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2002年4月開始アニメ3選 ちょうど今期で20周年!

マグミクス / 2022年4月21日 17時10分

2002年4月開始アニメ3選 ちょうど今期で20周年!

■「ちぃ、おぼえた」

 2022年4月から多数の「春アニメ」が放送スタートし、さまざまな作品が話題になっています。今から20年前の2002年4月には、現在ほどの数は放送されていませんでしたが、多くのファンを楽しませてくれました。今期でちょうど20周年を迎える2002年の春アニメから、特に人気と評価が高かった3作品を紹介します。

●『ちょびっツ』

『カードキャプターさくら』『XXXHOLiC』など数々の代表作を持つ女性漫画家グループ「CLAMP」により「週刊ヤングマガジン」にて連載された原作を、全26+1話でTVアニメ化。

「パソコン」が人型の情報端末として普及した世界が舞台。浪人生の主人公・本須和秀樹(もとすわ・ひでき)がゴミ捨て場に捨てられていた少女型のパソコンを見つけ、思わず持ち帰ったことから物語はスタートします。一般常識をまるで知らず、何を聞いても「ちぃ」としか言わないことから「ちぃ」と名付けられたパソコンと秀樹は共同生活を送るなかで徐々に関係を深めていきますが、「ちぃ」に秘められた大きな秘密は、ふたりの未来に大きな影響を及ぼしていきます。

 本作は人間がパソコンとの関係に悩む展開が非常に多く、人とパソコンの結婚と死別、パソコンの存在による夫婦関係の破綻など、もし現実のパソコンが人間型であったなら、実際に起こりうるだろうシチュエーションが多数登場します。現代でこそボーカロイドとの結婚を行なう事例も存在していますが、20年以上前に同様の事例を予期していたCLAMPの先見の明には驚かされます。なお、TVアニメは原作完結と前後する形で制作されたため、結末は原作と若干異なっています。もしどちらかしか見ていないという方は、最後だけでもご覧になってはいかがでしょうか。

●『東京ミュウミュウ』

『東京ミュウミュウ』画像はDVD第6巻(インターチャネル)

「なかよし」で2000年9月号から連載された同名の原作をTVアニメ化。全52話。

 主人公の桃宮いちごは同級生の青山君のことが好きな中学生。そんなある日、青山君と念願のデートにこぎつけたいちごでしたが、突然発生した地震の直後に謎の光に包まれ、自分の体に猫が入り込むような感覚に襲われます。それからというものの、いちごは急に身軽になったり、いつも眠くなったり、魚を見るとくわえてしまうなど、まるで猫のようになってしまいます。

 実は地球の動物に寄生した生物兵器「キメラアニマ」を武器とする謎のエイリアンに狙われており、人類側も絶滅寸前の動物であるレッド・データ・アニマルの遺伝子を打ち込んで「キメラアニマ」を死滅させる「μプロジェクト」が進行中でした。しかし地震によりいちごをはじめとする数人の少女に遺伝子が打ち込まれてしまったのです。猫耳としっぽをつけた生物兵器「ミュウミュウ」への変身能力を得たいちごたちは、エイリアンとの戦いに駆り出されるようになってしまうのでした。

 本作は2022年にリブート企画としてTVアニメ『東京ミュウミュウ にゅ~』が放送される予定です。しかしながら原作の作画を担当した征海美亜(いくみ・みあ)先生は、2022年3月7日にくも膜下出血で亡くなられ、新作アニメをその目で見ることは叶いませんでした。謹んでご冥福をお祈り申し上げます。

■「ちよちゃんは、なんで飛ぶのん~」

●『あずまんが大王 THE ANIMATION』

『あずまんが大王The Animationビジュアルブック1』(メディアワークス)

 あずまきよひこ先生が「月刊コミック電撃大王」に連載した4コママンガを原作としたアニメ作品。全26話。

 とある高等学校を舞台としたコメディ作品で、作中に登場する個性派女子高生たちは、いずれも魅力的で高い人気を誇りました。小学校から飛び級で編入してきた天才少女・美浜ちよことちよちゃん。大阪からの転入生でいつもボーっとしている春日歩こと「大阪」。いたずら好きの暴走女子高生である滝野智。眼鏡のツッコミ役にしてグラマラス優等生の水原暦、長身ロングヘアで動物好きの榊さん、スポーツ万能の神楽たちが織り成す、日常から半歩離れた先にある、時におかしく、時にシュールな世界観は、多くの視聴者をとりこにしました。

 また、榊さんや大阪の夢の中に登場する謎の生物、通称「ちよ父」は声を若本規夫さんが担当しており、その不条理さと性質がマッチし、異様なまでの存在感を放っていました。人気も非常に高く、キャラクターグッズ化されるだけでなく、現在では作者の自画像にまで使用されています。

 4コママンガをアニメ化するのは作品の行間を音と映像で埋める高度な制作能力が必要であり、極めて難度が高くなるのですが、本作はオリジナル制作分を含めてうまく構成されています。オープニングテーマの「空色ケーキ」、エンディングテーマの「Raspberry heaven」はいずれも名曲であり、栗コーダーポップスオーケストラが手掛けたサウンドも、現代でもさまざまな番組で耳にすることがある非常にクオリティが高い楽曲として知られています。

 

(早川清一朗)

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