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実は破局してた?『トイ・ストーリー3』登場のバービー&ケン ふたりの変化の系譜

マグミクス / 2022年6月17日 20時50分

実は破局してた?『トイ・ストーリー3』登場のバービー&ケン ふたりの変化の系譜

■「世紀の破局」をしていたバービー&ケンの運命は!?

 カウボーイ人形のウッディやスペース・レンジャーのアクション・トイのバズたちが活躍する人気シリーズ第3弾『トイ・ストーリー3』が、2022年6月17日(金)の21時から「金曜ロードSHOW!」(日本テレビ系)でオンエアされます。同作は、17歳になったアンディとおもちゃたちとの別れや新たな旅立ちに加えてハラハラドキドキの脱出劇が描かれ、シリーズ最高傑作とも言われています。

「トイ・ストーリー」シリーズには、実在するおもちゃがモデルになったキャラが数多く登場しています。おなかの部分がばね状の犬「スリンキードッグ」や、緑色の小さな兵隊たち「バケット・オブ・ソルジャーズ」、顔などのパーツと本体がバラバラになる「ポテトヘッド」。どれも懐かしいおもちゃたちですが、このなかで『トイ・ストーリー2』から『トイ・ストーリー3』で大きな変化を遂げているおもちゃがいます。それが、玩具メーカー最大手のひとつ・マテル社が誇る、世界一有名なファッション・ドール「バービー」です。この記事ではあまり知られていないけれど、実はバービーに起こっていた変化についてご紹介します。

●『トイ・ストーリー3』が復縁のきっかけ

『トイ・ストーリー3』では、バズやポテトヘッドたちと一緒にサニーサイド保育園に寄付されたバービーがケンに出会い、ふたりはひと目で恋に落ちます。ケンは、保育園のおもちゃたちを牛耳るイチゴの匂いのするピンクの熊のぬいぐるみ・ロッツォの補佐的な役割を果たし、衣装部屋やディスコまでそなえた豪華な家に暮らしていました。ただ、まわりのおもちゃたちがファッションに無関心であることや、彼らから「女の子向けのおもちゃ」とからかわれたりすることは不満だったようです。

 実際のケンは、バービーの幼なじみであり、ボーイフレンドという設定で1961年に発売されています。わたる君、マサト君、イサム君、はると君など複数の歴代彼氏がいる「リカちゃん」と違い、バービーとケンは固定のカップルとして存在していました。

 ところが2004年、そんなふたりに突然の破局が訪れたのです。43年間も愛を育んだふたりにいったい何があったのかと、ファンやおもちゃ業界はもちろん多くの人が衝撃を受けました。この「世紀の破局」については、マテル社から、バービーとケンが「それぞれ別れて、充実した時間を過ごすときだと感じている。他の有名人カップルと同じように、ふたりのハリウッド・ロマンスは終わりを告げるが、友人関係は維持する」と公式発表がされ、前向きな別れであることが強調されていました。

 その後も変わらずファッション・ドールとして第一線を走るバービーとは裏腹に、パッとしないケンにも2010年、復活のチャンスが巡ってきます。それが『トイ・ストーリー3』です。ケンは同作で変わらないイケメンぶりや、好きな女の子には弱いところ、ちょっと抜けているところなど、チャーミングな魅力を見せました。そして映画公開翌年の2011年、突然の破局から7年を経て、ケンが復縁を熱望。復縁の是非については、ネットで投票が行われ、ふたりは再び公認のカップルとなったのです。『トイ・ストーリー3』での活躍がなければ、ふたりの復縁はなかったかもしれません。

■バービーとケンの進化は止まらない!?

バービーとケンのその後が描かれた短編「ハワイアン・バケーション」も収録されている『トイ・ストーリー・オブ・テラー! 』DVD(Disney)

●時代を反映したキャラ変

 バービーは、1999年公開の『トイ・ストーリー2』にも登場していますが、それはイケてるパリピのバービーたちとバスガイドのバービーで、さほど重要な役割ではありませんでした。しかし、『トイ・ストーリー3』では、バービーの重要度は格段に上がり、脱出作戦のカギを握る重要な役割を果たしています。

 バービーが生まれたのは1959年。当時のバービーは、流し目の「クールビューティ」ではありましたが、ただの美人な人形でした。その後、女性の社会進出が増えてきた1970年代後半になると、バービーも歯を見せて笑い、明るい生き生きとした表情をしています。バービーを見れば時代の変遷が分かると言われるほど、彼女は時代を写す鏡でもあるのです。

『トイ・ストーリー3』のバービーは変わらずオシャレなだけでなく、自分の信念を持ち、しっかり自己主張もすれば、教養もあり、行動力もあるステキな女性として描かれています。そんな彼女をもっともよく表しているのが、ロッツオに追い詰められながら放ったこの一言です。「権力は軍事的圧力ではなく被統治者の同意から生まれなければならないのよ!」かわいい、キレイなだけではない、知的でカッコいいバービーを見られるシーンです。

 1999年の『トイ・ストーリー2』公開から、2010年の『トイ・ストーリー3』の公開までの間に、男女平等の風潮の浸透や女性の社会進出が広まったことがバービーのキャラクターの変化にも影響しています。

●いまや「定型」がない!? 加速するバービーの多様化

 発売当初のバービーは、青い目をしてスリムな金髪美女でしたが、1959年の誕生から50年あまりの長い歴史を経て、今やさまざまルックスや人種、職業のバービーが登場しています。肌や目の色、髪の色やスタイル、体型もカーヴィーだったり小柄だったりとバラエティに富んだバービーが存在し、「定型がない」とも言えるほどです。

 それはケンについても同様で、発売当時は「金髪で青い目のハンサム」だった彼も、スリム、ガッチリ、オリジナルの3タイプの体型、7種類の肌の色、8種類の髪の色、9種類のヘアスタイルを組み合わせたシリーズが発表されるなど多様化が進みました。この「多様化」は、子供たちの個性に向き合ったもので、自分好みのバービーやケンを見つける楽しみも与えています。

 そして、『トイ・ストーリー3』では、エンドロールでロッツオがいなくなったサニーサイド保育園で新リーダーを務めるケンと、一緒におもちゃたちにとって「最高にクールな天国」を作るために奮闘するバービーの姿を見ることができます。

(山田晃子)

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