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飼育放棄された2歳ポメラニアン お散歩もトイレも苦手だけど…十八番は後ろ足立ち 甘えん坊ポーズで幸せをつかんだよ

まいどなニュース / 2024年3月28日 15時30分

愛嬌たっぷりの笑顔を見せるネオくん

ふわふわの毛をまとい笑顔をふりまくオスのポメラニアンの「ネオくん」。2歳ほどので、くったくのない表情につい目を細めてしまいますが、実はこのネオくん、東海エリアの飼い主から飼育放棄され行き場を失ったという過去を持っていました。

バックボーンは明らかではありませんが、人間の都合でひとりぼっちになってしまったネオくんの保護を決めたのが愛知県を拠点に、ワンコの保護・譲渡活動を行う一般社団法人SORA小さな命を救う会(以下、SORA)。ネオくんをいったん引き取り、幸せな第二の犬生へと結ぶまで世話を続けることにしました。

辛かった過去を感じさせない無垢な表情

SORAに迎え入れられたネオくんは、当初から笑顔を見せて元気いっぱいでスタッフに甘えてきました。足元にまとわりつきピョンピョン跳ねながら「遊ぼうよ!」とアピール。人間に対する疑いのなさが、かえって切なくも感じるスタッフでしたが、しかし過去を恨んでばかりいても始まりません。里親さんとのマッチングを目指しました。

ネオくんは元いた環境で散歩などをされていなかったのか、当初は外をうまく歩くことができず右往左往していました。また、トイレシートの認識もない様子。スタッフはネオくんに対し散歩トレーニング、トイレトレーニング双方を重点的に実施しました。

風太くん並みの二足立ちでスタッフを見つめる

一方、ネオくんには得意なこともありました。それは二足立ち。ふとした瞬間にケージの中で二足立ちになり、スタッフの様子を嬉しそうに眺める姿は、千葉市動物公園の有名なレッサーパンダの風太くんのよう。運動神経の良さを感じさせました。

一定期間のトレーニングを経て、散歩はだんだん上手になりました。しかし、トイレのほうはなかなか覚えてくれず、この点に少々頭を悩ませるスタッフでしたが、それでもなんの悪気もなさそうなネオくんを前にすると「ま、慌ててもしょうがないか(笑)」とつい許してしまうのでした。

当たり前の幸せをやっとつかむことができた

後にネオくんは東海エリアだけでなく新潟などで実施された譲渡会などにも積極的に参加し、多くの来場者たちとお見合いしながら、新しい里親さんとのマッチングを目指しました。初めて会う来場者にもいつも通りのニコニコのネオくんは各地で人気者となり、程なくして「迎え入れたい」という里親希望者さんが現れました。そして、一定期間のトライアルを経てこの方の家が「ずっとのお家」になりました。

相変わらずトイレが上手とは言えないネオくんですが、その点も里親希望者さんは十分理解してくれ「根気強くトレーニングしていきます」と言ってくれました。

2歳のネオくんの犬生はまだまだこれから。優しい里親さんのもとでいっぱい散歩をして、いっぱい美味しいごはんを食べて、いっぱいなでてもらう……そんな当たり前の幸せをここでつかみました。

一般社団法人SORA小さな命を救う会
https://sora-chiisana.org/

(まいどなニュース特約・松田 義人)

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