44周年『スペースインベーダー』世代じゃなくてもハマる中毒性の理由とは?
マグミクス / 2022年6月16日 12時10分
■1978年に生まれ、いまだに新作がリリースされる『スペースインベーダー』
アーケードゲームや家庭用ゲームを含むゲーム市場の歴史において、タイトーが開発した『スペースインベーダー』はまさしくゲーム史の生き証人と言える存在です。今回は同作の生誕44周年を祝うべく、世代をこえて語り継がれる『スペースインベーダー』の魅力をお伝えします。
1978年6月にタイトーが発表した『スペースインベーダー』は、遠い彼方からやって来た侵略者(インベーダー)を撃退するシューティングゲームです。プレイヤーは画面下の自機をコントロールし、画面上から押し寄せるインベーダーに向かってショットを発射。見事インベーダーに命中すると撃破となり、画面内のインベーダーを全滅させると次のラウンドへ進むことができます。
同作はアーケードゲームとして誕生した後に全国各地で大ブーム化。『スペースインベーダー』の筐体が大量に置かれた専門店(いわゆるインベーダーハウス)が出現したほか、ブームに伴って熟練プレイヤーたちによる「名古屋撃ち」や「レインボー」といった有名テクニックも発明されました。また、同作の流行を追うべく各メーカーからさまざまな類似作品も登場。こうした経緯を踏まえ、『スペースインベーダー』は後続のビデオゲームに多大な影響を与えるとともに、令和を迎えた現在もなおシリーズ展開が続いています。
■見せ方は変われど本質は据え置き
ニンテンドーDS用ソフト『スペースインベーダーDS』(タイトー)
筆者が『スペースインベーダー』に触れたのは小学生の頃。ニンテンドーDS向けに発売された『スペースインベーダーDS』を手に取り、オリジナル版の移植モードをプレイした体験が初めての出会いでした。移植モードと言うこともあり、ゲームシステムは1978年当時のものとほぼ同じ。遊び方も「自機を操作→ショットを発射→インベーダー撃退」というシンプル極まったものでしたが、単純明快ゆえに何度も挑みたくなる中毒性がありました。加えて何とも形容しがたいショット時の効果音、キャッチーなインベーダーのデザインなど、こうしたグラフィックやサウンド周りを踏まえて見ても、『スペースインベーダー』は世代をこえて誰もが楽しめる魅力にあふれていると思われます。
そして44年の歴史を紡ぐ『スペースインベーダー』では、これまでに数多の関連作品が誕生しました。アーケードゲームを皮切りとし、家庭用ゲーム機や携帯ゲーム機、携帯電話やスマートフォンなどのプラットフォームで発売されたほか、ジャンルもオーソドックスな2Dシューティングから3Dシューティング、果てはリズムゲームへアレンジされるなど、時代を経るごとに見せ方を変えています。
プレイヤー自身が侵略者になって地球を襲う『SPACE INVADERS GET EVEN 逆襲のスペースインベーダー』(Wii/2008年)や、CGムービーを多用したSF映画テイスト満載の『スペースレイダース』(ゲームキューブ/2003年)……などの意欲作も目立ちますが、遊び方の本質は基本的に据え置きのまま。普遍的な魅力を残しつつ、それでいて新たな魅力を発信し続けているのです。
昨今ではゲーム作品のみならず、アイコニックなデザインのファッションアイテムなども話題を集めている『スペースインベーダー』。現在はリメイク版や移植版が各種プラットフォーム向けにリリースされており、40年以上前の作品も手に取りやすい環境が作られています。すでに遊んだことがある方、または未体験の方も、この機会に往年の名作を振り返ってみてはいかがでしょうか。
(龍田優貴)
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