亡くなった恋人にそっくりなアンドロイドを買った セリフに「グサッ！」

■好きになるって、楽しいけどこわい

　なんでも好きになるところが大好きだった、恋人の球子ちゃんが事故で突然亡くなって5年。ショックで高校を中退してしまった主人公の一樹は、バイトでお金を貯めて彼女にそっくりなアンドロイドを買いました。恋人との再会がうれしくて抱きつく一樹ですが、冷たく硬い身体に、球子ちゃんが亡くなっていることを実感してしまい……。

　黒川明さん（@98_kurokawa）による創作マンガ『チューリップ』がTwitter上で公開されました。温かみのあるイラストと心に刺さるセリフが印象的で、いいね数は1500を超えた作品です。読者からは「セリフが突き刺さる……」「好きすぎる」「元気出ました」という声があがっています。

　作者の黒川明さんにお話を聞きました。

ーー黒川明さんがマンガを描き始めたきっかけを教えて下さい。

　きっかけというきっかけはなく、小学生の頃から気付いたら4コママンガを描いてクラスのみんなに見せていました。好きな創作物は自分で作り手側に回りたくなる気質が強いと思います。

ーー『チューリップ』が生まれたきっかけは何ですか？

　新人賞受賞を目指して作品を描いていたのですが結果が思ったようにふるわないことが続いていたので、以前モチーフにして成功したことがある「ロボットマンガ」に再度挑戦しようということで、本作品ができあがりました。（本作も結局受賞にはいたらなかったのですが……）

「死ぬな！」と叫ぶ青年（黒川明さん提供）

ーー一樹のセリフや行動が心に刺さる『チューリップ』ですが、作品を描くうえで気を付けた点や工夫した点はありますか？

　読みやすさは意識しました。あと印象に残るようなセリフ作りも力を入れていましたが、今改めて読み返すと肩に力が入りすぎているように感じました。今はその辺に転がってそうな言葉を組み合わせて読者の心に自然と入り込めるようなセリフ作りを心がけていますが、この頃を見習うべき部分も多くあるなと思います。

ーー物語の重要なキーワードでもある「好キ」にちなんで、黒川明さんがいまハマっている「好キ」なこと（もの）はありますか？

　喫茶店めぐりにはまっています。家のすぐ近くにめちゃくちゃおいしい卵サンドがある喫茶店を見つけて最高の気持ちになりました。

ーーたくさんの感想が寄せられていますが、特にうれしかった感想の声、印象に残った読者の声について、教えて下さい。

　いただけるご感想は全てありがたいのですが、特にうれしかったのがよくTwitterマンガへのリプライで他マンガやイラストを貼り付けてお褒めの気持ちを表現してくださるという文化があると思うのですが、私は本作で初めてそういうリプライをいただきまして、すごくテンションがあがりました。

ーー今後、Twitterで発表される作品については、どのように活動していきたいとお考えでしょうか？

　雑誌での掲載を目指しているので、Twitterではそちらの活動の宣伝がメインになると思います。できるだけマンガなり絵なりを投稿したいと思っていますので、よかったらTwitterのフォローの方をどうぞよろしくお願いいたします。

●黒川明さん　Twitterアカウント（@98_kurokawa）

（マグミクス編集部）