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GWに見たい! 原作ファンも納得の実写化映画5選 キャスティングに成功した良作たち

マグミクス / 2022年5月3日 15時10分

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■実写化成功の鍵を握るキャスティング

 人気マンガの実写化企画が発表されると、原作ファンの間で賛否の声や議論が巻き起こることもしばしばあります。実写化映画が成功するかどうかは、キャスティングが大きく左右すると言ってもいいでしょう。原作のイメージどおりの場合もあれば、映画の公開後に意外な熱演ぶりで観客を魅了するキャストもいます。

 GWは自宅でまったりと過ごしたい派の人たち向けに、マンガの実写映画化に成功した作品を紹介します。大ヒットこそしていないものの、原作ファンも納得、原作を読んでいない人も楽しめる作品を選びました。どれも、すでにソフト化されている作品です。

■菅田将暉&小松菜奈の共演作『溺れるナイフ』

 NHK大河ドラマ『鎌倉殿の13人』で、菅田将暉さん演じる源義経のクレイジーぶりが大きな話題を呼んでいます。そんな菅田さんが、小松菜奈さんと共演した青春映画が『溺れるナイフ』(2016年)です。

 東京で雑誌モデルとして注目されていた中学生の夏芽(小松菜奈)ですが、両親の都合で地方都市へと引っ越します。海沿いにあるその街で、夏芽は金髪の少年・コウ(菅田将暉)と出会います。「海も山も、この街のもんは、全部俺の好きにしてええんじゃ」というコウの奔放さに、夏芽は惹かれます。10代の美しくも、危うい純粋な自意識がぶつかり合います。

 ジョージ朝倉さんの原作コミックは全17巻ですが、山戸結希監督はわずか17日間で和歌山県ロケを乗り切っています。1日で1巻分を撮るという超ハイペースの撮影でした。そのため、映画全体に疾走感があふれ出しています。

 夏芽とコウが海中で戯れるシーン、海沿いの道を自転車にふたり乗りして駆け抜けていくシーンなど、小松さんと菅田さんの波長がぴったり合っていることが伝わってきます。2021年に結婚したふたりにとって、大切な作品になっていると言えそうです。

■木村拓哉主演のアクション時代劇『無限の住人』

 海外での人気が高い三池崇史監督が、木村拓哉さんと初タッグを組んだことで話題を呼んだのはアクション時代劇『無限の住人』(2017年)です。沙村広明氏の原作コミック全30巻を、上映時間141分のなかに濃縮して、詰め込んでいます。

 不老不死の肉体を持つ万次(木村拓哉)は、家族を惨殺された少女・凛(杉咲花)の用心棒となり、剣客集団「逸刀流」に立ち向かいます。修羅場を生き続ける万次と、芸能界の最前線を走り続ける木村さんの姿を重ね合わせたような伝奇ものです。

 個性的な剣豪たちと斬り結ぶ万次ですが、とりわけ見応えがあるのは乙橘槙絵(戸田恵梨香)との攻防です。スレンダー体型ながら「三節棍」を縦横無尽に操る戸田さんの殺陣姿は、熱い女優魂を感じさせます。万次が300人斬りに挑むクライマックスもあり、見どころの多い作品になっています。

■「乃木坂46」が伝統的武道に挑んだ『あさひなぐ』

「映画『あさひなぐ』 DVD スタンダード・エディション」(東宝)

 人気アイドルグループ「乃木坂46」の中心メンバーだった西野七瀬さん、白石麻衣さん、生田絵梨花さん、伊藤万理華さんらが共演したのは、こざき亜衣さん原作マンガの実写映画版『あさひなぐ』(2017年)です。伝統的武道に青春を捧げる女子高生たちの姿が凛々しく描かれています。

 中学時代は美術部だったメガネ少女の旭(西野七瀬)は、高校では体育会系の「なぎなた部」に入部します。痴漢を見事に撃退した2年生の真春(白石麻衣)のかっこよさに憧れたのです。運動はからきしの旭でしたが、負けず嫌いの性格で地獄の夏合宿を乗り切り、一歩ずつ成長していきます。

 なぎなた大会には個人戦と団体戦があり、アイドルグループとして活動する「乃木坂46」と共通するものがあります。各自が個性を発揮しなくては、アイドルグループは人気が出ませんが、同時にグループ内の調和も必要とされます。なぎなた特訓に励んだ西野さんたちの奮闘ぶりと、英勉監督のサラッとした演出がマッチし、爽やかなガールズ系スポ根ムービーに仕上がっています。

■多部未華子&三浦春馬のダブル主演『君に届け』

 ハートウォーミングな青春ドラマとして、多くの人に愛され続けているのは、多部未華子さんと三浦春馬さんがダブル主演した『君に届け』(2010年)です。椎名軽穂さんの原作マンガを、熊澤尚人監督が丁寧に実写化しています。

 高校に入学した黒沼爽子(多部未華子)は、性格はとてもよいのですが、長い黒髪のせいで「貞子」と呼ばれ、友達ができずにいました。そんな爽子に対し、クラスの人気者・風早翔太(三浦春馬)だけは、明るく声を掛けるのでした。爽子の優しさに、他の生徒たちも次第に気づくようになります。

 内向的な性格だった爽子は、翔太や千鶴(蓮佛美沙子)らと交流するうちに、明るくなっていきます。内面が変わることで、爽子の表情も大きく変わっていきます。多部さんの演技力、2020年に亡くなった三浦さんの王子さまぶりが忘れられない作品となっています。

■大泉洋主演のゾンビ映画『アイアムアヒーロー』

 主人公からサブキャラまで、配役がハマった実写化作品として、大泉洋さんが主演した『アイアムアヒーロー』(2016年)が挙げられます。『カメラを止めるな!』(2017年)に先駆けた、国産ゾンビ映画の成功例となりました。

 売れない漫画家の鈴木英雄(大泉洋)が主人公です。気弱な英雄は人気漫画家のアシスタントとして冴えない日々を過ごしていましたが、全国各地で謎の感染病が広まります。感染者が凶暴化する異常事態となり、街はパニックに陥ります。

 東京を脱出した英雄は、女子高生の比呂美(有村架純)や元看護師の藪(長澤まさみ)と出会い、決死のサバイバルを続けることに。半感染状態の比呂美は普段は眠っているのですが、英雄の窮地には目覚め、人間離れしたパワーを発揮します。英雄と比呂美の関係性は、『鬼滅の刃』の炭次郎と禰豆子を彷彿させるものがあります。

 2009年から2017年にわたって連載された花澤健吾氏の原作マンガは全22巻ありますが、佐藤信介監督は1巻~8巻を映画化しています。アクション映画として、適切な判断だったと思います。この後、佐藤監督は実写映画『キングダム』(2019年)も大ヒットさせることになります。

 原作の世界観をきちんと理解した上で、実写映画として再構築できる手腕を持つ監督の起用、そしてキャスティングの妙が、実写化映画を成功させる鍵だと言えそうです。

(長野辰次)

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