「ピーチ姫」が見せた勇姿4選 任天堂のヒロインは意外とアグレッシブ!
マグミクス / 2022年6月17日 17時10分
■囚われの身ばかりじゃない! 優しくも大胆なピーチ姫の勇姿
任天堂が誇るゲームヒロイン「ピーチ姫」。彼女は1985年発売の『スーパーマリオブラザーズ』以降、「クッパにさらわれる」→「マリオに助けてもらう」といった姿でおなじみですが、作品によっては主役の「マリオ」と同等、もしくはそれ以上にアグレッシブな活躍も描かれています。
今回は「スーパーマリオ」シリーズのピーチ姫にフォーカス。各タイトルにおける注目すべき彼女の活躍をご紹介します。
●『スーパーマリオUSA』(1992年)
ファミコンディスクシステム用ソフト『夢工場ドキドキパニック』をベースとした『スーパーマリオUSA』では、ピーチ姫がプレイアブルキャラクターとして初登場。マリオやルイージなどと肩を並べただけでなく、「ジャンプ後に空中を浮遊できる」という彼女のみの特殊能力を引っ提げてデビューを飾りました。
作中のピーチ姫は他のキャラクターと比べてパワーやジャンプ力が控えめなものの、浮遊能力のおかげで足場間の移動がスムーズに行える仕上がりに。この特徴は、対戦型アクションゲーム「大乱闘スマッシュブラザーズ」シリーズへピーチ姫が参戦した際にもしっかりと受け継がれており、地面からカブを引っこ抜いて相手に投げつける攻撃アクションも同様に再現されています。
●『スーパーマリオRPG』(1996年)
続いては、シリーズ初の本格的なRPG作品となった『スーパーマリオRPG』。本作のピーチ姫は序盤から災難に遭ってしまい、クッパ……ではなく、ヒゲ面がインパクト抜群のボスキャラ「ブッキー」に囚われています。しかしブッキーの元を去ってからは一転、周囲の反対を押し切ってまでマリオ一行の冒険に加わることを決意。シリーズ伝来の悪役であるクッパと共闘しつつ、世界の支配を企む「カジオー」の討伐へ向かいます。
同作におけるピーチ姫は性能面でとにかく優秀。パーティーメンバー全員を回復&状態異常も治す「みんなげんきになあれ」に加え、作中屈指のアタッカーである「ジーノ」に勝るとも劣らない攻撃技「ヒステリックボム」も使用できます。さらには単純な攻撃力でパワー自慢のクッパに並ぶなど、他のキャラクターを埋もれさせるほどのポテンシャルの持ち主。こうした性能面や作中の言動および性格も含め、さまざまな部分でピーチ姫のキャラクター像が掘り下げられた作品でもありました。
●『マリオストーリー』(2000年)
NINTENDO64の『マリオストーリー』では最序盤でクッパに捕まってしまうものの、ただマリオの助けを待つのではなく、「隠密行動と情報収集の徹する」というピーチ姫の操作パートが存在します。同作のピーチ城はクッパ軍団によって占拠されていますが、星の精霊「ティンク」がピーチ姫の元を訪れたことで状況がわずかに好転。ふたりは互いに協力し、監視の目を盗みながら城内を探索していきます。
「暖炉を使って軟禁部屋を脱出する」「グルメ通のヘイホーにケーキを振る舞って見逃してもらう」……などなど、他ではなかなか見られないピーチ姫が盛りだくさんの『マリオストーリー』。ちなみに、続編の「ペーパーマリオ」シリーズでもピーチ姫は重要なポジションを任されており、『スーパーペーパーマリオ』では「世界を救うとされる勇者のひとり」に抜擢されました。
●『スーパープリンセスピーチ』(2005年)
最後にご紹介する『スーパープリンセスピーチ』はタイトル名の通り、ピーチ姫が主役を努めた初の2Dアクションゲームです。人びとの感情を支配する不思議な力を手に入れたクッパは、その勢いのままにマリオやルイージを監禁。ピーチ姫は偶然にも囚われずに済みましたが、今度はマリオたちを自身の力で助けるべく、言葉を話す日傘「カッサー」と一緒に旅へ出発します。
同作の大きな特徴は、「ピーチ姫の感情を生かしたゲームシステム」です。例えば「怒りの炎で敵キャラクターを炎上させる」「悲しみのあまりに号泣して走り出す」といった具合に、喜怒哀楽に応じたアクションを使い分けるゲーム性が特徴的。カッサーを使ったアクションも豊富に扱うことができ、「スーパーマリオ」シリーズの他作品とひと味違ったプレイ感が演出されていました。
本稿で取り上げた4作品のみならず、ピーチ姫はパーティーゲームやスポーツゲーム、そしてレースゲームなどでも元気いっぱいな活躍ぶりを披露しています。今後の「スーパーマリオ」シリーズでも、任天堂の揺るぎないゲームヒロインとして注目を集め続けることでしょう。
(龍田優貴)
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