■ラザホーが語った「解明」の意味とは?

 2022年4月14日に放送されたTVアニメ『シャーマンキング』第51話はいよいよ最終回前、クライマックスへと一気に駆け上ります!

 シルバとの戦いを終えた麻倉葉は「優しさこそが強さだ。君は合格だ」という言葉を贈られます。これはハオを救おうとする葉の考えを認める言葉で、シルバからそう言われたことは心に響いたに違いありません。

 一方、夢から覚めたまん太は、ハオを救い出す唯一の武器が「心」だと悟ります。これはまん太の言葉を通じて視聴者に示された答えです。当初は葉だけの武器でした。途中から道蓮(タオ・レン)が薄々それに気づきました。その後、他のキャラクターたちも自分の心に決着をつける出来事を通じて同じ気持ちに至っていると思えます。

 過去数回、筆者が「想い」という言葉を用いて掘り下げてきたのはそのことです。そしていよいよ、その武器の使い方が描かれる時が近づいています!

 さて最終プラント「宇宙」ではとんでもない事実が明らかになりました! 最後の十祭司・ラザホーの持霊(もちれい)は宇宙人だったのです! 太古の昔、パッチの村に墜落したUFOに乗っていた彼はパッチ族に命を救われました。この宇宙人の技術が、オラクルベルをはじめとしたパッチ族が誇る伝統工芸品の源流であり、100歳で大往生した彼はその後も霊となってパッチ族とともにいたのです。

 宇宙人が地球にやって来た理由は「解明」です。ラザホーはここで重要な説明をしていますが、わかりづらいかもしれません。

 筆者の解釈では、知的生命体が知恵を持った結果「心とは何か?」という疑問を抱くことになったが、どんなに悩もうが苦しもうが解明する方法は見つかっていない。シャーマンファイトは誰かがその方法のひとつとして思いつき始めたものだ……

……ということだと思われます。原作ではセリフが少し異なっていて、「知恵故の悩みや苦しみは、どんな技術をもってしても『心を消去する以外』解明する術がない」です。

『 』の部分が一歩踏み込んでいるのですが、これは「心を消去すれば解明できる」という意味ではなく、「心を消去すれば悩みも苦しみも消える」……つまり、あきらめれば「解明」はできないが「解決」はする、という意味でとらえるのが良いと思います。

 しかし、こうした重大な情報を噛みしめる間もなく、ついにハオが目覚めてしまったという知らせがオラクルベルに届くのでした。まさに息をつかせぬ怒濤の展開です!

■どこまでも強がりを続けるハオとの、人間味あふれる戦い

 シャーマンキングとして目覚めたハオは、葉の周囲にいた者や大切な者たちを全員殺して魂を奪います。葉も例外ではありませんが、次に気がつくとそこはグレート・スピリッツのなかでした。シャーマンキングしか入れないというコミューンで、葉はハオの野望と似た想いを持っていたことを白状します。

 ただふたりの違いは、「人間を恨んでいたか、滅ぼしたかったか」という点です。ハオはそれが勝敗を分けたと語っています。

 またハオは、葉の大切な人たちを全員殺したのは力の誇示ではなく、地上が地獄になる前に魂を楽園に避難させたのだと言います。これは一神教の宗教に多く見られる「世界の終末に神の救いがある」という考えに共通します。ただ神であるハオにしてみれば「誰を救うかは自分が決める」ので、逆の視点で描かれているわけですね。

 しかしハオの「救い」とは果たして誰のためのものだったのでしょう? 全員を殺してグレート・スピリッツに魂を集めた結果、距離が離れていたガンダーラと蓮達は再会を果たし、五大精霊が引き渡されました。シャーマンキングのコミューンに入れるのはハオだけではありません。

 葉はハオの片割れとしてシャーマンキングと同等の資格を持っているでしょうし、五大精霊がグレート・スピリッツを構成する重要な要素なら、管理人がマスターキーを持っているのと同じでしょう。頭脳明晰なハオなら、それは全部わかっていたはずなのです。彼が行った「救い」は全部、ハオのためでもあったのです!

 これは今回もまた、ホロホロがズバリ見抜いています。シャーマンキングはひとりぼっちで寂しいから、誰かと一緒にいたい、つながっていたいのに、素直に言えなくてちょっかいを出していたのがバレてしまったわけですね。

 もっともそれを認めるハオではありません。なおも強がりを続けて、力で五大精霊を否定しようとしますが、葉たちはつき合いません。彼等の目的はハオに勝つことではなく、ハオが裸の王様にならないように助け導くことだからです。ただ今の自分が裸の王様だと言われたハオはもちろん怒ります。そこで繰り出したのが、「オーバーソウル グレート・スピリッツ」というわけです。

 こうして紐解くと、この戦いは実に人間味あふれるものであることがわかります。そもそも戦いではなく「手合わせ」です。もはや重要なのは勝敗ではなく、ハオは救われるのかどうか! 次回いよいよ最終回にして最終決戦、彼らの結末を見守りましょう!

 それでは今回はこの辺で。またよろしくお願いします!

(タシロハヤト)

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