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『花嫁未満エスケープ』主演・岡崎紗絵さんx原作・小川まるに先生が語る「幸せの意味」

マグミクス / 2022年5月30日 15時30分

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■「誰か」にもあてはまる、リアルなストーリー

 恋人との生活はマンネリ気味で、なかなか結婚に踏み切らない彼氏にモヤモヤ。そんな女性が高校時代の元カレと再会し、ふたりの間で揺れ動く……そんなリアルな三角関係を描くTVドラマ『花嫁未満エスケープ』が放送中です。

 原作は、総合電子書籍ストア「ブックライブ」で2022年7月から連載開始したオリジナル作品。同サイト内で圧倒的な人気を誇り、電子書籍から2年足らずでドラマ化が実現しています。今回は、ドラマの主人公「ゆう」を演じる岡崎紗絵さんと原作者の小川まるに先生の対談が実現。作品の見どころやメッセージ性について語ってもらいました。

* * *

――小川まるに先生は、作品のドラマ化が決まったことで「ここ、どうなるんだろう?」と楽しみだったシーンはありましたか?

小川まるに(以下、小川) 主人公の「ゆう」と今カレの尚紀が別れる寸前、互いに本気で怒る修羅場シーンがあるんですが、それが楽しみでした。人が本気で怒る演技って、どんな感じなのかなって。

――本作には「胸キュン」シーンも散りばめられていますが、先生は「怒り」のシーンが気になったんですね。

小川 人の感情がむき出しになるところって、日常生活ではあまり見られないですよね。感情でいちばん強いのは、怒りだと思うんです。

ーー岡崎さんは、原作を読んだ時にどのような感想を持たれましたか。

岡崎紗絵(以下、岡崎) きれいに描かれすぎていない、リアルな物語だと思いました。同じような経験をされている方もいるんじゃないかなって。

――すべて「ゆう」任せのおこちゃま尚紀と、自分だけを特別扱いして見守ってくれる深見くん。そんなふたりの間で揺れる「ゆう」を演じるにあたり、意識されたことはありましたか?

岡崎 「ゆう」は小さなことも考える人だから、尚紀と一緒にいながら深見くんのことを考えたり、反対に深見くんといながら尚紀のことを考えたりして、複雑な気持ちになる。その複雑さを理解して演じなければ……と意識していました。

――特に演技が難しかったところはありますか?

岡崎 深見くんとのシーンです。彼は洞察力があり、ささいな変化にも気付いてしまう人。この行動では気づかれてしまうから、気づかれないレベルの言い方は……?と、ラインを見極めるのが難しくて。心のなかで「ここはおさえるべきかな?」「でも変化がなさすぎると、分かりづらいな」など、考えながらやっていました。

■「自分が好き」でいることの大切さ

原作マンガ『花嫁未満エスケープ』単行本 (C)小川まるに/ライブコミックス

――小川先生は、岡崎さんが演じる「ゆう」について、どのような印象を持たれましたか?

小川 ドラマ化が決まってすぐに、岡崎さんのインスタグラムを見ました。ヘアスタイルをロングからボブにされていたんですが、思わず「ゆうちゃんだ!」と叫びましたね(笑)。実際の演技も、笑ってるシーンはめちゃくちゃかわいいけれど、シリアスなシーンは本当にはかなげで、色気もある。そんなところも、ゆうちゃんだと思いました。

岡崎 う、うれしい……。ありがとうございます。

――先生にとって「岡崎さんのこの演技が好き!」といったシーンはありましたか?

小川 シリアスなシーンではないのですが、深見くんが夜に軽トラで登場するシーンがあって。そのとき岡崎さん演じる「ゆう」が「こわっ」って言うんです。時間帯も夜中なので、普通に考えたら怖いですよね(笑)そのコメディっぽさがツボでした。

――最後になりますが、小川先生にお聞きします。本作を通して伝えたいことは何でしょうか?

小川 『花嫁未満エスケープ』は「ゆう」自身が幸せになる話です。自分の置かれている環境や年齢、立場を抜きにして、自分自身が好きな自分でいられたらいい。そんな思いを込めています。周りのことは関係なく、自分が自分を好きでいられる生き方を「ゆう」を通して見てほしいなと思っています。

――このお話は、担当編集者さんと二人三脚でつくられた作品だとお聞きしました。

小川:はい。「三角関係や結婚適齢期の女性の気持ちを描こう」と話が決まったあとも、結末は決まっていなくて。その都度、その都度、「ゆう」だけじゃなくてみんなが幸せになれるにはどうしたらいいかを探していくようにお話を作っていきました。物語が進み、自分のリアルな友だちのことを思いながら描いていくうちに「自分が好きな自分でいること」という思いを伝えたくなりました。

――そうだったんですね。岡崎さんは、演じるうえで視聴者に伝えたいことはありますか?

岡崎 自分の人生をどうしたいのか? 何が幸せなのか? が大きなテーマだと思います。恋愛を通して、幸せになる道を探していく。「ゆう」は尚紀と深見くんの間で新たな自分を発見して、自分のことをどんどん知っていきます。30歳手前で結婚の岐路に立たされ「本当にこれは自分の意志なのか?」と疑問を持つ。どんな自分でありたいか、考えられる作品じゃないかなと思います。

小川 社会では、自分のことばかり考えるのはあまり良しとしない雰囲気がありますよね。けれど、ためらわずに自分のことをいっぱい考えてほしい。「ほかの人はどう思うだろう?」「こうしたほうがいいのかな?」と周りの様子をうかがうばかりじゃなく、「自分はどうしたいのか?」と、考えてほしいなと思います。

※ドラマ『花嫁未満エスケープ』は、テレビ東京系全国ネットで毎週木曜深夜24:30から放送中。「ネットもテレ東」(テレビ東京HP、TVer、GYAO!)の見逃し配信のほか、Paravi、Amazon Prime Video、U-NEXTなどでも配信中です。

※原作マンガ『花嫁未満エスケープ』は、総合電子書籍ストア「ブックライブ」で単話版1巻~4巻が期間限定で無料公開中です。

(マグミクス編集部)

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