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「ゲームは1日1時間まで」令和に残るファミコン文化3選

マグミクス / 2022年6月5日 6時10分

「ゲームは1日1時間まで」令和に残るファミコン文化3選

■ファミコン文化、令和の現在はアップデート!

 家庭用ゲーム全盛の時代から、スマホゲームが主流の時代になって久しいですが、コロナ禍の影響もあり再び家庭用ゲームが復権しました。その最たる例は何と言っても「Nintendo Switch」でしょう。2017年の発売から累計で1億765万台を販売。さらにソフトも8億2218万本売り上げています(2022年5月現在)。

 こうした「Nintendo Switch」の普及も手伝って、スマホゲーム全盛だった頃に失われつつあった「ファミコン文化」が、ふたたび一般家庭でもよく見られるようになりました。この記事では、今なお子供たちが当たり前のように享受しているファミコン文化、TVゲームのルールを概説していきます。

●スマホゲームで忘れていた「ポテチハンド」の大罪

 ファミコンをはじめとする家庭用ゲーム機で遊ぶ際、ポテトチップスを食べた手でコントローラーを握ることは大罪であり、多くの子供らは「ポテチ」と「ゲーム」という残酷な二択を迫られました。これらは各家庭による衛生観念の差異によって引き起こされた摩擦であり、子供同士では解決しようのない隔絶がそこにありました。

 さて時代は移り変わり2010年代にもなるとスマホゲームでのオンライン対戦が主流になっていきます。同時に他人の所有物をポテチ油で汚す事態は減少しましたが、コロナ禍におけるお家時間の増加とともに悲劇は繰り返されることとなりました。

 とはいえ人類は過去を省みる能力を持っています。「ポテチ」と「ゲーム」を同時に楽しみたいという欲求はついに企業を動かしたのです。ポテチを摘む専用のトングが100円ショップで人気商品となり、さらに2020年にはスナックの袋に直接取り付けラッパ飲みスタイルでポテチを食べられるアタッチメント「ポテラッパー」がサイプレスより販売されました。ポテチ含めてこれらはゲームの「周辺機器」と言って良いでしょう。ただし、結局のところこれを購入するか否かは各家庭の衛生観念によるようです。

●相手の死を願う悪魔のシステム 「死んだら交代」

 昭和後期から平成初期にかけて多くの子供らにはひたすら「相手の死を願う時間」が存在していました。これは忌まわしくも避け難い「死んだら交代」システムによるものです。

 今でこそオンラインゲームでは何十人が同時にプレイすることだって可能になりましたが、『スーパーマリオブラザーズ』などひとり用ゲームで遊ぶ時などは一方がプレイしている間、もうひとりは傍観せざるを得ません。そこで導入されたのがミスをしたら交代する「死んだら交代」システム。これは一見平等のようでいてプレイの巧拙に差がある場合も多く、気づけば「ミスれ!死ね!早く交代しろ!」と呪詛をマリオに投げかけるのが関の山でした。

 令和の現在においても、この「死んだら交代」システムは現役であると言わざるを得ません。多くのゲームソフトが複数人による協力プレイを推奨、導入していることは確かです。実際、Nintendo Switch用ソフト『New スーパーマリオブラザーズ U デラックス』は横スクロールステージアクションながらも最大4名が同じ画面で遊ぶことができる仕様になっています。

 この「死んだら交代」が最も色濃く残っているのが「ゲーム実況」シーンと言えるかもしれません。「死にゲー」として名高いアクションRPG『ELDEN RING』や『DARK SOULS』など、かつて「傍観者」だった非プレイ側が配信では解説に回るなど、うまい具合に機能しているのは感動すら覚えます。「死んだら交代」システムは残っていても、もう友人の死を願う、あの忌まわしき時間はなくなったのです。

 最後に、やや社会的な話題もピックアップ致します。「ゲームは1日1時間」という鋼のような遵法精神がなければ守ることは不可能とされていたかの有名な掟、これが再注目されたことは皆さんも記憶に新しいことと思います。2020年3月、香川県議会で「ネット・ゲーム依存症対策条例」が可決され、子供のゲームプレイ時間を平日は1日60分、休日は90分までとさせる努力義務を保護者に課したのでした。

 この条例の是非についてはここで問わずとも、かつての「ファミコン文化」が私を離れ公においても有効とされている点は要注目かもしれません。

(片野)

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