引きこもりの女性、変わりたくて好きな人に告白！ 結末に「素敵」「泣いた」

■フラれる覚悟で告白をした結果は？　前を向く女性の姿が素敵

　繊細で人と関わるのが苦手な詩織は、定職に就かず家に引きこもる日々を送る24歳の女性。親にも心配されながら、周囲と同じように生きたいのにできない自分を情けなく思っていました。そんな詩織が恋するのは、弟の幼なじみ・泉くん。その気持ちを知る弟の提案を受け、詩織は自分を変えるために告白を決意し……。

　千景さん（@chikagetover）による創作マンガ『好きな人のためなら変われるかもしれない女の子の話』がTwitterで公開されました。生きづらさを感じる女性が恋の力で変化していく、切なくも希望のある物語。

　読者からは「素敵なお話」「感動した」「泣いた」「登場人物がみんな魅力的」「自分を理解してくれる人が周囲にいるって幸せ」「好きな人のためなら頑張れるお姉様最高」などの声があがりました。また、感受性が強く、周囲に敏感に反応するという主人公の特性に「自分のことかと思った」と共感する声もあがり、Twitter投稿は1.4万いいねがつく話題作となっています。

　作者の千景さんに、お話を聞きました。

ーー千景さんがマンガを描き始めたきっかけを教えて下さい。

　数年前から趣味としてデジタルイラストを練習しているのですが、その練習の一環として描こうと思ったのがきっかけです。まだまだ分からないことがたくさんあって、今回のマンガも技術不足のところがたくさんあるので、お恥ずかしい限りです。

ーー『好きな人のためなら変われるかもしれない女の子の話』のお話はどのように生まれたのでしょうか？

　2021年に、絵の練習として描く固定のキャラクターを作るために、作中に登場する4人の幼なじみの男の子たちの設定をふんわりと作りました。その男の子たちのうちのひとりに「姉がいる」という設定を作ってしまったので、その姉を紹介がてら登場させようと思ったことと、前回描いた彼らのマンガでひとりだけ出番が少ない男の子がいたので、何かふたりをからめる話を考えようかなぁと思って生まれました。

　今回のヒロインの詩織は、いわゆるHSP（簡単に言うと、生まれつき非常に敏感な感覚を持った人）のイメージで描いていて、お恥ずかしいのですが、少しだけ自分をモデルとしています。詩織をどんなキャラクターにするか考えていくなかで、ぼんやりと、せっかくなら私の生きづらさを詩織に表現してもらって、読んだ人にその生きづらさが少しでも伝わるような価値を持った作品になればいいかなぁ……と思いながら作っていきました。

「フラれてみたら？」と言う弟の真意は…（千景さん提供）

ーー主人公の女性の変化や、弟とその友人のキャラクターが素敵でした。本作を描くうえで工夫なさった点、心がけた点などはありますか？

　登場人物たちをからめながら、詩織の今の生活と心情が伝わるようなセリフやストーリー展開を、短いページ数でどう構成するかには気を使いました。何度もセリフを読み直して、ページを組み替えたり増やしたりなどをできるだけ工夫しましたが、詩織の「すぐに泣いてしまう」という抽象的な悩みが、読んで下さる方にちゃんと伝わるように描けているのかは全く自信がなくて、Twitterに投稿してからたくさんの方に反応をいただいて、初めて少し安心しました。

ーー作品に対する反応で、特に印象に残った読者の声について、教えて下さい。

　いただいた反応は全部温かくてうれしかったのですが、登場人物たちが「みんないい子」と言われていたことは、とても印象に残りました！

　自分ではいい子にしようと思って描いていたわけではなく、お話を成立させるため、主人公の悩みを引き出すためなど、いろいろな要因をからめながら、自然とお話ができ上がっていった結果の作品だったのですが、その登場人物たちが、読んで下さる方から見て「いい子」に見えるんだなぁというのは、自分のことも褒められたみたいでうれしかったです。飛躍しすぎですが……（笑）。

ーー今後、Twitterで発表される作品については、どのように活動していきたいとお考えでしょうか？

　今回の幼なじみの男の子たちは、絵の練習のために作った男の子たちなので、私が絵を描き続ける限り、今回のように短話完結の形でイラストやマンガを描いていきたいと思っています。

　そして、彼ら以外にも頭のなかにたくさんのキャラクターや世界があるので、そちらも同時進行で描いて発表し、いろんな人に読んでいただけるような活動ができればうれしいなと思っています。

（マグミクス編集部）