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『ウルトラマンダイナ』のアスカは時空を飛び続ける 新作『デッカー』での登場にも期待?

マグミクス / 2022年7月2日 6時10分

『ウルトラマンダイナ』のアスカは時空を飛び続ける 新作『デッカー』での登場にも期待?

■タイトル通りダイナミックな作風が売りだった

 2022年7月9日からテレビ東京系列ほかにて放送が予定されているウルトラシリーズ最新作『ウルトラマンデッカー』。前作『ウルトラマントリガー NEW GENERATION TIGA』が、25周年を迎えた『ウルトラマンティガ』のエッセンスを受け継いだように、『デッカー』も今年25周年を迎える『ウルトラマンダイナ』をリブートした作品だと言われています。

『ダイナ』とは、いったいどんな作品だったのでしょうか? その内容について振り返ってみましょう。

『ダイナ』は前作『ティガ』の7年後の2017年を舞台とした作品でした。この設定で特筆するのが、それまでのウルトラシリーズでは希薄だった前作の続編であることを明示したこと。いわゆる昭和時代のウルトラシリーズは「ウルトラ兄弟」というつながりはありましたが、防衛チームが毎回変わる理由の明記は特になく、シリーズをまたいで登場する人物がほとんどいません。

 ところが『ダイナ』では『ティガ』に出てきた地球平和連合「TPC」に所属する、前作に登場した「GUTS」を再編した新たな部隊として、「スーパーGUTS」という組織を登場させました。前作のメンバーもゲストとして登場することもあり、作品としてのつながりはウルトラシリーズでも珍しく深いものになっています。

 この反対に、作風は『ティガ』とは真逆と言えるほど違う作品となっていました。『ティガ』がSF要素の強いシリアスなドラマ作りを中心にしていましたが、『ダイナ』では明るく娯楽性の高い内容が中心になっています。時にはコメディ要素が強すぎてファンも懸念するほどのエピソードもありましたが、それが『ダイナ』の魅力でもありました。

 もちろん、シリアスで熱さを感じさせるエピソードも『ダイナ』には多くあります。あえて、その違いを例えるなら、ミステリーのようにだんだんと視聴者を画面に引きずり込んでつかんで離さないような作風が『ティガ』の見せ方だとすると、いきなり視聴者に大きなインパクトを与えてそのまま熱狂させるのが『ダイナ』の見せ方だったかもしれません。

 そういった意味では、続編を製作させるほどヒットさせた『ティガ』とは別な方向性で作品を最後まで描いた『ダイナ』は大変な意欲作だったと思います。この2作品が立て続けにヒットしたことで、ウルトラシリーズ初めての放送中に新撮劇場版である『ウルトラマンティガ&ウルトラマンダイナ 光の星の戦士たち』が公開されました。

 もちろん『ダイナ』の魅力は他にもありますが、やはり強調したいのは主人公であるアスカ・シンの存在です。そして、その魅力を引き出した演者、つるの剛士さんの存在も同様に大きなものでした。

■演者と一体化して成長していったアスカの魅力

ウルトラマンダイナのTシャツを着る、アスカ役・つるの剛士さん。製品は2022年7月1日から「墓場の画廊」で開催予定の「ウルトラマンダイナPOP UP STORE」で販売される

 作品放送当時、アスカはウルトラシリーズではそれまでにはいなかったタイプの主人公でした。無鉄砲でお調子者。バカな行動も目立つ、少年マンガの主人公タイプと言えばいいのでしょうか。それまでのウルトラシリーズの主人公は、時には熱くなることもありましたが基本的に冷静な優等生タイプがほとんどでした。

 よく、演者のつるのさんにアスカというキャラを寄せたのでは? と思う人もいますが、それは違います。主役オーディションの際、製作陣が考えたアスカというキャラにもっとも近かったのがつるのさんでした。その結果、アスカというキャラはつるのさんを通じて、よりリアルに再現されたといっても過言ではありません。

 そして、新人隊員だったアスカの劇中の成長は、つるのさんの役者としての成長とイコールであり、感動的だった最終回の展開に結びつきます。見方によっては元の世界に二度と生きて戻れないように思えたアスカのラストシーンに、当時は大きな反響を生みました。スタッフに抗議も寄せた人もいたそうです。

 しかし、この展開がウルトラシリーズのその後に大きな影響を与えるとはこの時、誰も考えていなかったことでしょう。それは、この時点でウルトラシリーズが「マルチバース」という設定を取り入れることになるとは思わなかったからです。

 別の世界に渡ったことでアスカは次元を超えて活躍するウルトラマンとなりました。2009年に公開された劇場版『大怪獣バトル ウルトラ銀河伝説 THE MOVIE』で、アスカは最終回から11年ぶりに無事な姿を見せ、その健在ぶりをアピールしました。

 また、2012年公開の劇場版『ウルトラマンサーガ』では、終盤まで消息不明ですが最重要人物として描かれています。ここでのアスカは『ダイナ』の時のような勢いだけのキャラではなく、さまざまな世界を巡った経験が出たかのような年相応の貫禄がありました。これには、つるのさん自身の意見も反映されているようです。

 この作品の舞台となった地球はアスカのいた地球とは別の世界にありましたが、物語の最後にアスカは自分が本来いた地球に無事を伝えるというシーンがありました。

 それを見た『ダイナ』のファンは「アスカ15年ぶりの帰還」に作中の登場人物同様に喜んだそうです。ちなみに当初のシナリオではこのままアスカの帰還で大団円を迎える予定だったそうですが、つるのさんが言った「(自分がアスカだったら)まだ帰らずに飛んでいたい」という意見を取り入れ、無事の報告だけにとどめました。

 このため、ウルトラマンダイナとしてさまざまな次元を飛び続けるアスカは、2016年の配信作品『ウルトラマンオーブTHE_ORIGIN_SAGA』でも登場しています。

 当然、今でも次元を超えてさまざまな場所で戦っているだろうアスカ。もちろん、宿敵ともいえるスフィアが登場する『デッカー』のいる地球にも現れるかもしれません。今度はTVでふたたびアスカの活躍が見られることを切に願います。

(加々美利治)

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