初代プレイステーションの衝撃と思い出 ○×△□ボタンの位置がわからず困惑…
マグミクス / 2022年5月19日 11時50分
![初代プレイステーションの衝撃と思い出 ○×△□ボタンの位置がわからず困惑…](https://media.image.infoseek.co.jp/isnews/photos/magmix/magmix_91602_0-small.png)
■初代Playstationが与えた衝撃
ソニー・インタラクティブエンタテインメントは、2022年6月1日に「PlayStation Plus」の新サービス開始を発表しています。最上位サービスの「PlayStation Plus Premium」では、初代PlayStationや、PlayStation2、PSPのタイトルなども遊べるようになります。
初代PlayStationの発売日は1994年12月3日。1、2、3と数字が並んでおり、出演者が「1、2、3」を連呼するだけのCMも当時印象的でした。今でこそPlayStationと言えばその名を知らないゲームファンはいませんが、当時ソニーはゲーム業界に新規参入したばかり。さらに、グラフィック面などゲームが大きく進化した時期であり、新しい要素もたくさん盛り込まれたハードでもありました。そんな初代PlayStationの衝撃と思い出を振り返ります。
●挑戦的なキャッチコピー「全てのゲームは、ここに集まる」
初代PlayStationと言えば、CMが印象的でした。CM冒頭の「ジョンッ」と鳴るジングルは当時から使われ、ゲーマーなら音だけでPlayStationが頭に浮かびます。PとSを組み合わせたロゴは、それまでドットの世界だったゲームが、3DCGに転換していく時代をつかんだ表現でした。
CMの最後には「全てのゲームは、ここに集まる」「いくぜ、100万台」など、ゲームハードのシェア争いを前面に押し出した、挑戦的なキャッチコピーが採用されていました。今思えば、セガサターンや、ニンテンドー64といったライバル機との激しい競争をも、エンターテイメントにしていたように感じられます。
シンプルなサウンドとロゴのビジュアル、挑戦的なキャッチコピーは、「ゲームは子供がやるもの」といった印象を覆し、大人のエンターテイメントとして受け入れられていったように思います。
●ボタンの位置が分からない…じゃあ『パラッパラッパー』で覚えよう!
ライバルである任天堂のゲーム機は、コントローラーのボタンにA、B、X、Yのアルファベットが振られています。一方、PlayStationのボタンは、皆さんご存じの通り〇X△□です。さて、△ボタンを押して、と言われたらどこを押したらいいのか、すぐに分かりますでしょうか。△ボタンは、上下左右に並んでいるうちの上に位置するボタンですね。
今なら何も見なくてもすぐに分かるゲーマーがたくさんいると思いますが、初代PlayStationが登場してしばらくは、ボタンの位置が分からない人がたくさんいました。〇X△□という記号には位置の情報が含まれていませんから、単純に覚えるしかありません。
そのボタンを覚えるのに一役買ったのが、初代PlayStationの名作リズムゲーム『パラッパラッパー』。ラップのリズムに合わせて決められたボタンを押す、いわゆる音ゲーですが、当時は音ゲー自体が珍しいものでした。
ペラペラのキャラクターが3D空間でダンスを踊る独特のビジュアルに、当時は珍しい音ゲー、しかもサウンドはラップときて、操作自体は指示通りボタンを押すだけのシンプルなゲーム性。音楽に合わせて夢中でボタンを押しているうちに、たくさんの人がこのゲームでボタンの位置を習得しました。
■セーブがたくさんできるってすごい!
当時はため息をつくほど美しく思えたグラフィック。画像は『ファイナルファンタジーVII』(スクウェア・エニックス)
この時代は、セーブデータがたくさん残せることに衝撃を受けたゲームユーザーも多かったはずです。スーパーファミコン時代、セーブデータはゲームソフトのカートリッジに保存していましたが、その保存容量は必ずしも多くはありません。例えばスーパーファミコンで発売された『ドラゴンクエストVI』は、セーブデータである「冒険の書」は3つまでしか保存できませんでした。
しかし、初代PlayStationでは本体に差し込んだメモリーカードに保存する方式に変わり、いろんなゲームのセーブデータを1枚のメモリーカードに保存可能になり、容量も大きく増えました。
ですから、初代PlayStation用タイトルとして発売された『ドラゴンクエストVII』の「冒険の書」は、メモリーカードの容量が許す限り好きなだけ作ることができました。気軽にたくさんセーブができることが、当時は贅沢に思えたものです。
●『バイオ』の恐怖にたじろぎ、『FFVII』に衝撃を受ける
PとSのロゴが3D空間を意味している、と先述しましたが、初代PlayStationの時代は、3DCGによってゲームの映像表現が劇的に変化したタイミングでした。3D表現によってそれまでと全く違う体験をもたらしたゲームはいくつもありますが、特に衝撃的だったものといえば『バイオハザード』と『ファイナルファンタジーVII』でしょうか。
『バイオハザード』はサバイバルホラーの人気シリーズとして定着しましたが、初めて初代バイオハザードをプレイした時の恐怖は忘れられません。ゾンビがうごめく3D空間を探索する体験は、まるでホラー映画の主人公になったかのような臨場感と恐ろしさがありました。
『ファイナルファンタジーVII』は、他の追随を許さない圧倒的に精細な3DCGに多くのゲーマーが度肝を抜かれ、本作を遊ぶためにPlayStationを購入するユーザーがたくさんいました。今見ると、角ばった体のキャラクターがぎこちなく動くゲームに感じられますが、当時はゲームの進化の最先端を感じさせてくれました。
初代PlayStationは、ゲームが大きく進化していく時代のなかで、新しくゲーム業界に進出したソニー・コンピュータエンタテインメントが作っていたこともあり、多くのゲームユーザーが衝撃を受けました。6月1日から始まる新サービス「PlayStation Plus Premium」で、そんな懐かしい時代のタイトルを遊んでみるのも、良いかもしれませんね。
(田下広夢)
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