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夢のクルマ生んだSFドラマ『ナイトライダー』 みんな乗りたかった「ナイト2000」

マグミクス / 2022年4月23日 9時10分

夢のクルマ生んだSFドラマ『ナイトライダー』 みんな乗りたかった「ナイト2000」

■80年代カルチャーの象徴として、近年の映画作品にも登場

 1984年より『日曜洋画劇場』で国内での放送がスタートした海外SFドラマ『ナイトライダー』は、同番組内で6回のスペシャル放送を経て1987年よりレギュラー放送を開始。高度な知能をそなえた「しゃべるクルマ」が人間の相棒とともに犯罪を追うカーアクション・ドラマとして一躍大人気となりました。

 近年でも、80年代カルチャーを多く取り入れたマーベル映画『ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー:リミックス』(2017年)に、主人公(スター・ロード)の仮想父としてナイト2000の相棒である「マイケル・ナイト」を演じていた俳優が出演し、大きな話題になっています。国内版プラモデルがアオシマからリリースされるなど、今なお人気の衰えない
『ナイトライダー』は、今年2022年で誕生40周年を迎えます。

 そこで、80年代当時の貴重な『ナイトライダー』関連商品も振り返りつつ、同作の魅力を語りたいと思います。

■主人公の相棒として、人間味も見せたクルマ

『ナイトライダー』のベストエピソードといえば、皆さんはどれを思い浮かべますか? 邪悪な兄弟マシン「K.A.R.R.(カール)」の登場回? それともマイケルとそっくりの悪役「ガース」が、カスタムトラック「ゴライアス」でナイト2000を粉砕するスペシャル回?

 筆者が推すのは「K.I.T.T.(キット/ナイト2000の電子頭脳)」の吹き替えを担当した野島昭生さんもお気に入りの、「ナイト2000 魔の毒液に溶ける!  決死の再生・立ち直れキット」(シーズン3の第13話)です。

 このエピソードで、K.I.T.T.は廃液の沼に落ちて再起不能になりました。

 ゼロから修復されて真っ白のボディで復活するものの、廃液の沼に落ちたトラウマのせいで事故前ほどスピードを出せないし、ターボジャンプもできません。それでもマイケルに強がってみせるK.I.T.T.の姿が、なんとも痛々しく感じられました。

 一方、マイケルはそんなK.I.T.T.に作り笑顔を向けて励ますものの、メカニック担当のボニーには「あれはK.I.T.T.じゃない……」と辛らつな言葉を浴びせます。マイケルとK.I.T.T.を襲った最大の苦境……そのようなエピソードの積み重ねもあり、マシンとしてもキャラクターとしても魅力的だったナイト2000。当時の大人にも子供にも大人気で、みんな一度は乗ってみたいと思ったものでした。

 本国アメリカでは、こんな出来事がありました。モデルとなった1982年の初期型「ポンティアック・ファイヤーバード・トランザム」の人気が加熱しすぎて、メーカー側から劇中で車名を出さないようにと要請があったそうです。以来、劇中では「黒いスポーツカー」などの表現に変わったのでした。

■日本でファミコンゲームになる! 攻略には苦労も

毎週発売される号の付録パーツで1/8スケールの「ナイト2000」を組み立てていく、週刊『ナイトライダー』(ディアゴスティーニ)。表紙には放送当時のマイケルも描かれる

 放送当時、さまざまな関連商品やグッズが展開されましたが、有名どころといえば、やはりファミコンゲームのカセットです。

 パック・イン・ビデオがファミコン版ゲームをリリースしたのは、シーズン4まで全話放送した約2年半後の1988年9月30日のことでした。ジャンルはレースゲームですが、実際はターボジャンプで跳びはねたり、レーザーなどで攻撃したりしてエリアボスを倒すという、アクション要素の強いゲームです。

 画面下部にダッシュボードが表示されており、K.I.T.T.のボイスインジケーターや、本来あるはずのないスキャナー部分がボンネットのスリットに表示されるなど、とても「ナイトナイダーらしい」仕上がりでした。

 ただ「面白いか?」と言われれば、微妙な思い出も……同じようなステージが続いたり、難易度が高かったりと、決して手放しで楽しめる内容ではありません。それでも、ナイト2000を自由に操れるというプレイ感覚は、「ナイト2000に乗ってみたい!」と思うファンの夢を叶えてくれるものでした。

 そしてファミコン版がリリースされた約1年後には、同様のシステムを採用した『ナイトライダースペシャル』がPCエンジン向けに発売されました。その後2002年にPlayStation 2などで『KNIGHT RIDER THE GAME』も発売されています。

『KNIGHT RIDER THE GAME』は、ターボブーストはもちろん、スキーモード(片輪走行モード)やスキャン機能を駆使するアクションゲームになっていて、ファミコン版よりも『ナイトライダー』気分が味わえる内容です。続編の『KNIGHT RIDER THE GAME2』も出ていますが、どちらもローカライズされておらず、1作目のみ輸入ショップで購入することができました。

■ノベライズやゲームブックも展開していた

『ナイトライダー』がブームだった当時は、海外版権にも関わらずさまざまな関連商品がリリースされました。テレ朝コミックによるコミカライズ版(全2巻)、ノベライズ版(全3巻)、ゲームブック『ナイトライダー 無人兵器ゴリアテの挑戦』、カレンダー、サウンドトラック「超音速攻撃ヘリ エアーウルフ・ナイトライダー」、輸入プラモデルなど、色々ありました。プラモデルは外国製の輸入品しかなく、パーツの合いが良くないキットに四苦八苦したものでした。

(気賀沢昌志)

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