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迷惑だけど欠かせない!マンガのトラブルメーカーキャラ なぜか憎めないバカたち

マグミクス / 2022年6月8日 11時50分

迷惑だけど欠かせない!マンガのトラブルメーカーキャラ なぜか憎めないバカたち

■富井はなぜ副部長になれたのか……

 自分の身近にはいて欲しくないけれど、マンガの世界には必要不可欠なキャラクターなのが「トラブルメーカー」です。彼らがトラブルを起こすからこそ物語は展開しますし、そのトラブルがとんでもなければとんでもないほど物語は面白くなり、ほかのキャラクターたちも魅力が増します。ただの「面倒なヤツ」というわけではなく、最重要キャラクターだと言えるのではないでしょうか。

●日本一愛される破天荒おまわりさん『こちら葛飾区亀有公園前派出所』両津勘吉

 主人公にして、行く先々でトラブルを起こす超絶問題児・両津勘吉ですが、そこが彼の大きな魅力です。おとなしくて品行方正な両さんなんて想像しがたい、いえ、もはや想像したくないというレベルかもしれません。

 お金好きな両津は、制服で競馬や競輪に行って大原部長にこっぴどく叱られるのはもはや日常。独特の発想力や押しの強さ、人脈を使って大儲けすることもありますが、調子に乗りすぎて事業を拡大しすぎ、最後には大きなトラブルになって、何にも残らないどころかマイナス状態で終わることがほとんどです。起こしたトラブルの数も、おそらくギネス級でしょう。

 彼のせいでトラブルに巻き込まれるのは、大原部長をはじめ、同僚の中川や麗子、本田といった同僚、擬宝珠家の人々ですが、みんななんだかんだで見捨てません。両津は日本一破天荒なトラブルメーカーでありながら、同時に最高の愛されキャラです。

●会社をつぶしかけたトラブルメーカー『美味しんぼ』富井富雄

『美味しんぼ』の主人公・山岡士郎が所属している東西新聞社の文化部で、長く副部長を務めていたのが富井富雄です。上司に媚び、部下に理不尽なところが目立つ、小者感たっぷりの残念な中間管理職というイメージです。作中で副部長から部長代理に昇進も果たした富井ですが、これまでに何度も失態を繰り返し、大企業・東西新聞の存続まで危うくしたこともあるトラブルメーカーでもあります。

 特に酒癖が最悪で、大原社主にまで暴行を働くほどの酒乱です。迷惑をかけるのが身内だけで済んでいればマシですが、酔っぱらってぶつかったベトナム人男性をスリだと決めつけて大騒ぎして傷つけたこともありました。うっかり失言が多いのも特徴で、政財界に影響のあるタイ人記者の前でタイ米を悪く言って国際問題になりかけたり、韓国の出版社との会食でタバコを吸ったり、キムチを酷評したりして相手を激怒させたこともあります。

 いずれの場合も、山岡たちの助けを借りてなんとか大事にならずに済んでいますが、懲りずに何度もトラブルを巻き起こす富井。とんでもないトラブルメーカーなのに憎みきれないのは、貧乏育ちで情にもろく、愛妻家(恐妻家)で親バカという面があるからでしょう。ただ、地位にふさわしい人物とは言い難いです。

■身体は小さめでも、しでかすことは大きいトラブルメーカー僧侶

元祖キモカワイイ!? チェリーが表紙『うる星やつら』新装版第6巻(小学館)

●「嵐を呼ぶ園児」一家を振り回すバカップル『クレヨンしんちゃん』ミッチー&ヨシりん

『クレヨンしんちゃん』の主人公・野原しんのすけは、さまざまなトラブルでまわりの大人を振り回す「嵐を呼ぶ園児」。5歳にして立派な「トラブルメーカー」です。しかし、同作には、豚のヒーロー・ぶりぶりざえもんや高飛車な幼稚園のまつざか先生、「リアルおままごと」が大好きなクラスメイトのネネちゃん、レトロなスケバン3人組の「埼玉紅さそり隊」などが登場し、もはやトラブルメーカーの見本市のようでもあります。

 そんななかでも、ウザさが際立つトラブルメーカーなのがミッチー(鳩ケ谷ミッチー)&ヨシりん(鳩ケ谷ヨシりん)のラブラブ新婚ペアです。ふたりと野原一家はハワイ旅行の際に出会い、傍若無人なウザい熱々ぶりを見せつけられ、ヒロシは何度も写真を撮らされました。

 その後、偶然野原家の近所に引っ越してきたミッチー&ヨシりんは、夫婦喧嘩のたびに野原家に上がりこむと、すき焼きなどのごちそうをちゃっかり食べていくなど、しんのすけですら文句を言うほどの勝手極まりない迷惑行為を続けています。しかも夫婦喧嘩の内容は「耳掃除は耳かきでするか? 綿棒でするか?」など、どうでもいいことばかり。しかし、ちょっと歪んではいても、そこにちゃんと愛があるからこそ憎みきれません。

●僧侶なのにトラブルメーカー『うる星やつら』錯乱坊

 小さな体で大きなトラブルを起こすのが、『うる星やつら』に登場する「チェリー」こと錯乱坊です。ドタバタラブコメディの『うる星やつら』のキャラは、基本的にみんなトラブルメーカー気質ではありましたが、そんななかでも「不吉じゃ!」、「運命(さだめ)じゃ!」という言葉とともに突然ドーンと出没するチェリーは、特に目を引く男でした。

 法力を使えたり、物の怪や幽霊等の存在をいち早く察知したり、魔を封じ込める饅頭や妙薬を作ったり、除霊もできたりと、僧としての能力は高いのでしょう。しかし、除霊を失敗して奇妙な物の怪を召喚してしまい、さらにドタバタが増すことも珍しくなく、「トラブルを呼ぶ僧侶」は出てくるだけでその後のさらなる大事件を予感させる存在でした。

●国王なのにトラブルメーカー『パタリロ』パタリロ

 パタリロは、天才的な頭脳と超人的な身体能力を持つ、マリネラ王国の若き国王です。恵まれた資質を持っているにもかかわらず、他人をからかうのが大好きで、トラブルばかり起こしています。

 ダイヤモンド鉱山で新しい鉱脈を発見するために発破をかけるのを見学に行ったパタリロ。迷子になって爆発に巻き込まれた彼は、過去にタイムスリップしてしまいます。そして、パタリロ7世と遭遇した結果、7世、8世のダブルパタリロによって、現代トラブルも2倍に……。ほかに、24世紀のパタリロ10世が現代にトラブルを持ち込むエピソードもあり、パタリロはどの時代にいても、トラブルメーカーであることがわかります。

 身体は小さくても、時代を超えてまでトラブルを発生させるパタリロですが、本当に困っている人のことは命をかけて守ろうとするので、意外と憎まれてはいないようです。

(山田晃子)

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